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第33話 結婚が決まった日

「おい!お前達遅いじゃ無いか?」


「実は……」


「なにぃ!襲われただと!」


「でも、サトルさんが危ない所を助けてくれました。身体を張って殴られもしたんですよ」


「カッコつけて前に出たはいいが一発もらちゃいましたよ、面目有りません」


「いいえ、良い動きでしたよ。相手の力を逃し自分は後ろに飛んで上手く受け身を取りながら大袈裟にコケる。見た目は完全に殴られた形ですよね

その証拠に頬が一つも腫れていませんものね」


 えっ!何このお母さんは何者?そこまで見えてたの?


「お前がそこ迄言うのは珍しいの神島君はマスター級か?」


「そのチョット手前よ貴方」


 何コレ!だからお父様は、お母様に頭が上がらないんだ……


納得のサトルだった。


「それじゃ今度は僕がコンビニに行って来ます」


「あ、私も行くよ」


「いいから、ご両親と待っててね、直ぐに来るから」


僕は財布とスマホを持って部屋を出た。


 お父様がキッチリ話をつけてくれるのだろう期待してますよ。


 コンビニで適当に買っての帰り道で、学校帰りの川上さんの所の新太君とバッタリとあった。


「新太君、今帰りかい?」


「あ、お兄ちゃん、こんにちは!」


 僕達は色々と話しながら帰った。

お母さんの事、学校の事、お母さんの事、お父さんの事も話してくれた。


「え!お父さんもう帰ってこないの」


「うん、お母さんが離婚って言っていた。お兄ちゃん離婚ってなに?」


「離婚ね、それはお父さんとお母さんが家族じゃ無くなる事だよ」


「ふ〜ん、それじゃお母さんとお兄ちゃんが家族になるんだね」


へっ!少し鼻が出たわ!


「何を小一に教えているかな良子さんは……

家族には成れないけど、家族みたいに仲良しには成れるからね新太君。

だから、何かあったら僕に相談して」


「う〜ん、分かった!」


「じゃお母さんにお土産を買って帰ろうか

そこのプリン美味しいんだぞ!」


「プリン!僕も大好き!」


「そっか、じゃお母さんと新太君が二個ずつ食べるには幾つのプリンが必要ですか?」


「簡単だよ!四つだよ」


「おー!正解です!じゃ四つ買って帰ろうか!」


「ええー!いいのお兄ちゃん、お母さんも喜ぶと思うよ!ありがとう!」


「いいえ、どういたしまして」


勿論三和子さん達の分もお買い上げだ。


「じゃあね、お兄ちゃんありがとう!」


「ちゃんとお母さんのお手伝いをして勉強もするんだぞ!」


「分かっているよ、僕もお兄ちゃんみたいな凄い学校に入るんだ」


「おう!頑張れや、分からない所は教えてあげるよ」


「ぶぁい!ぶぁい!」



「ただいま戻りました。

ありゃ?和気あいあいの声がするわ!

まさか、白紙撤回が白紙撤回された?」


 リビングに入ると満面の笑みのお父様が頭を下げて来た。


「済まない!神島君、君の提案は却下された。不甲斐ないワシで申し訳ない!」


物凄い笑顔で話す事か!


「でも、ワシも頑張ったのだ!

君の出した条件は全て飲む事にした!」


 僕の条件ってたいした事はない。

不貞一発即離婚と三年は子供を作らない事の二つだけだ。


ってか、もう式場の予約を入れたって!

九月の連休だって!僕の意見も無しに!残り二ヶ月もないのか?……


「あ、拳骨親父の柔らかプリンをかってきました。みんなでたべましよう……」


「ニャァ」


 グレ子はお母様の膝の上で丸くなっていた。いつ懐いたんだよお前!


「ふふ、サトルさん私嬉しいわ」


僕も懐かれていたわグレ子。


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