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第46話 観光

ふぁ〜!眠みぃ。


「眠そうだな神島」


「あ、中田さんおはよーございます」


「美和さんおはよう、皆んなさんもおはようございます」


「おう、おはよー」

メグミさんはトーストを齧りながら右手を上げる。


「おはようございます」

礼儀正しい新太君。良子さんの教育の賜物だろう。


「おはよー中田君」

良子さんは納豆をかきこんでいる口から糸を引いていますよ。


ビュッフェスタイルの朝食。


 中田はクロワッサンとウィンナーとスクランブルエッグにサラダとコーヒーをトレイの乗せていた。マーガリンとジャムもだ。


「ん、なんで元気なんだ中田?」


「僕か?僕はそれはあれだ、途中で白目を剥いていたようだ」


「その分寝れた訳か」


「多分そうだと思う……」


「歯切れ悪いな」


「朝方目が覚めたら、まだ続いていたんだ」


「すげぇーなミカさん達」


「神島のとこもそうだろ?」


「……まあ、そうだな」


 彼女達は聞こえないフリをして、黙々と朝食を食べている。


「ミカさん達は?」


「女性は時間がかかるものよと、僕だけが先に来たんだ」


「そっか」




「お兄ちゃん遊覧船からの景色もいいよね」


「波もないからそれ程揺れないし爽快だわ」


「私、船はまるっきし駄目だけど、これなら大丈夫そう」


「そう言って貰えてありがたいです。

良子さん」


 僕達は阿寒湖一周遊覧船乗船している

途中でマリモも観察出来るようだ。


「お兄ちゃん見てマリモだよ……」


「沢山あるね」


「動かないの?」


「丸く絡まった藻だからね」


「……」


「なんか、捨てられたカビだらけのお饅頭みたいね」


「メグミ!思っていても口に出したら駄目だよ!ほら、周りの人達もコッチを見ているわよ、でも色はキレイだよね」


フォローになってないよ三和子さん。


「だけど、皆んな微妙な顔をしているわ」


たしかに……


「貴方達辞めてください!スタッフの方が僕を睨んでいるんですけど」


 居た堪れなくなった僕は、後で売店でガラス瓶に入ったマリモを買ったのは皆んなに内緒だ。


 その後阿寒湖の周囲をゆっくり周り桟橋に帰って来た。


「天気が良くて森も緑が深く、青空と湖面がキレイだったわ」


「そうだね」


 阿寒湖のお土産としてマリモ羊羹を会社の連中に購入した。

皆んなもそれぞれに買っていたようだ


「あっ!阿寒湖のペナント発見!即買いだぜ!」


 ちなみに、後買えたのは登別温泉のペナントだけだった。




 阿寒をでて途中で道の駅に寄りトイレ休憩の為、駐車場に車を入れる。

 中は明るく清潔感があり特産物が所狭しと並べられている。


「なんだコレ!なんでこんなに野菜が安いんだ!玉ねぎやジャガイモが十個入って百五十円だぞ!」


「良子さん落ち着いて下さい」


 僕は後ろから良子さんを羽交締めにすると暴れる良子さんが、動く度に巨乳がユッサユッサと揺れるの僕にも伝わってくる。周りにエテ公が居ないだけましか。


「なっ!離せサトル!」


「こんなに、要らないでしょう何人家族ですか!」


「……サトルを入れて三人家族だ」


「私も入れて下さいよ!」


三和子さんの切実な願いだ。


「それでも、多過ぎます。腐らして終わりですよ一袋で充分です!」


「えー!こんなに安いの、どこにも無いのにーー!!」


「良子さんは激安なら何でも買ってしまう激安爆買いジャンキーなんだわ

それも、食品とか日用品とか普段使いの安い奴限定ね」


それ、普通の主婦じゃん。


 僕と新太君は特に観たいものも無いので直ぐに出発した。



「お兄ちゃん次どこ行くの?」


「ふふふ、次はね、なんと!

丹頂鶴の自然公園だよ!」


「そうなの」


 なんか、思ってた反応と違う……

バックミラーで後ろの見るが全く興味がなさそうだった。


「まあ!丹頂鶴って天然記念物なんでしょう?私楽しみだわ!」


 三和子さんの必死さが更に僕の心が抉ってくる。


くそ!意地でも寄ってやる!


僕は固く心に誓った。




「お兄ちゃん鶴って大きいんだね」


「そうだね」


「良子さんお土産見に行こうよ」


「あいよ新太行くわよ」


「三和子は?」


「私は……サトルさんが……」


「はい、僕も行きますよ」




「釧路のフッシャーマンなんとかで食事をしましょう」


「おっ、いいねサトル君、汚名挽回だね」


別に僕は汚名など被ってないぞ!


「あ、私も聞いた事あるよ有名な観光施設なんでしょう?これでチャラに出来るわね」


だから、僕は何もヘマこいてねぇって!





「へー、外で夏季限定営業の岸壁炉ばたがあるんだって」


「じゃ、海産物がその場で食べられるのね私、またカニが食べたい!」


「えー!カニが食べられるの?」


「良かったね新太」


「うん!」


 なに、この流れは僕が財布を出さないといけないのか?

まあ、いいか皆んな楽しそうだし。


「サトルさん、このカニの鉄砲汁とても美味しいです」


「そうでしょう!そうでしょう!」


「お兄ちゃん!お代わり!」


「おお!どんどんすれべや!」


 皆んなも当然お代わりだ。帆立や蝦名やホッケの開きなどを焼いていく。


「ホッケ大きくて身も厚いし脂が乗って美味しいわ」


「あっ!この帆立まだ生きているよ」


「あら本当ね、生きが良いわ」


そこの市場の水槽にいたやつだからね。


 気が付いたら僕はカニや蝦名の殻を剥いたり帆立や牡蠣貝の貝を外して皆んなの皿に分けたりしてる。給事さんかよ!


あっ!アイツらビールジョッキ頼みやがって!チクショー!!


「サトルさんもビール飲んで下さい

私が運転しますので、大丈夫ですよ」


えっ!一瞬皆んなの手が止まった。


「だ大丈夫ですよ三和子さんも飲んで下さい!三和子さんが楽しむ姿を見るのが

僕は好きですから」


「サトルさんったら……でも北海道の直線ぶっ飛ばしたかったなぁ」


 ボソッとこぼした三和子さん言葉に汗が噴き出したのは内緒だ。




「あー!楽しかったなぁ!」


「本当だね来て良かったよ」


「僕も面白かった!」


「私達の婚前旅行だったのに……」


「それは、ほら皆んなの婚前旅行だから

楽しかったじゃない」


 一人納得のいかない三和子さんだ。

僕も三和子さんと同意見だ。強く言えないけど情け無いわ!



 中田達とも合流した。中田はお姉さん達と釧路のホテルに篭って時間まで過ごしていたようだ。


「お前、底なしか!」


「ぐっ!」


 本人に聞くところによると本体が白目を剥いても子体が直ぐに元気になるそうだ。気を失っているので何をされているのか分からないそうだ。


「あれか?飲みに行ってメチャクチャ楽しかったのに、飲み過ぎで次の日には記憶が無かったようなもんか?」


「肝心の濃い所が分からないんだ」


「それは残念だな」


「何ニヤついてる!」


「まあ、気にすんな!少しずつ伸ばせばいいんだろ?またお姉さん達に呼ばれるし頑張れよ」


「ううっ、折角メグミさんと親しくなれたのに……」



僕達は飛行機で一路羽田に向かった。


 タクシー乗り場でビルから出ると、僕達はイキナリ都会の洗礼を受けた。


 「糞っ暑い!」


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