ー三笠かなえー
晴れ渡る空。澄んだ大地。ほどよく吹く風。俺の自転車がギーギーなっている。そろそろ寿命だろうか。近いうちに自転車屋さん行こう!!
「なんて言ってる場合じゃねええええ!?」
凛然高校まであと200メートル!間に合うか、咲人!(もう遅刻してるわけだが。)
「ぜぇぜぇ・・・。間に合った!」
時間的には間に合っていないが、心の中は達成感で一杯。頑張ったからもう遅刻でいいや。開き直り、教室に向かう準備をする。すると。
「おはよう!咲人くん」
「おう、おはよ」
定番っちゃあ定番だが、幼馴染みです。菊崎未来ちゃん。幼馴染みというよりは小学1年生で会ったから小学馴染みか?なんだよ、小学馴染みって。知らねーよそんなもん。
「それより、お前。ホームルーム始まってるけど、抜け出してきてよかったのか?」
「いいの。咲人くんのためだもん」
「お前、いつからそんな悪くなったんだよ・・・。」
こいつ昔までは素直ないい奴だったんだけどなー。なんでこんなにも変わってしまったんでしょうか?
未来はスタイルいいし、顔も美人。学力もいいし。そこら辺の男子は何回も告白してるんだが、断られてるとか。かわいそうな男子共め。ぜってぇ同情しねぇかんな!
「とりあえず教室行こうぜ」
「うん!」
ガラガラ・・・。
静かにドアを開ける。
「・・・えー、今日は避難訓練が・・・むむ?」
「げっ!気付かれた!!今日こそは気付かれないと思ってたのに・・。」
「気付かれないほうがすごいと思うぞ!?まあ、とりあえず席座れ」
俺の担任、松木。担当科目は国語。俺は現代社会が一番好きだ!
俺が入ってきたことによって、教室はざわついている。真冬なだけあってストーブもついている。とても心地がいい空間だなぁ。いつまでもここにいたいくらいだな。そんなどーでもいいことを考えていると突然松木さんが言い出した。
「えー、今日は皆に新しい仲間を紹介したい!転校生ってやつだな!」
より一層教室がざわつく。こういうときぐらい静粛にしてほしいもんだね。まぁ、俺も楽しみだ。なんせ初めての転校生だからな!楽しみなのも仕方ない。
「じゃあ、紹介する。入ってくれ」
「失礼します」
長いおろした髪。青くてきれいな髪だ。それは見とれてしまうほど美しかった。
彼女の自己紹介を聞くまでは誰もがそう思っていただろう。あの自己紹介を聞くまでは。
「じゃあ、自己紹介してくれ」
「はい。三笠かなえです。よろしく」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。え?終わり?
そんな自己紹介ある!?聞いたことねーぞ、こんな短い自己紹介!?
そう思っていたら、まだ次があった。
「私は・・・次元を操れます」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?




