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羅針盤が示す異世界で。  作者: AIで書い太郎
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第28章 守護騎士ゴルディアス


 巨大な剣が床を砕いた。

 轟音。

 舞い上がる砂煙。

 その衝撃だけでユウマたちは数歩後退させられる。

「なんだよこの威力!?」

「まともに受けたら終わりね!」

 セリアが歯を食いしばる。

 目の前の巨像――守護騎士ゴルディアスは、まるで要塞そのものだった。

 全身を覆う黒鉄の鎧。

 巨大な体躯。

 そして人間離れした膂力。

 普通の冒険者なら近づくことすらできないだろう。

「侵入者排除」

 赤い目が光る。

 次の瞬間。

 ゴルディアスの体から無数の魔法陣が展開された。

「まずい!」

 アイリスが叫ぶ。

「下がって!」

 直後。

 光弾の雨が放たれた。

 ドドドドドドドドドッ!!

 広間全体が爆発に包まれる。

「うわああああ!」

 ルナが転がりながら回避する。

 ユウマも必死に柱の陰へ飛び込んだ。

 石柱が一瞬で粉砕される。

「遠距離攻撃まであるのかよ!」

「古代遺跡の守護者だからね!」

 アイリスが叫び返す。

 まったく嬉しくない情報だった。

 その時。

 ユウマの羅針盤が強く光った。

 青い光。

 そして視界の中に文字が浮かぶ。

【解析開始】

「え?」

 初めて見る表示だった。

 文字はさらに続く。

【対象:守護騎士ゴルディアス】

【古代封印機構】

【弱点:胸部コア】

【推奨攻略手順を表示します】

「なにこれ!?」

「どうした!?」

 セリアが叫ぶ。

 ユウマは慌てて説明した。

「羅針盤が弱点を教えてくれてる!」

「本当に便利ねそれ!」

 セリアが少し羨ましそうな顔をした。

 羅針盤の光はさらに続く。

 すると。

 ゴルディアスの身体に赤い線が浮かび上がった。

 まるで攻撃経路を示しているようだった。

「……見える」

 ユウマは呟く。

「勝てる道が見える」

 ゴルディアスが再び剣を振り上げる。

「侵入者排除」

「ルナ!」

「うん!」

 ルナが杖を掲げた。

「フレアバースト!」

 巨大な火球が飛ぶ。

 爆発。

 炎がゴルディアスを包む。

 だが。

「ダメか!」

 炎が晴れる。

 ほとんど無傷だった。

 しかし。

 その隙でセリアが走る。

「はああああっ!」

 剣閃。

 ゴルディアスの膝へ斬撃が叩き込まれる。

 ガギィン!

 金属音。

 傷は浅い。

 だが体勢がわずかに崩れた。

「今よ!」

 アイリスが魔法を放つ。

「アイスランス!」

 氷の槍が飛ぶ。

 膝関節へ命中。

 ゴルディアスの動きが一瞬止まった。

「ユウマ!」

「任せろ!」

 羅針盤が示す道。

 赤い線を追うように駆ける。

 床を蹴る。

 壁を蹴る。

 瓦礫を踏み台に跳躍。

「おおおおおおっ!」

 ゴルディアスの胸部へ向かって一直線。

 だが。

 巨大な拳が迫る。

「危ない!」

 セリアの声。

 避けられない。

 その時。

 羅針盤が激しく回転した。

 ギュンッ!

 時間が一瞬だけ遅く見える。

「え?」

 拳の軌道。

 空気の流れ。

 全てが見えた。

 身体が勝手に動く。

 紙一重で回避。

「なっ!?」

 ユウマ自身が驚く。

 今のは完全に羅針盤のおかげだった。

 そして。

 胸部コアへ到達する。

 青く輝く結晶。

 守護騎士の心臓。

「これで終わりだ!」

 ユウマは剣を振り上げた。

 だが。

 その瞬間。

 ゴルディアスの赤い目が光る。

「封印保護優先」

 全身から魔力が噴き出した。

 広間全体が震える。

 アイリスが顔色を変えた。

「まずい!」

「何が!?」

「あれ、自爆モードよ!」

「はぁ!?」

 最悪だった。

 ゴルディアスの身体に亀裂が走る。

 内部に膨大なエネルギーが集まっていく。

「ユウマ!」

 セリアが叫ぶ。

 時間がない。

 逃げるか。

 壊すか。

 その時。

 羅針盤が眩く輝いた。

 そして――。

 新たな文字が浮かぶ。

【継承者権限を確認】

【第一封印へのアクセスを許可】

【能力解放】

 青い光がユウマの身体を包んだ。

「え……?」

 次の瞬間。

 広間全体に古代文字が浮かび上がる。

 ゴルディアスですら動きを止めた。

 そして遺跡の奥から。

 何かが応えるように鼓動した。

 ドクン――。

 巨大な封印の気配。

 眠っていた何かが目覚めようとしていた。

 一方その頃。

 遺跡最深部。

 黒い仮面の男は笑っていた。

「始まったか」

 扉の向こうから漏れる赤黒い光。

 鼓動はますます強くなる。

「いいぞ」

 男は両腕を広げる。

「その力を使え、継承者」

 狂気に満ちた声。

「それこそが封印を解く鍵なのだから」

 ユウマはまだ知らない。

 自分が得ようとしている力が。

 世界を救う力であり――

 世界を滅ぼす力でもあることを。

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