21「ありがとう、さようなら」
全員がいきなり気絶したということはあっという間に広がり、ローゼはその最中、自分が禁術を使ったといい、ついでに自分の家のことも話した。
幼いローゼを使い、彼らは至福を肥やし、借金のアテにした。
それに同伴したものをリスト化し、ルヴァ男爵家は禁固刑、その他は順次裁判が行われるはこびとなった。
彼女の境遇は同調することがあったため、処罰は実害のあったヴァイスとカトレアに委ねられることになった。
ヴァイスは城で幽閉すると言ったが、意外にもカトレアがそれを断固として拒否した。
「彼女は本当はそんな子じゃない。きっとあの悪魔のせい」
そう言い放ち、ヴァイスはしぶしぶ辺境の地へ実質王都追放という形で納得した。
悪魔といえば、ザクロはあの日以来もう来ることはなかった。契約は完了した。挨拶もないなんて薄情。と少し怒ったが、それもザクロらしいかなと思うことにした。
もう一つ、ヴァイスとの婚約破棄についてだ。
ヴァイスは1回目のことを謝りにきた。
「俺と結婚してくれ!今度こそ、幸せにする」
指輪を見せながら跪きプロポーズをしてきた。
それにときめいたカトレアは未練があったことを隠すように、何も言葉を返さずヴァイスとは反対の方向を向く。
「私が許すというまで絶対にうなづかないから」
舌を少し出して、お茶目に言う。
ヴァイスはその言葉の意味がわかり、指輪をポケットにしまう。
「なら、お前が気になっていた恋愛オペラでも見にいくか?」
「!なんで知ってるのよ!!」
隠していた趣味をヴァイスの口から言われ、カトレアは真っ赤になる。
二人は貴族の貼り付けた笑みではなく、他のものが見ればはしたないと言われそうな幼い子供のように満面の笑みで追いかけ合うようにオペラ会場まで行った。
「ザクロ、私は今幸せになれたよ」
もう会えなくなった、悪魔にカトレアは契約が遂行されたと届かない言葉を送った。
数年後、二人は無事結婚した。
ヴァイスは賢王と言われ、国の発展に貢献した。
彼の傍では騎士王妃と言われた騎士と王妃を掛け持った妻がおり、かの王は愛妻家として知られ、周囲が微笑ましく思うほど溺愛していたと言う。
今回で本文は終わりますが、1回目のヴァイスの話やローゼの話を書くため、一旦完結して、後日また投稿します。
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よろしければぜひ、「フォルトゥーナ学園物語」「見知らぬ美女が旦那の部屋で寝ていたのだけど」を読んでみてください!




