表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
羅針盤が示す異世界で。  作者: AIで書い太郎
8/12

第7章 虚界の監視者

◆虚界の影、襲来


塔の中心で生まれた“それ”は、光でも影でもない、

ただ世界から浮き上がった“穴”のような存在だった。


形を持たぬのに、圧倒的な“質量”だけが迫る。


「ギィィィィィ――――!」


耳に直接響くような、存在を擦り合わせる音。

アリアが杖を構え、即座に結界を張った。


「レイ、離れないで!」


影が触れた瞬間、結界が波紋を立てて歪む。


「アリア、これ……結界、持つのか!?」


「これは……本来“門の番人”である私と同等の権限を持つ存在です!

 暴走した今は……私の結界でも数十秒が限界です!」


(数十秒!?)


虚界の監視者は、空間を“削り”ながら迫ってくる。


壁も、空気も、光すら飲み込みながら。


 


◆アリアの変化


アリアが手を離す。その瞬間——

床に淡い魔法陣が広がった。


「レイ。ここからは……“私の本来の姿”を見せます」


「は……?」


アリアの身体を包む光が、ふわりと持ち上がる。


髪が淡く透き通り、瞳の色が“人間の色”ではなくなる。

虹色に揺らぎ、内部に無数の魔法陣が回転しているような光。


服の下、胸の紋章が強く発光し、

その光が背中側へ回り込むと——

光の羽根が、連なるように展開した。


「……え、天使?」


「違います。“門の導者”の戦闘形態です。

 本来は選定者が危機に陥ったときのみ使用される形態……」


光の羽根がゆっくりと震える。


「レイを守るために、私はこれを“解禁”します」


アリアが指を鳴らす。

塔の空間全体に、淡い青の陣形が張り巡らされた。


まるで塔そのものがアリアの領域になったようだ。


 


◆戦闘、開始


虚界の監視者が、悲鳴のような音を吐き出しながら襲いかかる。


アリアが杖を振ると、塔の光が集まり、

巨大な魔力の槍が生成された。


「《光律――槍界投射》!」


光の槍が虚界の監視者へ突き刺さる。

だが、槍の先端は影に触れた瞬間、音もなく“削られた”。


「効かねぇのか……!」


「虚界の存在は“形ある攻撃”を拒絶します。

 通じるのは“選択の力”……つまり、レイの紋章です!」


(俺の……選定者の力?)


アリアの声に呼応するように、

胸の紋章が灼けるように熱くなる。


視界に光の文字。


──────────────

【戦闘選択:虚界の監視者】

① 影を斬る

② 光を射出する

③ アリアと同調し、紋章を解放する

──────────────


(またか……でも、今は迷ってる暇はねぇ!)


その時、アリアが震える声で言った。


「レイ……!

 ③を選べば、確かに大きな力が出せます……

 ですが、あなたの“生命力”を削る危険があります!」


「……!」


アリアの瞳が揺れていた。


「私は、あなたが傷つくのが一番怖い。

 導者としてではなく……アリアとして」


(本当に、こいつ……)


虚界の監視者が空間を裂きながら迫ってくる。


時間はない。


俺は迷わず——


 


◆選択:③ アリアと同調し、紋章を解放する


胸の紋章へ手を当てた。


「レイ……!」


「気にすんな。

 俺を導くために、お前は全部を晒してくれたんだ。

 だったら、俺も全部を使う」


アリアが涙をこぼしそうな目で頷く。


「……はい。レイ、手を」


彼女と手を繋いだ瞬間——


紋章が重なり、二人の光が共鳴した。


――――世界が、反転した。


塔の内部が白と黒の二色だけになる。

時間が止まり、虚界の監視者だけが動いている。


(これが……選定者の“力”……?)


《選定者は、導者と同調することで世界の因果を操る》


そんな声が聞こえた。


光の羽根がアリアの背で広がり、

俺の腕にも光の線が走る。


「レイ……あなたと私は、今、ひとつの“門”です」


「なら――」


俺たちは同時に、前へ踏み出した。


「「――虚界を断つ!!」」


 


◆虚界断裁


アリアの光と、俺の紋章の力が合わさり、

巨大な“光の刃”が生成された。


虚界の監視者が暴れる。

空間が砕け、塔が軋む。


だが――


「いけぇぇっ!!」


俺は光刃を振り下ろした。


監視者の身体に光が食い込み、

黒い影が悲鳴のように裂ける。


眩い白光。


世界が震え、虚界の裂け目が一気に収束した。


「――――ッ!!」


轟音。


空間が収束すると同時に、監視者は光の粒子となって消えた。


虚界の穴が塞がり、塔のゆがみも止まる。


そして――光がゆっくりと消えていくと同時に、

俺の身体から力が抜けていった。


「レイッ!!」


アリアが慌てて抱きとめる。


視界が落ちていく中で、

アリアの涙が落ちて頬に触れた。


「レイ……!

 あなたが“選定者”である限り……私は……絶対に離れません……!」


その声を最後に、俺は意識を手放した——。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ