表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
羅針盤が示す異世界で。  作者: AIで書い太郎
27/34

第26章 封印遺跡アークス

 ルクスの裏路地。

 人気のない倉庫街の一角で、ユウマたちはようやく足を止めた。

 全力で走ったせいで息が上がっている。

「はぁ……はぁ……」

「まったく……突然とんでもないことになったわね」

 セリアが壁にもたれながら呟く。

 ルナはというと、

「お腹すいた」

 相変わらずだった。

「この状況でそれか……」

「だってお腹すくもん!」

 アイリスが思わず小さく笑う。

 だが、その表情はすぐに真剣なものへ変わった。

「時間がないわ。説明する」

 彼女は胸元のペンダントを取り出した。

 青白い宝石が埋め込まれた古い装飾品だった。

 ユウマの羅針盤が再び微かに反応する。

「このペンダントは《第一の鍵》」

「第一?」

「全部で七つあるの」

 アイリスは頷いた。

「世界の鍵は七つに分けられている」

 ユウマたちは黙って聞く。

「大昔、この世界は滅びかけた」

 倉庫の窓から差し込む光が、アイリスの横顔を照らした。

「空が裂けたの」

「空が?」

「うん」

 彼女は静かに語る。

「裂け目の向こうから現れたのは、“虚無”だった」

 聞いたこともない単語。

 だがなぜか背筋が寒くなる。

「国が消えた。街が消えた。人も魔物も関係なく消えていった」

「そんなの……」

 ルナが珍しく真面目な顔になる。

「どうやって止めたの?」

「七人の英雄が命を賭けた」

 アイリスは言った。

「虚無を封印し、その鍵を七つに分けた」

 そしてユウマを見る。

「その封印を管理するために生まれたのが継承者」

「俺は違うだろ?」

「いいえ」

 アイリスは首を振った。

「あなたの羅針盤こそが証拠」

 ユウマは羅針盤を見る。

 相変わらず不思議な道具だ。

「羅針盤は鍵の場所を示す」

「え?」

「本来なら継承者しか使えない」

 アイリスは断言した。

「だからあなたは継承者なの」

 ユウマは頭を抱えた。

「いや、急に言われてもな……」

「私も最初は信じられなかった」

 アイリスが苦笑する。

「でも事実よ」

 その時だった。

 羅針盤が急に強く光った。

 ギュンッ!

 針が高速回転を始める。

「うわっ!?」

 ユウマが慌てる。

 すると空中に光の線が現れた。

 一本の道。

 北を指している。

「これは……」

「アークス」

 アイリスが息を呑む。

「封印遺跡アークスへの導きだわ」

 セリアが腕を組む。

「つまり行けってこと?」

「そうなるわね」

「嫌な予感しかしないんだけど」

「私も」

 ユウマも同意した。

 しかし。

 羅針盤の光は消えない。

 まるで急げと言っているようだった。

 その時。

 ドォォォォン!!

 遠くで爆発音が響いた。

 一同が振り返る。

 街の北側。

 煙が上がっていた。

「何だ!?」

 アイリスの顔色が変わる。

「まさか……!」

「知ってるのか?」

「封印監視機関よ!」

 彼女は叫んだ。

「もう遺跡へ向かったんだ!」

 嫌な沈黙が流れる。

「つまり」

 セリアが言った。

「先に行かれたらまずい?」

「最悪」

 アイリスは即答した。

「封印が壊されるかもしれない」

 ユウマたちは顔を見合わせた。

 答えは決まっている。

「行くしかないな」

「そうね」

 セリアが剣の柄を握る。

 ルナも杖を構えた。

「冒険だね!」

「いや、かなり危険なやつだぞ」

 それでもルナは笑っている。

 不思議と、その笑顔を見ると緊張が和らぐ。

 アイリスも少しだけ表情を緩めた。

「ありがとう」

「まだ何もしてない」

「それでもよ」

 彼女は静かに言った。

「一人だったら、きっと無理だったから」

 そして四人は倉庫街を抜ける。

 街の北門へ向かって。

 運命に導かれるように。

 だが彼らは知らない。

 封印遺跡アークスの地下深くで。

 何者かが巨大な石の扉の前に立っていることを。

 黒い仮面。

 黒い外套。

 封印監視機関の幹部。

 その男は低く笑った。

「ようやく見つけた」

 扉の中心には奇妙な紋章。

 そして。

 その奥から聞こえる。

 ドクン。

 ドクン。

 まるで心臓の鼓動のような音。

「目覚めの時だ」

 男の瞳が狂気に染まる。

「七つの封印は、再び解かれる」

 世界の運命を揺るがす計画が、静かに動き出していた――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ