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17「どう?この剣の威力は」

「な、なんで、動けるの?!」

「ローゼ・ルヴァ。お前を禁術の無断使用及び不敬罪で逮捕する」


ああ、そうそう。そんな名前。

ずっとルヴァ男爵令嬢で終わっていたカトレアは改めて名前を聞いて思い出す。

思い通りに動かないヴァイスに対し、ローゼは驚くを隠せない。


「ふ、ふふ。禁術?確かにそうね」


全てを諦め、猫を被るのをやめたローゼは声高らかに叫ぶ。


「助けて!!」


その時、何かが姿を現した。

ザクロは初めに言っていた。

オレらは契約者を守らなきゃいけねぇ、と。

この目の前にいる、人のような形をした異形のもの、異形などという言葉で済ませて良いものか。

足がくすむほどの憎悪の塊、ついている目のようなものは焦点が合わず、ただひたすらに怖い。

ザクロがまだ優しく感じる。

そんなことを考えているうちに鋭く伸びた爪がヴァイスに振り下ろされ、ヴァイスは壁に打ち付けられるまで吹き飛んだ。


「ヴァイス!!」


カトレアはヴァイスに駆け寄り、傷の確認をする。

気を失っているが、受け身を取ったため軽傷で済んでいることにホッと胸を撫で下ろした。


「お願い、なんでも捧げるわ。だから、あの二人を今、この場で消して!!」


ローゼが古い小さな本を取り出し、血を浴びせる。ゆらゆらと悪魔は動き出した。


「に、…ろ」

「え?」

「逃げろ。カトレア」


気を取り戻したヴァイスはカトレアにそう言い放ち、剣を握る。


「はああ!」


悪魔に向けて、剣を振り下ろすが、すり抜けられ、実体がないように見える。

そして、ローゼが言ったのは2人つまり、ヴァイスも含まれる。


「来てくれてありがとう」


たくさんの服従した声が、嬉しそうに言った。

耳まで引き延ばされそうなほどの笑みを浮かべて手を振り下ろす。

ヴァイスは死を覚悟した。


「きゃあああああ」


奇声を上げたのは悪魔の方だった。

その横腹に剣を突き刺すカトレア。


「どう?ザクロから借りたあなたたちにも効く剣は」


勢いよく抜き取り、悪魔はあっけなく四散した。

やっと、終わったのだ。

カトレアは不意に倒れたローゼに操られていたものたちの中にいる両親が無事な様子を見て、小さく、達成感を感じた。

ザクロがいないのは次回わかります。


別に禁術ではない。悪魔のようなものとの契約ってだけ、禁止されていないのではなく、認識されていないだけで、見つかれば禁術になると思う。

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