第47話 準備
帰ってからは僕と三和子さんはメチャクソ忙しかった。
なにせ、一ヶ月後に結婚式があるからだ、その準備に何回もホテルのプランナーと会い細かい打ち合わせや、衣装合わせもしなければならないのだ。
招待状は式場の予約が出来た時点で、急いで製作して送り出した。
ほんの身内だけの、こじんまりとした披露宴だ。そこまで形式張ったことは、やらないし出来ない。
今日は写真撮りだ。専属の写真店に行き結婚衣装を着て撮影をする。
初めて見る三和子さんの純白のウェディングドレス。僕の胸は高まった。
「三和子さんとても綺麗ですよ」
「うふふ、ありがとうサトルさん」
僕はその姿を見て不覚にもクラクラしてしまったのだ。
こんな、綺麗な人が僕のお嫁さんになってもいいのか……僕は不安に駆られてしまったのだ。
発起人はいつもの、メグミさん、良子さん、中田、山下、清水さんにお願いして快く引き受けてくれた。
仲人は酢蛾部長夫妻にお願いをした。
「ふう、大体の事は終わったね」
「後は式を上げるだけだねサトルさん」
「所で新婚旅行はどこに行くの?」
「「えっ?」」
「まさか、アンタ達まだ決めてないのか」
呆れながら冷やし中華を啜るメグミさん、最近ハマってるようです。
「アハハハハ!肝心の新婚旅行の事を忘れていたとはアンタ達らしいわ!」
良子さんは笑いながら冷酒をぐびっと飲んで鳥串をかじる。
メグミさんはよく僕達と一緒に帰り、スーパーに寄って一緒にご飯を食べている。
スーパーで一際目立つ素敵な女性を僕は目にしたのだ。
「キレイな人だねサトル君、あんな人とやりたくなった?」
「何を言うんですかメグミさんは!」
「サトルさん気が付かないの良子さんだよ」
「えっ!……あ、本当だ……」
「嫌だ!この人やっぱりオッパイで良子さんを認識してる」
「そ、そんなことないよ」
良子さんの遅い時は新太君も一緒につれてくる。新太君は夏休みの宿題に北海道旅行の事を写真付きで提出したら、なんと最優秀賞を取ったようだ。熊と鹿の写真が決め手になったとか。
「ってか、毎日だよな皆んなで食事をするのは作るのは僕だけど、たまに良子さんも作ってくれるけど」
「何で良子さんのは食べられるのよ」と三和子さんとメグミさんはブーブー言うが僕にだって分からないよ。
「三和子は人混みとか大丈夫なの?」
「えっ……まだ少し……」
顔を曇らせ俯く三和子さん。
「仕方が無いわね、私が付き添うか」
「なら、私も行くよ」
「だ、駄目よ私とサトルさんの思い出の新婚旅行なのよ」
「でも怖いんでしょう三和子は」
「……」
「結婚したからと言って直ぐに旅行に行かなければならない事はないんだから、三和子さんの体調が戻ってからでも新婚旅行は、遅くはないでしょう」
目を潤ませて僕を見る三和子さんに、
ときめいてしまった。
「サトルさん……」
「三和子さん……」
二人は見つめ合い自然に唇を重ねる。
「まあ、この子ったら人が見ているのに羞恥心が無いのかしら、舌まで絡めているわ三和子の顔もう蕩けているし」
「まあまあ、メグミちゃん三和子ちゃんはいつも私達としてるからね。
テーブルのそっち側を持って隅に除けて布団を敷くわよ」
「おー!乱入するのね」
日々の過ぎるのが早く、とうとう明日が結婚式となったのだ。




