すずの奮闘記3
「じゃあ次の能力は...物を自由に手元に持ってくる力」
「まぁいいけど、どうしてそんな能力?」
「せっかく道具越しに力が使えるのに肝心の道具がありませんじゃ意味ないかなって思ってね」
「成る程。なら瞬間的に来る感じがいいのかな?」
そう悪魔が呟くと、さっきと同じ感覚が来た。
試しにスマホを思い浮かべると、手元にちゃんと来た。「わぁ、これ凄いじゃん。本当に来るなんて」
「あっ、疑ってた?まぁ仕方ないよね。お金とかなら目に見えてわかるんだけど永遠の命とか不思議な力って目に見えないからね」
「何かごめんね?」
「いいさ、で、最後の願いは?」
最後の願いか、どんなのがいいかなぁ。さっき言ってたお金とかもいいけど、もっと不思議な力か、魔法みたいなのもいいなぁ。どうせオカルトと言えばオカルト何だし多分行けると思うんだ。
「じゃあ魔ほうぐっ、何するのさ金剛さん。いきなり頭を叩かないでよ」
「よう悪魔、俺が先に願いを言ってもいいか?」
「安心してよ。彼女の願いを叶えたとしても僕はどこにもいかないからさ。とは言っても願いを叶えるチャンスがあるんだ、せっかちになるのも無理ないか。いいよ、願いを言いなよ。」
いきなり頭を叩かなくてもいいとは思うんだけど、力がとても強いんだからさ金剛さんは。いたた、たんこぶなってたらどうしよ。それにしても私を叩いてまで叶えたい願いって一体何だったんだろ?少しだけだけど気になるよね。
「すずの力が本当に使えるのか実際に試させろ」
「まぁ好きにしたらいいんじゃない?」
「え?私。まぁ確かにこっちも試したいけど」
「早くしろすず」
怖いよ、そんなに睨まないでよ。わかりました、やりますから今すぐこの悪魔を倒しますからそんなににらまないでくださいよ金剛さん。
私は家にある竹刀をイメージして手元に出すと、勢いを着けて悪魔に斬りかかった。
「これには流石の悪魔も驚き、防御をしようとしたが、金剛さんの「契約は守れ」の一言で動きを封じられてしまった。」
悪魔が消える間際に「図ったな、人間風情が」ととてもどろどろしたような恨みのこもった声を残して灰となった。うん、私でもこれは怨嗟の声をあげると思うよ。
「ねぇ、何ですずの願いの邪魔をしたの?」
「お前はアホか?ちょっと目を離した隙に悪魔に取り込まれやがって、そんなに死にてーのか?」
あっ、そうだった。確かにその通りだ。何で忘れてしまったんだろう?あんなに気を付けようとしていたはずなのに。と言うことは金剛さんは私を助けてくれたって言うことか。まんまとしてやられた私は少し悔しいと自分を悔やんだ。
「えっとその、助けてくれてありがとう。それにしても凄いね、金剛さんは一人でも悪魔に惑わされなかったって。私はあっさりと流されてもう少しでダメになるところだったよ。」
「いや、実際には、私もあそこでお前に合わなければ惑わされていたと思う。」
「以外だね、それは。そう言えば少し気になってたんだけどさ、金剛さんって一人称俺と私、どっちが正しいの?」
これは純粋な疑問だ。まぁ今は関係無いけど少しでも気を紛らせるせるためにそんな事を聞いてみた。
「あー、またやってたか。いやな、私が一応一人称のメインたんだけどさ、昔は俺立ったわけよ。そのせいで時たま俺が飛び出してるんだよな」
「それってつまり矯正して直そうとしたってこと?」
「そうだ、まぁそんなに深い訳があった訳じゃ無いけどな、何となくだ。まぁ気にすんな」
そう言った彼女は少し寂しそうな顔をしたかと思えばいきなり、「さて、これで休憩は出来ただろ?」と言い、歩いて行った。もちろん私もついていく。
それから校舎内を回り、幽霊の気配はほとんど消えた。この幽霊等が見える力は、見るだけでなく、気配もある程度感じることが出来るからそれを頼りに回っていたのだが、その気配も感じにくくなったので、終わったと結論付けたのだ。
ただ、ひとつだけ不可解な事があった。それは私たちが回っている所とは違うところの霊もいなくなっていたのだ。金剛さん曰く、他にも幽霊を倒す力を持ったヤツがいるのか、それか悪魔どもが刈りまくったんだと聞いて、一応の納得はした。
さて、相変わらずの曇りなのか晴れなのかわからない天気の中、友好を深めるべく私は金剛さんと、いや、有栖さんと喋っていると、いきなり校門の方から今までとは桁が違う気配を感じた。
「ん!?一体何だこの気配のやつは」
「もしかしてあれかな、悪魔を倒したから悪魔王みたいなのが怒ったのかな?」
「そんなふざけた名前のやつかは知らんが概ね間違いじゃないかもな」
私達は焦りながら、とりあえず校門の見える場所へと移動した。
校門には、友梨さんがいて、そのとなりには恐ろしい気配を放つ本人と思われる男がいた。但し、友梨さんはそこまで戦うような感じではなく、と言うよりはむしろ身近な友人とでも話すかのような態度をとっていた。そして、暫く離したかと思うと、いきなり消えた。
「あいつは一体何だったんだ?あんな恐ろしい気配はじめてだぞ」
「見つからな無くて良かったよ。あれは無理、今の私達では叶わない相手だよ」
「ああ、しゃくだがその通りだな!全く世の中退屈しそうにねーな。」
「あんまり覗き見は趣味が良くないと俺は思うよ?お二人さん。」
この瞬間、私達の背筋は凍りついた。
ああ、もしかして絶対絶命?
蒼太「やっほー、覗き魔さん」
すず、有栖「......」(ヤバい)




