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文明が滅びた近未来で、俺の万能ナノマシンが便利すぎて静かに暮らせない  作者: 月灯り庵


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交渉の前提が崩壊している

「要求を繰り返す」


武装勢力代表。


重厚な声。


完全シリアス空気。


「当領域の水資源共有を――」


「はい!」


ノア元気よく返事。


やめろ。


「共有ですね!」


「違うそうじゃない」


「話を最後まで聞け!!」


「問題ありません!」


何も問題ないことがない。


「水なら無限供給可能です!」


「なに?」


空気変化。


外部勢力側、ざわめく。


「無限……?」


「あり得るのか……?」


「そんな技術が……?」


エリシア小声。


「言い方が最悪です」


「止めなさいよあのAI!!」


ノア続行。


「湖出力拡張も可能です!」


「待て」


外部勢力代表の声色が変わる。


「湖を……拡張?」


「はい!」


満面の笑顔。


「気分次第で!」


「気分!?」


致命的ワード。


「制御概念が存在しないのか!?」


「拠点のノリです!」


「ノリで世界法則を書き換えるな!!」


交渉崩壊加速。


「……確認する」


代表が慎重に問う。


「貴様らは何者だ」


極めて重要な質問。


だが。


「住人です!」


「違うだろ」


「楽園の管理者ではないのか」


「違います!」


ノア即答。


だがさらに悪化。


「だいたい流れで生きてます!」


「哲学的回答やめろ!!」


外部勢力、混乱限界。


「意味が分からん……」


「脅威なのか……?」


「無害なのか……?」


「どちらに分類すべきだ……?」


極めて正しい困惑である。


その時。


──ボンッ!!


「ぎゃああああああ!?」


拠点内部爆発。


完璧なタイミング。


最悪である。


「……今のは何だ」


「日常です!」


「説得力を破壊するな!!」


こうして。


終末世界の重大外交イベントは、


完全に方向性を見失っていた。


主にノアのせいで。

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