夢見る、キャンパスライフ(切実…)
朝ごはんをこの怪異にも、振る舞い(生卵三個を丸呑み)、うえっとなる食事風景を見た結果、食欲は減退…。
改めて見るとほんとうに怪異なんだと理解せざるおえなかった。
今まで、まともにこの類と話したことはあっても、家に押しかけられることなんて、なかった。
(祠……お母さんに修理してもらうしかないのかな……)
あの時、放置したのを後悔した。
「ミズチはどうして、私のところに来たの?祠がなくなくったから?(落雷で)私が祠と同じ匂い(臭い)だって言ってたけど、自由になったなら、普通ー此処には来ないでしょ?」
そらは、疑問に感じたことだった。
テーブルの上でとぐろを巻いてコチラに頭を擡げた、ミズチは赤いつぶらな瞳で私を見上げていた。
『なぜ…?同じ匂いだから(^^♪。僕が来たい場所が、カイのところだぉ~』
自信を持って出た答えがそれかい。
余にもケロッとしているのが、不思議でならない。
こうもっと、深刻な状況だと思うのですが、この蛇・ミズチは、何処か能天気な怪異(妖)なのは何故…?
「まあ、そうですかー」
感情の乗らない声で私はそう言うと、スマホを手にした。
(封印されてた?うちの神社に。祟り神?)
目の前で、のほほんと尻尾をピコピコと揺らす姿は微塵にもその気配は感じられない。
「しばらくの間ー様子見かな」
人差し指でミズチの頭をなで、私は母親への連絡を保留にしてしまった。
(元々、事故物件とか言ってたけど、今のところ特になーんにも起きてないからいいか)
「じゃあ、ミズチは此処に(アパート)居るのね?」
『…カイの所にいるぉ?』
「いや、私は物件じゃないから。部屋に居るのは許容するけど変な事したら祓いますからね?」
お祓いセットをチラつかせ、私はにこやかに宣告した。
念押しはした。
そのあとは、せっせっと段ボール箱の荷物を片付けた。
明日から、大学のオリエンテーションが始まる。
高校まで、家の都合でお友達と呼ばれる存在は皆無だった私には大学デビューは一大イベントなのだよ!
必要な資料や、筆記用具をリュックに詰め込む私は、一人ニヤニヤしていたのか、ミズチは、不思議そうな(?)瞳で私を見ていた。
『カイ…にやにや、怖いぉ?』
そんな呟きは私には聞こえるわけもなかった。
実家は神職の家系と言うわけで、行く行く私は後を継がねばならない。そのせいで、世間一般の普通とはかけ離れた幼少期か現在まで送って来ましたとも。
おかげで…可憐な乙女とはかけ離れた身体能力と霊力を手に入れました。
(欲しくなんてなかったわよ!)
手を握りしめ、私は過去を思い返し大学ではキャンパスライフをせめて、満喫してやるんだ!
思いを新たに、私はその日を穏やかに過ごした。
(神様、何も起きませんように)
むしろ、起きたら実家の神様を恨んでやる。
でも、私の願いは初日から打ち砕かれ木端微塵に散るのです…。
私の願いとは真逆のキャンパスライフを送ることになるなんて、知る由も無い。




