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羅針盤が示す異世界で。  作者: AIで書い太郎
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第9章 刻の都クロノシティ

◆選択の行方


風が吹き抜ける街道。

視界に浮かんでいた“未来選択”の光文字が、俺の決断を促していた。


──────────────

【未来選択:旅路の始まり】

① アリアの手を握る

② 自分の決意を口にする

③ これ以上の近さを避け、一歩距離を置く

──────────────


(これも……“世界”が俺に選ばせてるのか)


短く息をつき、俺は――


② 自分の決意を口にする を選んだ。


光の文字を指で弾くように選ぶと、それは淡く消えた。


「アリア」


「……はい?」


「俺は選定者として旅を続ける。

 でもそれだけじゃなくて……

 “お前を守りたい”って気持ちで戦ったのは、本当だ」


アリアは一瞬だけ目を丸くし――

ゆっくり、胸の前で手を握りしめた。


「……レイがそう言ってくれるなら。

 私は……どこまでもついていきます」


微笑むアリアは、さっき塔で見せた戦闘形態とは違う。

戦う者じゃなく、“ひとりの少女”の顔だった。


その時――

また光の文字が浮かぶ。


──────────────

【アリアの信頼度が上昇しました】

──────────────


(信頼度ってゲームかよ……)


アリアは首を傾げた。


「レイ。今、また何か見えました?」


「……まぁ、ちょっとな」

(これは言えねぇな……)


アリアはくすっと笑い、俺の横に並ぶ。


「行きましょう。刻の都は、ここから三日の道のりです」



---


◆刻の都クロノシティ


三日後。

砂漠を抜け、森を越え、丘を下り――


視界いっぱいに“機械仕掛けの都市”が現れた。


巨大な時計塔が空を突き、

空中には歯車のような浮遊盤が回転している。


街全体が“時間”で出来ているようだった。


「すげぇ……」


「ここは、時間魔術が発達した都市。

 門が安定している間は、この街の“時”も正常に流れます」


「つまり、門が乱れたら……?」


アリアの表情が曇る。


「……都市そのものが、時の渦に呑まれます」


(嫌な予感しかしねぇ)


街の入口では、銀髪の青年が俺たちを出迎えた。


「ようこそ、選定者。

 僕はクロノシティの時術師、ノア・クロックワーカー」


どこか柔らかい雰囲気の男だった。

だが、その目はほんの一瞬――アリアを見ると鋭く光った。


「その導者……よく“保って”いるんだね」


アリアがびくりと肩を震わせる。


「……あなたには関係ありません」


「導者は時間に弱い。

 特に君のような“不安定な導者”には、ね」


アリアの表情が凍った。


俺はノアの肩を掴んで前に出る。


「おい、言い方ってもんが――」


しかしノアは意に介さず、俺の腕を軽く押し戻す。


「心配はいらないよ、選定者。

 僕は君たちを助けに来ただけだから」


(いや、絶対何かあるだろコイツ……)


そんな空気を察したのか、

アリアがそっと俺の袖を引いた。


「レイ……あの人は、信用しすぎてはいけません。

 “時術師”は、他者の未来を覗けることがあるんです」


「未来を……?」


アリアは小さく頷いた。


「はい。中でもノアは……

 “導者の未来”に異常な興味を持つ危険人物です」


ノアが振り返り、手をひらひら振った。


「さぁ、選定者。案内するよ。

 第二の門は、街の中心にある《時廊の大時計》だ」


アリアは俺の腕にぴったりとくっついた。


「レイ……離れないでくださいね……?」


(……よし、完全に警戒してるな)



---


◆アリア、嫉妬する


クロノシティの大通りを歩くと、

街行く人々が“不思議な視線”を向けていた。


「選定者? 本物?」


「見て、あれ……導者だよ。久しぶりに見た!」


「綺麗……!」


そのとき――


街の少女たちが俺の周りに集まってきた。


「選定者さま、手、触っていいですか?」


「私、お茶の店で働いてます! 良ければ――」


「選定者さまって、どんな人が好みなんですか?」


アリアがぴきっと固まった。


「……れ、レイ。

 なぜ囲まれているんですか……?」


「いや、俺は何も……!」


「レイは、こっちです」


アリアが俺の腕を両手で掴んで引き寄せる。


「レイは、わ、私の選定者です……!

 む、無闇に触れてはいけません……!」


(わかりやす……!)


少女たちがひそひそと笑う。


「導者さん、かわいい……」


「独占欲すごい……」


アリアの顔は真っ赤。


「~~~~っ!!」



---


◆異変、発動


そんなやり取りをしていると――

クロノシティの中心から、急に鐘が鳴った。


ドォォォォン……ッ!


空の歯車がガクッと止まり、

街の影が一瞬だけ“逆再生”のように戻った。


アリアが青ざめる。


「レイ……時が、乱れています……!」


ノアが振り返り、薄く微笑んだ。


「ようこそ第二の門へ。

 ――ここからが、本当の試練だよ、選定者」


その言葉と同時に、空に巨大な光の文字が浮かんだ。


──────────────

【第二の未来選択:時の歪み】

① アリアを連れて時廊へ突入

② ノアを信じて導きを受ける

③ 時の乱れを“拒否”し、外へ退避する

──────────────


(また選択かよ……!)


だが今回は、いつもの光文字と“形”が違った。


歪んでいる。

文字が、何度も“巻き戻されている”。


アリアが俺の手を握りしめた。


「レイ……! 急がないと……時間が崩れます!」


ノアは不敵に笑って言う。


「どれを選んでも――君の未来は、もう動き出してるよ」


世界の“時計”が悲鳴を上げた。


――第二の門が、開こうとしていた。

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