↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/48

ヤンデレ化!?(父よ何があった!?)全力で肘打ちやっちゃった…。


嘘ならどれほど良かったか。

激しい後悔が私を襲う。


(なんで、嘘でしょ…)


「またれよ…」


ゾクリとするその声は耳とで響いた。


『カイ〜(涙目)、こ、こわいのがいるぉぉ!』


頭に悲鳴に近い、ミズチの声があがる。


(そんなの、わかってるわよっ!こっちはもっと、怖いんですけど!)


ミズチの怯えが直接、谷間から私な伝わってくる。

怪異とっては、最大の天敵とも言うべき払い屋…。それが今、私の肩をガッツリ掴んで離さない…父・神威が真後ろにいるのだから。

私は逃げることができなくなった。どうしよう、などと逡巡していた私の肩に、置かれた手にぐっと力が込められたのが、わかった。

モール内を歩く人達からはどんなふうに見えているのかて、想像したくもない。鋭い目つきの男に肩を掴まれ呼び止められた、女子大生…。

傍から見ると、ある意味ヤバい。


「やはり……お前か…」


神威の声は、どこか震えていた。


私は諦めて、ぎこちない動きで首を動かし振り向いた。体はあくまで前を向けたまま。


「あ、あれぇ…?お父さん……?な、なんでこんなところにいるのかなぁ…?」


もう、棒読みを超えて、ガッチガッチの緊張で上擦った私の声。

白々しい顔(引きつっていたかも)で、私はにっこぉと半笑いの顔を父に向けていた。


『怖いぉぉぉぉ!!この、おじさん!怖いぉぉぉぉっっ!』


ミズチの大絶叫が盛大に、私の頭にぐわんっと響く。

目の前で放たれる霊力に今にも、ミズチは自動的に祓われそうになっていた。


「カイ……」


振り返った私を見て、我が娘と確認が取れた途端、父の瞳がぶわっと潤んだ。


「えっー(;゜Д゜)!」


何、ファーストコンタクトがこの展開とは!


「パパは、会いたかっぞぉぉぉっっ!」


周りの視線が一気に、集中するのが分かった。

まるで、感動の再会と言わんばかりの勢いで私の前に回りこみ、暑苦しいハグをぶっ込んできた。


『ムギャぅ!』


ハグされたと同時に、胸が父の胸板にむにゅっと形を変えて押し付けられ、ミズチがプレスされた。


(ミズチー、我慢して!動かないで!妖力も出しちゃダメよ!ほんとに消される!)


父の頬擦りと涙が私に降り注ぐ。


「お父さん!ここ、モール内!やめてよ、どんな辱め!!!?」


私は父親を引き剥がそうとするが、ホールドされてビクともしない。


(なによ、これ!父さんじゃない!こんな……)


「パパは、パパは寂しかったぞぉぉぉぉ‼️」


「うるさいぃぃ!迷惑だから、離れて、やめてっ!この、バカオヤジ!」


父は、三年前に最後に見た時とは別人のように、何故かヤンデレ化していた。


(鬼のように厳しく冷たい印象の人だったハズなのに!)


暑苦しいく、こんな人前で抱きつくような親じゃなかった。躾と授業、礼儀にはとてつもなく厳しい人だったはずなのにー!


(この、三年で何があったのぉ!?)


予想だにしない、父親との再会はただただ、私の中にパニックを引き起こすのであった。

逃げたかったのに、逃げられなかった結果が、多くの人で賑わうショッピングモールで人の視線を一身に集めるって、どんな罰ゲームですかぁ!?


私の言葉はまったく届いていない、人の視線が痛い、スマホまで向けてくる人が居る。


(見世物じゃないわよ!)


なんでこんなことになるのぉ。

私の額に青筋が浮かび、プッツンしてしまった。


(このバカ親父、ほんっっとにー!)


暑苦しさと苛立ちで私は右拳に思わず、霊力を込めていた。

火事場の馬鹿力ーが、思わず出てしまう。


「少し、冷静になってよぉぉ!」


父親の耳元で全力で叫んだ。

その声に、耐えられなかった父の、ホールドが一瞬、弱くなるのを私は見逃さなかった。

緩んだ隙に父の鳩尾に、肘打ちをお見舞いした。


「はぶへぉ……!」


父の情けない声が上がり、人だかりの中に父・神威は飛んでゆく。


今ーだ。


そう思った私は、実の父親に肘打ち(霊力100%)をお見舞いし、身を翻し脱兎のごとく逃げ出した。


谷間にいたミズチがきゅっと、情けない声をあげて、目を回していた。


「ミズチ、しっかりしてよ!」


モール内を走り、私は人混みをかき分け出口へと向かう。


(はぁ……なんで、こうなるの!?お父さん、ヤンデレ化してるって何があったのよ!ホントに)



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。