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羅針盤が示す異世界で。  作者: AIで書い太郎
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第24章 「交易都市ルクス」

 巨大な門をくぐった瞬間。

「おお……」

 ユウマは思わず声を漏らした。

 石造りの建物が並び、人々が忙しそうに行き交っている。

 露店からは香辛料の香りが漂い、鍛冶屋からは金属を打つ音が響く。

 荷馬車。

 冒険者。

 商人。

 吟遊詩人。

 まさに異世界の街だった。

「すげぇ……本当にファンタジーだ……」

「その反応、何回目かしら」

 セリアが呆れたように笑う。

 だがユウマにとっては全てが新鮮だった。

 地球では絶対に見られない景色。

 ルナはというと、

「お腹すいたー!」

 と叫んでいた。

 現実的である。

◆街の英雄

 門番に案内され、三人は衛兵詰所へ向かった。

 ロックボア討伐の件で事情を聞かれるらしい。

 部屋に入ると、立派な鎧を着た中年の男が待っていた。

「私はルクス衛兵隊長のガレスだ」

 厳つい顔だったが、目は穏やかだった。

「街を救ってくれたこと、感謝する」

「いや、たまたまで……」

「謙遜するな」

 ガレスは真面目な顔で言った。

「ロックボアはC級相当の魔物だ。普通の旅人では対処できん」

 C級がどれくらい強いのか分からないが、たぶん強いのだろう。

 セリアが代わりに話を進める。

「それで、なぜあんな魔物が街の近くに?」

 ガレスの表情が曇った。

「……最近おかしいのだ」

「おかしい?」

「魔物の行動が異常だ。森の魔物が平原に出る。山の魔物が街道に現れる」

 ユウマは思わず羅針盤を見る。

 嫌な予感がした。

「原因は?」

「不明だ」

 ガレスは首を振る。

「だが、冒険者ギルドでも調査が始まっている」

◆冒険者ギルド

 詰所を出た後。

 ガレスの紹介で、三人は冒険者ギルドへ向かうことになった。

 ルクス最大の建物の一つ。

 二階建ての石造りで、入口には大きな剣と盾の紋章が掲げられている。

「うわぁ……」

 ユウマのテンションが上がる。

「冒険者ギルドだ!」

「そんなに珍しい?」

「男のロマンだからな」

「よく分からないわ……」

 セリアが苦笑する。

 中へ入ると、酒場のような喧騒が広がっていた。

 剣士。

 魔術師。

 弓使い。

 いかにも冒険者という人々が集まっている。

 そして。

「……あ?」

 ユウマは違和感を覚えた。

 羅針盤が微かに震えている。

 近い。

 何かが近くにいる。

◆謎の少女

 その時だった。

 ドンッ。

 誰かとぶつかった。

「わっ!」

「きゃっ!」

 二人同時に尻もちをつく。

「ご、ごめん!」

 ユウマは慌てて謝った。

 相手は同年代くらいの少女だった。

 銀色の髪。

 深い青の瞳。

 黒い外套を羽織っている。

 だが――。

 羅針盤が急に強く光った。

「え?」

 少女も驚いたように目を見開く。

 そして。

 彼女の首元から、小さなペンダントが飛び出した。

 そのペンダントもまた、淡く光っていた。

「なっ……!?」

 少女の顔色が変わる。

 ユウマの羅針盤。

 少女のペンダント。

 二つの光が共鳴するように輝く。

「どういうことだ……?」

 周囲の冒険者たちもざわつき始めた。

 少女は慌ててペンダントを隠した。

「……あなた」

 低い声。

「その羅針盤、どこで手に入れたの?」

 真剣な瞳。

 ただ事ではない雰囲気だった。

 ユウマも羅針盤を握りしめる。

「それはこっちの台詞だ」

 二人の間に緊張が走る。

 セリアが警戒し。

 ルナが「わぁ綺麗なお姉ちゃん!」と空気を読まない。

 その瞬間。

 羅針盤の針が高速で回転した。

 今までにないほど激しく。

 そして――。

 ギルドの壁に掛けられた地図の一点を指した。

 ルクスの北。

 誰も行かないと書かれた場所。

 そこには赤文字でこう記されていた。

 《封印遺跡アークス》

 少女の顔色が青ざめる。

「まさか……」

「知ってるのか?」

 少女は数秒黙った後。

 静かに言った。

「……その遺跡には、“世界の鍵”が眠っている」

 ユウマの心臓が大きく跳ねた。

 世界の鍵。

 そして羅針盤。

 偶然ではない。

 物語は今。

 さらに大きな運命へ動き始めていた。

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