魔王様の御成
※本作品から、Vチューバーの黴絵師モルドチョップ様の企画 「キメラ娘RTA」 より生まれたキャラクターを、パロディという形で参考・使用させていただいております。(毎週土曜日21:00)
キャラクターの登場につきましては、モルドチョップ様ご本人より、「公式設定ではない旨を明記すること」を条件に、ご快諾をいただいております。
そのため、本作品に登場するキャラクターは、小説の世界観や物語に合わせて、名前・設定・外見・能力などを一部変更・再構成している場合があります。
本作品内で描かれる内容・設定は、モルドチョップ様の公式設定とは異なる、本作品独自の作者設定です。原作および企画への敬意と感謝を込めて執筆させていただいています。
大神殿前。
祈り。
沈黙。
敗戦の空気。
聖女の演説を、
誰もが黙って聞いていた。
その時だった。
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羽音。
不快な音。
一つではない。
複数。
民衆が顔を上げる。
空。
黒い影。
目玉。
巨大な目玉。
そこから蝙蝠のような翼が生えている。
「なっ……」
「魔物!?」
兵士達やオーガ達がざわめく。
だが、
その魔物達は襲ってこない。
空中で止まる。
ゆっくりと。
整列するように。
そして。
目玉の中心。
赤黒い光。
空中へ。
巨大な映像が投影される。
ざわめき。
誰も見たことがない。
魔法。
いや。
これは。
もっと別の何か。
————————
同時刻。
ルインズ王国。
王都上空。
ドワーフ国。
鍛冶都市。
エルフ領。
大樹の広場。
ダークエルフ領。
海岸近くの大樹。
全ての空に。
同じ目玉の魔物が現れていた。
人々が空を見上げる。
兵士達が武器を構える。
魔法使い達が警戒する。
だが。
魔物は攻撃しない。
ただ。
映像を映した。
————————
空中。
そこに映る少女。
幼い。
十三から十五ほど。
和装。
だが。
人ではない。
薄青い肌。
身体に刻まれた紋様。
頭には禍々しい巻角。
金色の瞳。
そして。
圧倒的な魔力由来の蜃気楼。
少女は退屈そうに頬杖をつき。
笑った。
「やあやあ」
「世界の諸君」
声が響く。
全土へ。
まるで耳元で喋られているように。
「我が名はジュワカボース」
「偉大なる魔王が娘の一人」
「次代の魔王候補じゃ」
各国が凍りつく。
魔王。
その単語だけで、
空気が変わる。
ジュワカボースは楽しそうに続けた。
「此度はな」
「我が次代の魔王となるべく」
「有用な部下を探しておる」
「強き者」
「賢き者」
「面白き者」
「そういう奴らをな」
少女が笑う。
「幹部にしてやろうと思っておる」
ざわめき。
誰も動けない。
その中。
ジュワカボースが指を立てる。
「そこで最近」
「我が目をつけておるものがおってな」
映像が切り替わる。
盆地。
血。
私兵。
そして。
赤い角の生えた巨体。
ヴォイド。
オーガ達のざわめき。
カルトマイコンの民衆が息を呑む。
聖女が顔を上げる。
オーレナイの目が細くなる。
映像。
上空視点。
まるで誰かが見下ろしていたような。
ボーダイ家私兵百名。
崩壊。
虐殺。
そして。
サタモ。
最後に杖を構える暗殺者。
その映像すら映る。
ヴォイドとの交戦。
そして。
倒れる。
世界中が沈黙した。
ジュワカボースが笑う。
「コヤツの活躍は他でも耳にしたものがおるじゃろう」
「だが、改めて見ると実に良い」
一拍。
「うむ、面白い」
その笑顔は。
子どものようだった。
だからこそ恐ろしい。
「そこでな、我は思ったのじゃ」
「コヤツの力、どこまで通じるのかと」
「あと、コヤツ以上の猛者がおるなら、ぜひ我が下へ来い」
「歓迎してやるぞ?」
クスクス笑う。
だが。
次の瞬間。
空気が変わる。
ジュワカボースが立ち上がった。
周囲の魔力が歪む。
世界中の魔法使い達が顔を青ざめさせる。
桁が違う。
少女が両手を広げた。
「だが」
「我の力も見せてやらんとな?」
笑う。
「このオーガを引き込みたくてな」
「ちょっと会いに来たのじゃ」
映像が変わる。
森。
ヴォイド国。
高台。
訓練。
そして。
中央。
刀を腰に挿し、軽装な鎧をまとうヴォイド。
その前。
ジュワカボース。
ニコニコしている。
周囲のオーガ達は武器を構えている。
だが。
少女は気にしない。
「まずは、我が部下達と戦ってその力をみせてもらおうと思っての!」
彼女が両手を広げる。
詠唱。
空気が震える。
「悪の魔力よ!ここに集い、悪魔を生み出すのだ!」
黒い魔力。
世界が歪む。
「アムカ・アムカ・アムカディア!」
地面。
巨大魔法陣。
4つに分かれる。
禍々しい光。
オーガ達が武器を構える。
ヴォイドが目を細める。
そして。
魔法陣から。
現れる。
それぞれ色、形の違う四体。
筋骨隆々。
異形。
悪魔。
角。
翼。
裂けた口。
赤黒い眼。
4色の禍々しいオーラ。
世界中が息を呑む。
ジュワカボースが満面の笑みで言った。
「おっと、ここでは闘いづらいのう。少し移動しよう。」
ヴォイドと悪魔達と魔王候補の少女の足元に魔法陣が展開していく。
一瞬で彼ら達の姿が消える。
残ったオーガ達はその光景をみて焦る。
街道の方に虹色のドームが展開される。
「さあ!見せてみよ!そのオーガの力を!」
静寂。
世界中が。
固唾を飲んでいた。
「アムカ・アムカ・アムカディア!」
AMUKA AMUKA …こういうのが好き
※作者は特撮が好きです。




