浴衣の上の愛
身体を洗い終え、二人は再び浴槽に浸かった。湯船の中で、愛の言葉ではなく、ただ静かに寄り添い、互いの存在を分かち合う。
そして、露天風呂から上がった。
全裸のままでいたい衝動に駆られたが、それはさすがに節操が悪すぎると、真面目な二人は理性のタガを外さなかった。宿の用意した浴衣姿に、普通に着替える。その浴衣は、普段の制服とは比べ物にならないほど柔らかく、二人の体を優しく包み込んだ。
部屋に戻ると、二人はすぐに、彩花の「宿でしたいこと」の一つ、そして美優の「宿でしたいこと」の一つを叶えることにした。
美優は、用意された座布団に横になり、彩花の膝の上に頭を乗せた。
彩花: (頭を撫でながら)
「美優、これで『長旅の疲れを理由に、君の膝を借りて、何時間も眠ること』という願い、叶いましたね。」
美優: (彩花を見上げ、心底からの安堵の表情で)
「ああ、最高の安息だ。君の温もりと、柔らかさが……この一週間、溜め込んだ巡査部長としての重圧
を、すべて吸い取ってくれるようだ。」
彩花は、美優の髪を優しく梳きながら、微笑んだ。
彩花: 「昇進祝いですから、今日一日は、遠慮なく甘えてくださいね、美優。」
浴衣姿のまま、愛する人の膝の上でくつろぐ美優と、優しく髪を撫でる彩花。
そこにあるのは、階級も規律も存在しない、純粋で穏やかな愛の情景だった。




