「はじめてのプレイ編②」
夜。
パジャマ姿の怜は、自室のベッドに腰掛けながら、もふもふの村を起動した。
昼は、マイキャラの設定をしたところで終わっている。
いよいよ、本格的にプレイする時だ。
怜は、“つづきから”を選択した。
◆
怜のマイキャラは、とある村へとやって来ていた。
その村こそ、もふもふの村——プレイヤーが最初に訪れる、始まりの村だった。
どこか懐かしさを感じる、ポップな田舎の村。
すると、そこへ一羽のハトがやって来た。
「初めまして!もふもふの村へようこそ!僕は案内ハトの“ルー”。よろしくね!」
ルーは、ぱたぱたと羽を動かしながら言った。
「キミのお名前は?」
そこで、名前入力画面が表示される。
怜は、そのまま“レイ”と入力した。
「レイ!クールな名前だね!」
「レイは、この“もふもふワールド”の説明は必要かな?」
怜は、“いいえ”を選択した。
閃が、あとで色々教えてくれる予定だったからだ。
「わかった!もし、わからないことがあれば、いつでも僕を呼んでね!」
「じゃ、まったねー!」
ルーはそう言うと、そのまま飛び去っていった。
◆
すると、ピロリンと軽快な音が鳴った。
『フレンド:センがログインしました』
閃は、怜のBWにあらかじめフレンド登録をしていた。
直後、画面の奥から、黄色いネズミのキャラクターがテケテケと走ってくる。
それは、閃のマイキャラだった。
▼閃のマイキャラ
すると、閃からメッセージが届いた。
『ボイチャできる?』
怜は、ボイスチャットをONにした。
◆
『やほー』
ボイスチャット越しに、閃の声が聞こえた。
「やほー」
怜も、同じように返す。
『とりあえず、郵便局いこ』
閃が言った。
「郵便局?」
怜は首を傾げる。
『ほら、もちのすけコラボのコード読み込んでるでしょ?』
『そういうアイテムの受け取りとかは、郵便局で出来るの』
閃が説明した。
「行こ!」
怜は、即座に言った。
◆
郵便局。
「あっ、レイ様〜お荷物をお預かりしておりまぁ〜す♪」
窓口のお姉さんが、にこにこと言った。
「まずはぁ〜……初めての方向けのビギナーセットにぃ〜」
「期間限定の福引券にぃ〜、店舗限定特別優待券にぃ〜……」
次々とアイテムが受け取られていく。
(な、なんかいっぱい貰ってる……)
怜は、少し圧倒されながら思った。
「それからこちら、もちのすけコラボグッズ一式でぇ〜す♡やんっ、可愛い〜♡」
ついに、怜は目的のアイテムを手に入れた。
◆
外へ出ると、怜はさっそくアイテム欄を開いた。
(……かわいい!!)
怜は、もちのすけの帽子や服、リュックと、次々とマイキャラに着せていく。
(かわいすぎるっ……!!)
怜は夢中になってゲーム内カメラで撮影していった。
中でも特に気に入ったのは、もちのすけ着ぐるみパジャマ。
▼もちのすけ着ぐるみパジャマ
「これ、かわいすぎ……」
怜は完全に脳を焼かれていた。
『家具とかオブジェクトとかもある?』
閃が聞く。
「うん。これはどこに置けるの?」
怜は尋ねた。
『それは、自分の住む場所があれば置けるよ』
「どこにあるの?」
『最初は誰も持ってないから、不動産で借りたり、自分で作ったりする必要がある』
「へぇー……住む場所か……」
『不動産、行ってみる?』
「うん」
こうして黄色いネズミと、もちのすけ姿のペンギンはトコトコと不動産へ向かった。
——つづく。




