表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
羅針盤が示す異世界で。  作者: AIで書い太郎
28/34

第27章 封印遺跡アークス


 交易都市ルクスを出発して半日。

 ユウマたちは北方の山岳地帯へ足を踏み入れていた。

 街道はすでに途切れ、獣道のような細い道が続いている。

 周囲には古い石柱が点在し、苔に覆われた遺跡の残骸が顔を覗かせていた。

「なんだか不気味ね……」

 セリアが辺りを見回す。

 普段は強気な彼女も、さすがに緊張しているらしい。

 ルナはユウマの後ろにぴったりくっついていた。

「なんか出そう……」

「今さら怖くなったのか」

「お化けは別!」

「魔物は平気なのに?」

「魔物は殴れるもん!」

 意味不明だった。

 アイリスは苦笑しながら先頭を歩く。

「もうすぐよ」

 その言葉通りだった。

 森を抜けた先。

 巨大な崖の中腹に、それは存在していた。

「……でかい」

 ユウマが呟く。

 岩山そのものを削って作られたような巨大建造物。

 数十メートルはある石門。

 崩れかけた柱。

 風化した彫刻。

 まるで古代文明の神殿だった。

 門の上には見たこともない文字が刻まれている。

「ここが……」

「封印遺跡アークス」

 アイリスが静かに告げる。

「第一の封印が眠る場所」

 その瞬間。

 ユウマの羅針盤が激しく震えた。

 青白い光が溢れ出す。

 そして――。

 門に刻まれた紋章が反応した。

 ゴォォォォ……

 重い振動。

 数百年は動いていなかったであろう石門が、ゆっくりと開き始める。

「えっ」

「開いた!?」

 ルナが叫ぶ。

 アイリスも驚いていた。

「そんな……普通は継承者の儀式が必要なはず……」

 彼女はユウマの羅針盤を見る。

「やっぱり……」

「だから何なんだよ」

「その羅針盤は、私が思っていた以上の存在かもしれない」

 不安になることを言わないでほしい。

 だが門は完全に開いた。

 暗闇が口を開けている。

「行くしかないか」

 ユウマは深呼吸した。

 そして四人は遺跡へ足を踏み入れた。

 内部は意外にも広かった。

 天井は高く、巨大な通路が奥まで続いている。

 壁には青白い結晶が埋め込まれており、ぼんやりと周囲を照らしていた。

「綺麗……」

 ルナが感嘆の声を漏らす。

 確かに幻想的だった。

 だが。

 静かすぎる。

 嫌な静寂だった。

「気をつけて」

 アイリスが小声で言う。

「アークスには守護者がいる」

「守護者?」

「封印を守る存在よ」

 その時だった。

 カチン。

 ユウマの足元で何かが鳴った。

「……ん?」

 直後。

 壁一面が光った。

「え?」

「伏せて!」

 セリアが叫ぶ。

 次の瞬間。

 無数の光の矢が通路を埋め尽くした。

 ドドドドドドドッ!!

「うおおおおっ!?」

 ユウマは地面へ飛び込む。

 矢の雨が頭上を通過した。

 壁に突き刺さる光の矢。

 一本でも当たれば危険だ。

「罠か!」

「だから気をつけろって言ったでしょ!」

 アイリスが怒る。

「最初に言ってくれ!」

 ユウマも怒った。

 さらに奥へ進む。

 すると広間へ出た。

 そこで全員の足が止まった。

「……なんだあれ」

 中央に巨大な石像が立っていた。

 騎士の姿。

 全身を黒い鎧で覆っている。

 高さは五メートル以上。

 両手には大剣。

 明らかに普通ではない。

「嫌な予感」

 セリアが剣を抜く。

 すると。

 石像の目が赤く光った。

 ギィィィィ……

 重い音を立てて首が動く。

「侵入者ヲ確認」

 機械のような声。

「封印保護機構起動」

 石像が動き出した。

「うわぁ!」

 ルナが悲鳴を上げる。

「やっぱり動くのかよ!」

 ユウマも叫ぶ。

 巨大騎士は大剣を持ち上げる。

 そして――。

 振り下ろした。

 ズガァァァァン!!

 床が砕ける。

 衝撃波だけで吹き飛ばされそうになる。

「強っ!?」

「冗談でしょ!?」

 セリアが顔を引きつらせた。

 その時。

 羅針盤が再び光る。

 針が石像の胸を指した。

「……そこか!」

 ユウマは気づく。

 胸部に埋め込まれた青い結晶。

 あれが弱点だ。

「セリア!」

「分かってる!」

 二人は同時に走った。

 遺跡最初の守護者。

 そして。

 そのさらに奥では――。

 黒い仮面の男が静かに笑っていた。

「来たか」

 男の前には巨大な石扉。

 扉の隙間から漏れる赤黒い光。

 そして聞こえる鼓動。

 ドクン。

 ドクン。

 ドクン。

「もう少しだ」

 男は扉に手を置く。

「封印は解かれる」

 その瞳には狂気が宿っていた。

 知らぬ間に。

 ユウマたちは世界を揺るがす陰謀の中心へ近づいていた――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ