表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/30

初心者の村…完

壊れかけた世界を構築し直す際、アーサーと神しゃまにとって困ったのは、世界に散らばる前任達に宿っていた神の力だった。

その力は、この世界の人間のマイナス思考に染まり、アーサーと神ちゃまが頑張っても浄化しきれるものではなかった。

だから、世界を構築し直す際に、法則を加えた。

力の魔物化

魔物は侵された力の欠片の化身だ。

それらは倒されることで浄化され、力となって倒した相手に吸収される。

力を集める水晶と、浄化する聖域も各地に作ったが…

清らかすぎるモノは簡単に反転しやすい。

それは前任達が…身をもって、世界に残してしまった法則だった。


夢の中、とうとうある聖域が反転した。

しかし彼はもう、神を宿す身ではない。

時々夢見ることしか出来ない。

それに…聖域はあくまでも魔物討伐浄化システムの補助。

強くて強力な魔物が産まれるということは、それを倒せばそれだけ大きな浄化が望めるということだ。

しかし長くアーサーの築いたシステムが世界を安定させていたせいか、世界は安易に二人目のアーサーを求めてしまったようだ。

アーサーの神しゃまは、彼女に聖域の浄化を求めなかった。

世界が安易によその世界の人に頼る法則を作ってしまっては、やっかいだからだ。

アーサーに似た気質といっても、人は変わる。

だから何度も滅びかけたのだから。

「でも……まさか、初心者の村に一年も落ち着いちゃうなんてな~」

夢の中、少年と暮らして一年…

少し、ある意味大人となった少年が、ヒイラギをそうゆう対象として意識してしまい、一緒の寝床で眠れなくなって……やっとヒイラギが女性であることに気付いて、うろたえていた。

頑張れ、少年

天然誑しな彼女は、自分とは別種類で規格外だった。

結果は分かっているが、過程は大変そうなので、応援せずにはいられない。


猫耳姉妹が連れてくるエルフ…森の王の復活に立ち上がった彼女が、ヒイラギと少年に変化をもたらすだろうか?


ドアをノックされ返事する。

「父さん、夕飯の時間だよ」

「ああ、呼びにきてくれてありがとう、リージ」

元ハイエルフでこの世界に生まれ変わってくれた妻と、自分の子として、この世界に生まれ変わった少年に…アーサーは笑みを浮かべて立ち上がった。



頑張れ、息子よ



この後も色々とありますが、とりあえずこれにて完結です。

初心者の村から出ていかない、異世界トリップ主人公を書いてみたかったので(笑)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ