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エーテルコード:サイドストーリー  作者: エトコッコ
怜、もふもふの村をプレイする

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「はじめてのプレイ編③」


道中。


「閃のお家はどこ?」


怜が尋ねた。


『それがねー……ないんすよ〜』


どうやら、閃は以前、新築の自宅の近くで盛大に花火を打ち上げ——色々あって家を失ったらしい。


「自分で打ち上げた花火で……」


怜は、呆れたように言う。


『いやぁ〜、あんときは腹抱えて笑ったよ』


閃はケラケラと笑いながら言った。


(……笑ってたんだ)


怜は、内心でツッコんだ。



不動産屋に到着した2人は、表に貼られているチラシを眺めた。


一軒家、アパート、マンション——住居タイプは、意外なほど豊富だった。


「どれがいいかな?」


怜が尋ねる。


『怜の場合は、一軒家タイプかな』


閃はチラシを見ながら言った。


『もちのすけコレクションとか、家具をいっぱい飾りたいなら、アパートとかマンションはちょっと狭いかも』


『それに、一軒家タイプなら、最初は小さくても後から増築できるし』


怜のマイキャラは、ふむふむと頷きながら話を聞いていた。


「なら、一軒家にしようかな」


怜はそう言った。


『ただ、もちろん土地代とかもいるから、初期費用はかなりかかるよ』


閃の話によると、土地が安く、なおかつ治安も良いのは、もふもふの村らしい。


ただ、その分かなりの田舎で、アクセスは不便とのことだった。


「んー……なら、せっかくだし、他の場所も見てから決めたいな」


怜は言った。


『そだね』


閃も、それに頷いた。



「さっき貰ったビギナーセット、なにが入ってるんだろ」


怜は、さっそくセットを開いた。


中には、ガイドブック、キャンプセット、木の釣り竿、木の剣、木の盾、3日分の食料が入っていた。


「剣と盾って……このゲーム、戦うの?」


怜は少し意外そうに言った。


『それはプレイヤー次第かな』


閃が答える。


『平和に生活したいなら、安全区域にいれば戦う必要はないよ。というか、安全区域だと基本的に戦闘自体できないし』


『逆に、安全区域の外は危険もあるから、護身用の武器は必要になる』


「そっか。閃はどっち?」


『俺は基本戦わない派。でもまぁ、その時の状況によるかな』


「誰と戦うの?」


『野生の獣とか、モンスターとか、あとは他のプレイヤーとか』


「勝ったら?」


『食材とか素材、お金とか色々手に入る』


『他プレイヤーだったら、その人の所持金とか持ち物とか』


「……?」


怜は少し黙ったあと、聞き返した。


「もし今、私が他プレイヤーに襲われて負けたら——もちのすけグッズ、取られちゃうってこと?」


『そうなるね』


『だから、ほとんどのプレイヤーは部屋を借りて保管したり、貸倉庫とか預かり屋にアイテムを預けたりしてる』


「やっぱ安くても部屋借りとくべきかな?」


『安全区域から出なければ問題ないけど、心配なら全然ありだよ』



怜は、ふと自分の所持金を確認した。


表示されていたのは——3000チップ。


どうやら、チップがこの世界で使われている通貨単位らしい。


ちなみに、先ほど見たチラシには、“もふもふの村の土地(小)”ですら、50000チップと書かれていた。


「……まずは、お金稼ごうかな」


怜はぽつりと言った。


『そだね』


閃も軽く返す。


こうして怜は、まず資金集めから始めることになった。


——つづく。

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