私、更なる深みへと
学校が始まったは良いものの、あまりにもやることがない。メインとなるイベントはとっくに過ぎ、その為に1年生である私にはなんのすることも無いのだ。
そんな事を考えていた矢先、露葉ちゃんが声をかけてきた。
「クリスマス前に預かってた本がそろそろ渡せるようになったから早いうちに渡してしまおうと思って聞いてみるんだけど、何時だったら予定が空いてる?」
「基本的に暇だから何時でも良いんだけど、何時なら予定がつくかな?」
「それなら今日でも良いんだけど...友梨さん雰囲気変わった?明るくなったというか邪悪になったというか」
何その二択、邪悪って褒め言葉じゃないよね。というかその2つはそもそも並べて使わない類いの言葉だよね
そもそもそんなに私は悪そうに見えるのかな?...まぁ幽霊引き連れてる女子高生とか悪そうに見えるかもしれないけど。明らかに悪霊の類いだしね2番達は、扱いとしてはだけどね
「まぁ取り敢えずその辺も含めて今日の放課後うちに来てね。」
「わかった。それじゃあまた放課後にね」
そうして、それなりに授業を受けた後私は露葉ちゃんの家にお邪魔することになった。
「友梨さんが来るのって文化祭以来だったっけ?」
「あの時札をいくつか教えてくれてありがとうね。3番がかなり楽しんで沢山作ってたよ。これで暫くはストックには困らないかもね」
「興味があるならもっと難しいのも習う?流石にこれ以上は秘伝の部分もかなりあるから家に入門して貰わなければならないけど。」
「それって月額いくらとかあるの?」
「そもそも一家相伝の技だからね。お金はかからないけど、一応外に漏らされないように保険って名目でね」
成る程。確かに家にのみ伝えているものにお金をとっても仕方がないって事か。...というかそもそも漏らしちゃって良いのそれ?一応長い歴史を語り継いできた時雨家の大事なもの何じゃないの?
「外の人に伝えて大丈夫なのかって顔をしてるけど、問題はないよ。そもそも分家のさらに分家のそのまた分家とかにも伝わっててもうそこまで行くと赤の他人みたいな人でも習ってるよねと何代か前の家長が言ったらしく、素質ある人は習うことが出来るの。」
「ま、誰でも彼でも教えとるわけでは無いがな」
「お爺様、こちらからお向かいしたのに」
「あ、どうもお久しぶりです神雷さん」
「「「久しぶり」だな!」です」だね~」
やっぱり久々に見ても怖そうだなぁ。
「ふむ、お前が1人で喋れたとはな。」
「あ、そうか。だから友梨さんに違和感を感じたんだ。」
「それだけが違和感か?」
「うーん、若干邪悪な気配も感じるような?でも悪魔にしては弱いし...」
「ふむ、まぁ及第点としようか」
そっか、露葉ちゃんとはクリスマス以降あっていないのか。そりゃあ喋る中身が違うかったら違和感を覚えるよね。そして、案の定神雷さんにはあっさりと見破られるなぁ。バトル漫画とかなら神雷さんラスボスとして出てきても不思議じゃないかもね。
よくぞここまで来たな。そうだ、私こそが陰陽術の頂点である神雷だ!とかいって強キャラ感マシマシの言動とかしときそう。
「で、そろそろ1人の世界に入るのは満足出来たか友梨よ」
「あ、はい。どうぞ先に進めてください。」
「まぁ良いだろう。お前が心のなかで何を思おうが勝手だからな。それで、お前に渡す本はこれだな。」
そうして、シュテンが入った本を私は返してもらった。
「そういえば、露葉ちゃんに聞いたんだけどもっと難しい札を習うのにはここの門派に入らないといけないとか何とか。それって入れば教えてくれるんですか?」
「前にも言ったと思うがお前は家の中でもトップシークレットのものを持ち歩いているのに今さらその全段階を阻む必要は無いからな。」
「あれ、でも前は渋ってましたよね」
「その中の赤鬼よりお前がどのような者かをしっかりと聞いたからな。まぁ信用はしとるよ」
そっか、シュテンなら私の事を知ってるのだし判断材料になるのかな。まぁ何にせよ問題は無いってことで良いのかな。
「ああ、そうだ。これ以降コイツらと深く関わるなら仮の名を用意しておけよ。出なければ存在を食われるからな」
「そんな事があるんですか?」
存在を食べるってどういう事だろうか?例えば頭から丸かじりするようなものであればそんな言い方はしないしそもそも名前何て関係無いしね。「私は友梨芽依じゃないよ、あっちに逃げたよ」とかいっても誤魔化せそうには思えないけどね
「聞いたこと無いか?昔の人が幼名とかを使って人生において名を変えていたことを」
「竹千代とかそんなの感じのですか?」
「そうだ、只の人でさえそのような対策をしていたのだ。だというのに積極的に関わろうとするやつが本名を晒しながら行くなど馬鹿にも程があるだろう?」
理屈はわかるような解らないような。まぁ取り敢えず名前を考えろって事だね。もしかして神雷って本名じゃないのかも?
ああ、新しい名前かぁ。
時雨式伝授講座(一般人用)
神雷「世の中には奇っ怪な化物どもがうようよとおる。それは妖怪や幽霊として語られたり、時に人を害して恐れられたりとして来た。」
神雷「その化物どもを律し、封じ込めてきた者達がいる。それこそが陰陽師と呼ばれる者たちである。」
神雷「しかし、彼等が命をかけて戦っていることなど知らぬとばかりに最近の者共は安易な気持ちであれらに近付こうとする。この中にもこの時代にそんなんいるわけないだろ(笑)何て思っている者も少なくは無いだろう。だから私がこうして講座を行っているのだ.........」
西「アレ、ワタシタチノバショガナイ」
日「ススス(乗っ取られた)」




