第47話 残されたものと落としもの
割れた窓の破片に吹き込む寒風。足跡で汚れた木の床に去っていく足音。
そんな現状から逃げるようにコンラートは、廊下に出て部屋を直視できず視線を逸らす。そしてすれ違う男に、差し出される紙。
「約束は守る。夜に屋敷に来い」
そう言って去っていくのはクリス。その肩にはコンラートが売った男が力なく抱えられている。コンラートは罪悪感から視線を上げれず、ただ空になった部屋を見る。
そして自分自身が罪悪感に潰れないよう呟く。
「俺は……騎士なんだ……姫様の」
そんな小さな背中。そしてこの施設にはコンラートだけなはずもなく、何事かとこちらに向かう奴隷達。それは各々抱えられ連れていかれる奴隷商を見て、説明を求めるようにコンラートの元へと駆け寄る。
そしていの一番にコンラートに詰め寄るのは、黒髪を乱し息を切らすハンナだった。
「あいつなんで連れてかれてんの!?」
そう体を揺すられてもコンラートは何も答えれない。答えたくなかった。それこそ自身の選択は、この子達すらを裏切ってしまう事をしたからだ。
だがそんな事情を知るはずもないハンナは叫ぶ。
「ねぇって!!大丈夫なんだよね!?」
コンラートの暗くなっていく顔から何かを察し、ハンナは見切りをつけ奴隷商を追おうと走り出そうとする。だが、それの行く手を遮るのはまた息を切らし走ってきたのであろうクロエだった。
「ちょっとバカすんじゃないの!!」
クロエはそう叫び両手を広げて突進するハンナを抑え込む。だがそれでもクロエを振り切ろうと体を藻掻き捻るハンナ。
「なんでいつもいつもいつもッ!!」
そう叫ぶが段々とクロエの腕は、ハンナの体に巻き付き振りほどけそうにない。もうあの足音は玄関の外に行ってしまい、施設の中は複数人の荒い息遣いだけが残る。
そしてクロエは窘めるようにハンナの背を叩いて諭す。
「どう見たってやばい奴らでしょ。殺されるって」
だが今のハンナに自身を優先する気はさらさらなかった。それはこれまでの経験と失った物がそうさせていた。
「だから……ッ!!後悔してからじゃッ!!!」
そう叫びクロエへと肘内をし続けるハンナ。だがクロエは苦悶の表情をさせながらも、その腕の力だけは緩めずハンナを止める。
そうしてしばらく資すると、ハンナも疲れ果て誰もが黙ってしまう。クロエも痛みに堪え束縛を解くが、ハンナはうなだれたまま動かない。だがこの沈黙の中、奴隷達の視線は段々とこの場の大人であるコンラートへと向く。
「こ、コンラートさん?何があったんです?」
沈黙の中エリックが意を決したように問いかける。それは明らかにコンラートの様子もおかしい事を察していながらも、聞かない訳にいかないからと考えた結果だった。
だがエリックからの問いにコンラートは口をつむぐことしか出来ない。いつもと違うその様子にエリックはただただ困惑し、眉を顰める。それでも何とか現状を理解しようと推測をする。
「え、っと……多分あのエルフ達がバレたん……ですよね?」
だがなぜコンラートがこうも黙秘し顔を伏せるのかが分からない。そしてなぜあの集団にバレたのかも分からない。それはきっとこのコンラートが知っているのだろうが、幾らエリックが問いかけても答えは返ってこない。
そして明らかにおかしいコンラートの様子に、薄々エリックら奴隷達は察してしまう。誰がレイルベルの事をばらし、こんな現状になってしまったのかを。
「ちょっと……黙ってたらまるでコンラートさんが……」
否定してくれとエリックは言葉をゆっくりにするが、いつまでもコンラートの口は噤まれたまま。そしてそんな中、その沈黙を許さないとハンナはのそりと起き上がり、その眼は鈍く反射しコンラートを捉える。
「なんか言えよ」
語気の強さに差はあれど、この場の誰もがコンラートに想っていた言葉。それはコンラートに信頼が深かったクロエやロルフは顕著に動揺し、そのまさかの可能性に問いかけるのを躊躇してしまっていた。
だがハンナだけはのろのろと覚束ない足取りで、そのコンラートの足元に迫る。
「なんか言ったらどうなんだよ」
コンラートは自身の選択を人としては正しいとは思っていない。だがそれが騎士である自分としては正しいと思っている。そう思わないと今の針の筵の現状に耐えられない。
「……俺から言えることは何もない」
自分でも驚くほど低い声が出る。
この時のコンラートに事実を言うだけの勇気がなかった。それを言えば確実に信頼は砕けてしまうと、もう関わる事のない相手というのに怯えてしまっていた。
だがその怯えも意味が無く、ハンナはコンラートにとって急所の問いをしてくる。
「あいつを売ったの」
その真っ黒な瞳は淀みコンラートの心臓を掴む。逃げるようにコンラートの視線は他へと向くが、程度の差はあれ、誰もが疑いの色を混じりこちらを見てきている。
コンラートの足は少しずつ後ずさる。だがそれを逃がさないとハンナは足音静かに距離を空けない。コンラートはこの集まる視線に堪えられず、自分を守る様に、咄嗟に言葉をこねくる。
「ま、まぁ……あんな奴いなくなったなら皆も良いでしょ?」
言ってて分かってしまう。こんな事を言ってもコンラートへの疑念が晴れることが無い。それどころか、目の前のハンナの眼を怒りに染めさせてしまう。
「何が騎士だよッ!!」
ハンナの力のこもった拳がコンラートのがら空きの腹へと突き刺さる。それはこの一か月訓練をしていたからか、はたまたコンラートが無防備なままだったからか。酷く痛みに悶えコンラートは腹を抱え膝をついてしまう。
そして頭上から聞こえるのは失望に満ちた声。
「あいつに無実の罪を着せて満足か?いつもの綺麗事はどこ行ったよ」
ハンナには奴隷商を売った怒り。他の奴隷達はなぜコンラートがそんな汚いやり方を使ったのかという疑念。それこそコンラートのように真っすぐさ誠実さを信用されていた人物ならなおさら、周囲の受ける落差は大きい。
だがそれでもコンラートはこの選択を後悔する訳にいかなかった。そう痛みから胃が締めあげられる感覚の中、言葉を絞り出す。
「俺は……俺は騎士としては正しい事をした」
それは紛れもない事実。だがその正しさを目の前の小さな子供に言うのは、あまりに恥ずべき行為。そしてその報いのように、頬に走る確かな痛み。
「最っっ底ッ!!!!」
ハンナはコンラートに痛みだけを残し走り去ってしまう。その去り際に手には水滴が降りかかったのは気のせいでは無いのだろう。
そしてクロエはコンラートとハンナを交互に見て、迷いながらもハンナの背を追う。そんな些細な行動が今のコンラートには、酷く心にヒビを入れるが、エリックが気を遣ったように声をかける。
「ぼ、ぼくらはまぁ……別に怒りはしない……です。実際奴隷商は嫌いでしたし」
だが。とエリックは真っすぐなまなざしでコンラートを見上げる。
「やり方がコンラートさんらしくないです。僕らの知っている貴方には」
心拍は大きく脈打ち鼓膜を破ってしまいそう。罪悪感に達成感に嫌悪感に期待感。正も負も混じり合って、コンラート自身その心情を言い表せることが出来ない。
そんな様子を見かねたようにエリックは微笑み、腰に手をやり仕方ないとため息をつく。
「まぁ追々話してくれればいいです。少し早いですけど夕飯にしましょ?今日はお祝いでちょっと豪勢にでも」
その言葉は確かにコンラートを救う手。寄り添ってくれると、沈黙を続け逃げたコンラートを信用してくれている言葉。
だがコンラートはその手を受けとる事は出来なかった。
「……ごめん。今日で……ここにいるのは最後……だから」
エリックも他の奴隷達もその言葉が理解出来ないと目を丸くする。それを横目にコンラートはこれ以上ここにいることはできないと、エリックを押しのけ歩き出す。
「こんな事……言う資格ないかもしれないけど」
エリックの肩に手を乗せたままコンラートは顔を伏せる。
コンラートは今日この施設で夕飯を取る事はない。そして自身の選択の結果この子達にどんな災いが降りかかるか、それを想像するまでもなく分かってしまう。
「本当に……ごめん」
ただそう言うことしかできないと、エリックの肩から手を離し歩き出す。だがエリックは小さくなっていく背中に叫ぶ。
「謝るならここにいてくださいよ!!!なんで僕らを置いて行くんですか!?」
何かを察したようなエリックの言葉。コンラートは小さく独り言のようにブツブツと謝り続けることしか出来ない。
「……俺だって」
コンラートの頬の痛みも腹の痛みもどこにもいかない。それは一生消えない傷なのだろうと直感で分かってしまう。
だがその足は叫ぶ子供たちの声を振り切り歩き進む。そうして一ヵ月の時を別れ施設を後に。そして手渡された紙を頼りに向かった先。すでに空は紫色になり、コンラートのボロボロになった服を隠す。
「あ、あの……これ……」
怪訝そうにする門番に紙を見せる。門番は汚い物を見るように邪険にしつつも、紙を見るとコンラートを通して屋敷へと案内をする。
「ッチ……クリスさんもなんでこんな奴」
コンラートがかつて王城に居た頃にも中々見ることのなかった大きさの屋敷。それの美しさに目をやる余裕は無く、その視線は地面へと向いてしまう。
そうしてやけに眩しい建物の中に入れば、出迎えるのは昼に出会ったその銀髪の男。それはコンラートの顔を見下ろし呟く。
「今更後悔しているのか?」
だがコンラートは首を振る。振らなければここに来た意味がないのだから。それを見たクリスは呆れと軽蔑の目線だけ送り、ついて来いと歩き出す。
コンラートもそれに付いて行くのだが、ふと開けられた扉から顔を出すのは、今奴隷商の次に会いたくなかった男。
「おォ?いつぞやの騎士じゃねぇか」
クレート。その男はいつもと違い正装に身を包んでいるが、その長ったらしい緑髪だけは垂れている。そして俯くコンラートと眼を合わせるように、腰を曲げ見上げて来る。
「なぁどんな気持ちだ?こんなダッサい事してさァ、んで仇の俺達に頭下げて、姫様に会わせてください~ってか?」
ケタケタと笑いコンラートを弄るクレートだが、コンラートは何も言い返す事も何もない。そしてそれを見かねたクリスが、クレートの肩を掴む。
「時間が無い。引け」
するとクレートは眉を上げ、舌打ちと共に立ち上がる。
「相変わらずつまんねぇ奴だなお前」
そう言ってさっさと去ってしまうクレート。それを全く見送る事無くクリスは歩き出し、コンラートは黙々とついていく。この時にはクレートへの苛立ちこそあれ、思考は罪悪感から逃れるように、シーナが今どんな場所に居てどんな境遇なのか。そんな方向へと自身を守る様に逃げていく。
そして、クリスはある重厚な木の扉の前で立ち止まる。
「先に言うが約束通りお前は晴れて騎士に元通りだ。密告感謝する」
コンラートはその騎士という言葉に一瞬肩を刎ねさせながらも頷く。だが依然としてクリスの目は冷たくコンラートを見ていないよう。
「俺の望んだ形じゃないが、あいつも暗殺犯をを匿った以上奴隷商じゃいられなくなる。
そう言いながらもクリスの声はどこか悲しそうな寂しそうな声。だがその表情だけは見せないようコンラートに背を見せ続ける。
「それこそあいつはいいとこ絞首刑だ。これで俺の人生の目的の内一つは達成だ」
クリスの声色は沈んだまま。だがコンラートもその事実に罪悪感から逃れられなくなり、吐き気が襲う。それを必死に抑えるがそれを見たクリスは、肩を一度上げて落とし、こちらへと振り返ってくる。
「お前はこの建物からどころかこの部屋からも出る事は殆どない。それでもいいな?」
一瞬クロエらの顔が過ぎる。あの別れ際のエリックの泣きそうな声。ハンナの恨みのこもった眼。目を閉じる前の奴隷商の驚愕した顔。
どれもこれもコンラートの心に棘を刺すが、今更引けないと唾を飲み込む。
「あ、あぁ覚悟はできてる」
すると目の前の扉がゆっくりと開かれる。そして招かれるようにコンラートの足は進み、その絢爛な室内に立つ。背中からは扉が閉められる音がする。
だがそんなものどうでもいいように、コンラートの脈は早まり目頭が熱くなっている.。満ちていた罪悪感は消え、その足は抑えきれなくなり、一歩柔らかい絨毯を踏む。
「……姫様ッ」
大きなベットに座りかけるその長いブロンド髪に深紅の瞳をしたシーナ。その服は奴隷というには高価なシルクで、肌も肉付も健康そのものだった。
「え……あ……コンラート?」
シーナは状況が掴めず不安がるように自身の手を胸にやる。それをすぐにでも振り払おうと、コンラートの足は速くなる。
「良かった……!!」
シーナもその声を聞いてやっと理解したように、沈んでいた瞳は大きく輝き見開かれる。だが嬉しさが溢れたコンラートの勢いは止まらず、その小さな体に手を回しベットに押し倒してしまう。
「姫様っ……姫様……ッ!!」
ただ立場も忘れそう口に出ていた。コンラートを包むのはいつの日か嗅ぎ慣れた優しい匂いと、背中に戸惑いながらも撫でる小さな手。
「……大丈夫だから。私はどこにもいかないよ」
気付けばコンラートは泣いてしまい、その目の前のシーツを濡らしてしまう。それに気付かない程視界は歪み、その折れてしまいそうな体をもう離さないと強く抱き着く。
「痛いって。ねぇコンラートって」
シーナのどこか嬉しそうな言葉と共に、トントンと背中が叩かれる。それと共に嬉しさを押し出すように、フラッシュバックする自身の行い。それは本来自分自身が唾棄してきた不義理な行為。思い返せば返すほど胸を刺す痛み。
そしてこんな汚い自分を見せたくない。そうコンラートは今そのシーナと眼を合わせることが出来ず、顔を上げれない。
「俺は……俺は……本当に……」
溢れた歓喜の感情は段々と別の色が混じっていく。こんな手を使ってまで自分勝手に欲望を満たしてしまったと。そんな奴の顔を尊敬する姫様に見せられないと思ってしまう。
だが事情を知らないながらもシーナ優しい声色で、そのコンラートの頭を撫でてあげる。
「何かあったんだと思う。でもここに来てくれたの私嬉しいから」
コンラートは嗚咽が止まらなくなってしまう。罪悪感も嬉しさも何もかも吐き出すように。そしてシーナも何も聞かずにそれを受け容れ、コンラートがいつの間にか寝息を立てるまで頭を撫で続ける。
そしてそのコンラートを寝かせ、その隣に腰掛けるシーナ。またコンラートの綺麗な髪を掻き分け撫でる。
「頑張ったんだね」
酷くやつれた顔。この一か月でどれだけの事があったのかを感じる。そしてきっとコンラート自身色んな物を捨ててここに来てくれたのだろう。そうシーナにも分かっていた。
「でも私はコンラートにはコンラートとして笑って欲しいから」
そう眠るコンラートの額に指を立て揺らす。それは咎めるような嬉しい様な。シーナ自身色んな感情の籠った行為。
「また明日ちゃんと叱るからね」
ペチッと指を弾き、シーナはコンラートに毛布をかけてやる。今はただ休ませてあげようと、シーナはそっと起こさぬようベットに登る。そしてその騎士の近くで静かに目を閉じるのだった。
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クロエが息を切らし何とかハンナへと追いついたのは、その奴隷商の書斎だった。そしてハンナは感情に任せ荒らしたらしく物は散乱している。
なぜそんなことをと問いかけたくなる。だがそれはあの焦った顔を見れば、ただ何ないか衝動での行動なのだろうと、クロエにも分かる。
そしてそのハンナの手は奴隷商の机の引き出しを開け、その紙を見ていた。
「あんた……なにして……」
クロエは困ったように問いかける。だがハンナは黙々とその紙を捲り眺める。そしてシワシワになった×だらけの紙を持ち震える。
「……なんなの……あいつ」
机の上に広げられた積み重なる年季の入り黄ばんだ手紙。それとその死因でびっしりになった紙にあるいくつもの丸いシミの跡。それは確かに奴隷商の感情があふれ出ている物だった。
それを遠目からでは分からずクロエは駆け寄り、その沢山の手紙に死因と×で満たされた紙を見ることになる。
「なに……これ」
その手紙はかつて奴隷商が売った奴隷達からの物。どれもこれも内容は好意に感謝に満ちている。だが、その名前はある紙には死因と共に×が打たれている。
まさかあんな奴がと思いつつクロエは、その手紙を漁っていくと、ふと知ってる名前が出て来る。
「これって……あんたの……」
クロエはその紙をハンナに見せる。その紙にはハンナの名と育ての親らしき人物の名前が書かれている。そしてその村の生存者についての報告が纏められている。
ハンナは驚いたようにその紙をジッと見下ろす。その紙に書かれた日付はここ最近の物。
「おじいちゃんの……」
何もかもクロエにとっては理解の出来ない物。なぜ奴隷商がこんな事をしているのかも理解出来ない。そして紙を捲って行けば、ロルフにエリック、そしてクロエの名前すらもある。
「お兄ちゃん。生きてるんだ……」
両親は死んでいる。けど兄はどこかの地方貴族の傍仕えになっていると、そうその紙には書いてある。
何か重大な思い違いをしていたのでは。そうクロエが思い始めると同時に、ハンナは大粒の涙をこらえきれなくなる。
「嘘付き」
散々自分には周りと関われと言っていたくせに、奴隷商自身が一番不器用な関り方をしているじゃないか。なんでこれを黙ったまま置いて行ってしまうのか。
そう怒りが混じり、それでももういないという事実。それらが混じり合いハンナはどうすれば良いか分からなくなる。
「……後悔。させないでよ」
あの時もう少し話せばよかった。なんであんなに対話を拒んで感情を押し付けてしまったのだろう。
紙には新しい丸いシミがいくつも出来る。それをクロエは眺めていると、部屋に風が入り込んでいるのに気付く。それで紙が吹き飛ばされ、クロエは咄嗟に拾う。
「っと。なんで窓が……」
クロエの視線の先には窓から入る人影。ハンナもクロエの視線を追うように振り返り、その人影に見下ろされる。
「……え」
その人影はガタイは良くない。フードで顔を覆っているが、見える髪の長さから女だと分かる。そして
それは机の上に散乱した紙を見て、フッと笑う。
「ばーか。ほんと不器用」
その女は紙を愛おしそうに撫で、そして吹き込む風と共にフードを外す。栗色の綺麗な髪が靡き、琥珀の瞳が薄暗い室内で反射する。
「それで。アンタたちはどうしたい?」
そんな抽象的な問い。それでも琥珀の瞳は問いから逃げる事を許さぬよう、ジッと2人を見つめるのだった。




