表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
羅針盤が示す異世界で。  作者: AIで書い太郎
11/12

第10章 時廊突入

――巻き戻る世界と、アリアの過去の秘密


◆第二の未来選択


空に浮かぶ巨大な光文字は、先ほどと違い“バグったように”揺らいでいた。


──────────────

【第二の未来選択:時の歪み】

① アリアを連れて時廊へ突入

② ノアを信じて導きを受ける

③ 時の乱れを“拒否”し、外へ退避する

──────────────


(……どれを選んでも、やばい匂いしかしない)


歯車の影が逆回転を始め、街の人々の声が断片的に巻き戻る。


「たすけて!」「きてけすた!」

「おかえりなさ――」「――さなえかお」


音の流れすら狂っている。


アリアが強く俺の手を握った。


「レイ……! ここで選ばないと、未来が――“崩壊”します!」


崩壊って軽く言うなよ……!

とは思ったが、考えている時間はなかった。


俺は―― ① アリアを連れて時廊へ突入 を選んだ。


光文字がパキンと割れ、砕け散りながら消える。


「行くぞ、アリア!」


「はいっ!」



---


◆時廊の中へ


時廊――クロノシティ中心の大時計へと続く長い回廊。


そこは、まるで“時間の川”をそのまま観光客に解放したみたいな異空間だった。


床に映る影は未来へ伸び、

天井から落ちる光は過去へ向かって消えていく。


踏み出すたび、何かが逆再生される。

次の一歩で、何かが早送りされる。


「レイ、ここでは“現在”が安定していません。

 油断すると、あなた自身の時間軸が引き裂かれます」


「引き裂かれますって簡単に言うなよ!」


アリアは真剣そのものだが、俺は内心もう震えが止まらない。


そんな中――背後から、あの男の声が響いた。


「……やっぱり、選んだね。選定者」


振り返ると、ノアが時間の歪みを歩いて追ってきた。


一歩ごとに姿が幼くなったり、老け込んだりしている。

だが、その金色の双眸だけは、冷たく一定だった。


「君は、導者を選んだ。

 その選択が、どんな未来を生むか……知りたい?」


アリアが俺の前に立ちふさがる。


「ノア……あなたの“視る力”は知っています。

 でも――その未来を、レイに押し付けないで!」


ノアは小さくため息をつく。


「……君は、本当に見えていないんだね。

 導者として、どれほど“脆い未来”を抱えているのか」


アリアが拳を握りしめ、声を震わせる。


「私は……!」


その時――

時廊の奥から、重低音が響きわたり、闇が滲み出した。


虚界の霧――あの黒い揺らぎだ。


「っ……虚界の波動……!」


ノアが薄く笑う。


「第二の門が壊れかけている。

 選定者、急がないと、君の導者は――」


「言うな!」


俺は叫び、アリアの手を握った。


「アリア。行くぞ。あんたがどうとか関係ない。

 俺は……お前を守るためにここにいる!」


アリアの瞳が大きく揺れ、そして――微笑む。


「……はい。レイの言葉……私の力になります」


ノアは呆れたように肩をすくめた。


「……では、君の“選んだ現在”がどうなるか、見届けよう」



---


◆時間の獣


時廊の最後の扉が開くと同時に、虚界の霧が渦を巻いた。

歪んだ時の魔力が霧と混ざり、巨大な影が形を取る。


――ガガ……ガァァァァァッ!!


時計塔の歯車がねじ曲がって出来たような、“時間の獣”。


アリアが震える。


「時喰い(タイムイーター)……!

 時の乱れから生まれる、最悪の虚界種です……!」


ノアが冷静に呟く。


「これは、君たちが対処するしかない。

 選定者、導者――“時を守る覚悟”を見せてみろ」



---


◆アリアの秘密


俺が武器を構えようとした瞬間――

アリアの身体から白い光が漏れた。


「アリア……?」


アリアは苦しげに胸元を押さえ、膝をつく。


「だめ……っ……

 “時の門”が反応して……私の……過去が……!」


ノアが目を細めた。


「そう……ついに現れたね。

 君の“隠された記憶”が」


アリアの瞳が震え、光が弾ける。


そして――

世界が一瞬で白く塗りつぶされた。



---


◆記憶の断片


白の世界で、少女の声が響く。


『だめ! アリア……門に触れちゃ――!』


『……ごめん……っ……私、怖い……!

 レイみたいな人に、会える未来なんて……

 私には……ないの……!』


『アリア!!』


別の声が重なる。


『導者は……“愛する人より先に死ぬ運命”なんだよ』


『それが……選定者を守るための……代償だから』


アリアの声が震える。


「いや……違う……私は……!」


光が弾け、記憶がすべて砕けた。


視界が戻る。



---


◆アリアの涙と、獣の咆哮


アリアは肩を震わせ、涙を流していた。


「レイ……私……

 あなたと出会った時……胸が痛かった理由……

 わかりました……」


「アリア……?」


「私……“前の導者”を……

 守れなかったんです……!」


時喰いが咆哮し、時間を喰らいながら迫ってくる。


ノアが鋭く言った。


「選定者。導者が崩れる前に動け。

 “彼女の未来”は……まだ確定していない!」


アリアは涙をこぼしながら俺を見る。


「レイ……お願いです……

 私を……見捨てないで……!」


――どうする?


光の文字が浮かぶ。


いや、違う。


今回は“未来選択”ではない。


これは――

俺自身の、“決断”だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ