ーダンジョンに出かける準備をしようかー
「さて、皆さんにお集まりいただいたのには理由があります」
「な、なんだよ」
クラスの男子の誰かが言った。あまりにも女王が怖い目つきで言ってくるものだから、怯えているのか、声が震えている。
「この世界には、国ごとに『ダンジョン』があるのはご存知ですか?」
「知らないね、さっき来たばっかりなんだから」
「そうですか。なら説明します。この世界には、国ごとにダンジョンが設置されています。そのダンジョンをクリアするごとに、皆さんの中からからランダムで8人ずつ選んでいただきます。そして、選ばれた人は過去に帰ることができます」
「ってことは・・・クリアしないと帰れない・・・ってことか・・・?」
「そういうことになりますね」
「ふざけんじゃねぇよ!!!」
とうとう、クラスの男子がキレた。泣いている女子さえいる。
「勝手にそっちの都合で決めてんじゃねぇよ!!なに、ダンジョンをクリアしないと過去に帰れない!?なめてんのか!!」
「いいんじゃない?楽しそうだし」
「未来っ・・・。てめぇ、何言って・・・」
「要するに、クリアすれば過去に帰れるんでしょ?なら、クリアすればいいじゃない」
未来の言ってる事は確かに筋が通っている。クリアすれば家に帰れるんだ(ランダムだけど)。ならクリアすればいい。だけど、どうすればクリアできるんだろうか。武器も防具も持ってないし、なにより初めてのことなのでダンジョンなんて知らない。モンスターとか出るんだろうか。いやぁ、怖い!
「そうです。クリアすれば帰れるんです。頑張ってください。健闘をお祈りします」
「う・・・。わ、分かったよ・・・」
「防具代や武器代は皆さんの財布に入っています。ご自由に使いください。」
「あんがとな、王女さん」
「ああ、一つ言い忘れました。この世界で死んだら二度と過去には戻れませんので、ご注意を」
「「「「「「「え!?」」」」」」」
皆が一斉に驚いた。それもそのはず。いまから死と直面するかもしれないのだから。
死。今まであまり考えたことがなかったが、本当に怖いもんだな。俺は死なないように頑張るぞ!
皆、街に出た。まるで修学旅行の買うときみたいにみんなはしゃいで防具などを調達しに行っている。俺は、未来と一緒に街を散策していた。
「で、こんなことになっちゃったけど・・・。咲人君は死なないでね。私、咲人君が死んじゃったら泣いちゃうよ?」
「俺は死なないよ。未来が生きてる限り、俺は死なない」
「もう、カッコつけちゃって笑」
「わ、笑うなよ!カッコつけたのは認めるけど!」
「はいはい笑」
俺も防具をそろえようと来るときに見かけた防具屋に行ってみた。たくさんの防具が立てかけられたり、置かれたりしている。いやぁ、改めて見るとかっこいいな。全部欲しくなっちゃうぜ。
「いらっしゃい。あれ、見ない顔だね。どこから来たんだい?」
「ええと・・・。日本から来ました」
「日本?なんだそりゃ。そんな場所ここにはないよ」
「デスヨネー」
「ところで、どんな防具が欲しいんだ?」
「やっぱり強いやつが欲しいですね・・・。これとか強そう!」
俺は一番強そうな防具を選んだ。値段は・・・うぐ。
「まいどあり!!」
「え?俺買うってまだ言ってないんですけど」
「これは、プレゼントさ。あんた見習いだろ?」
「え、ええ。ありがとうございます!」
「礼には及ばないよ!さあ、冒険へ行ってらっしゃい!!」
俺は店を後にした。この後は皆と広場で合流だ。
「ダンジョン・・・か。」
俺とみんなの長い旅が始まる。過去に帰れることを信じて。とりあえず広場に行こう。冒険はそこからだ。
話がどんどん進みますね!
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