私、神戸へと向かう1
私は今、舟益島にやって来ていた。
隣には家族もいる。何故ここに来たのかと言えば勿論本州に渡るためだ。
この島郡は役割がはっきりしてるため分かりやすくはあるが、少々不便と思うところもある。それは島に入るときと出るときだ。
ここに観光に来る人は夜ノ守へ渡って行くのだからもう中継点でしかないここに寄るのは少しだけ面倒に感じるのである。
「芽依はあれか、小学生の時以来か?船に乗るのは。」
父親がなんとなく聞いてきた。
いいえ、ゴールデンウィークに乗りました。とは言えず、ただ微笑んだ。
まぁ別にばれてもいいんだけどさ?何か不安にさせても悪いかなと思ってさ。
「そう言えばお前は友達とか出来たのか?」
「うん、まあ7,8人ぐらいは(人外込みで)」
「そうか、あのいつも1人で遊んでいたお前が友達を作るなんて...子供の成長は早いな」
「いや、それは成長とは言わないしむしろ出来るのが当たり前の風潮だよ?」
何か1人でいるのもそれはそれで心配かけていたんだなと思えた。そんなことを話している間、1番達が何をしていたのかと言うと
「芽依ちゃんが人とまともに話しているのって何か新鮮だね」
「確かにそうだな!基本幽霊や悪魔だからな!」
「もしかして芽依は~、総会話時間が幽霊の方が多いのかな~」
「普通にありそうだな!そう考えると家族とは良いものだな!」
「先輩はどうしてその発想に?」
「まともに話せない芽依と話せるのは、つまりそれだけ落ち着ける場所だと言う事だな!」
何か勝手に私の話題で盛り上がっていた。しかも変な解釈とかされそうで少し怖い気もする。まぁ会話に混ざろうモノなら間違いなく病院に入れられる事だろう。なので、放置するしかないのだが。
因みにだがまだ船は来ていない。
後三十分程で来るのである。実はわりと楽しみだったりしている、だって前に来たときは観光何てせずにサラッと来て帰っただけだもの。
船に乗ると、大体一時間半から二時間程で着く。以外と遠いのだ、おかげで台風はそれたりしなければほとんど被害は無いけれど、津波でも来ようものならひとたまりもない感じになっている。地震は来ないけどね。
ターミナルスペースは多くの観光客で埋め尽くされていた。多分先ほどついたのだろう。
それにしても何でこんなに人が来るのだろうか?
「夏の人口島郡の観光はあんまりオススメしない。何故ならこの夜ノ守付近は雨雲が発生しやすいからわりとじめじめした暑さになっている。素敵な思いでなら沖縄でもハワイでも行った方がましってものである。舟益観光協会」
何て書かれたポスターもあるぐらい観光にマイナスなのに。
因みにパッと見で外国人はいなかった。多分京都とかと違って人気が無いからだろう。
なお、観光に積極的でない理由としては単純に捌ききるだけの設備不足である。圧倒的に宿泊施設が足りないのだ。
殆どの客は夏に来る。逆に言えばそれ以外の集客は殆どゼロであるため、そんな中宿泊施設を増やそうものなら失業者多数である。それならはじめから呼ばなければいいと言った感じなのだそうだ。
そんな事を思っていたら、とうとう時間が来た。ようやっと船に乗れるのだ。
まぁそんなに船に乗りたいなら何故毎年祖父の家に行かなかったのかとは疑問に思う人だっているはずだ。
お答えしよう。それは会話が出来ないからの一言に尽きる。
私がまともに会話が出来るのは家族と祖父母程度である。
人見知りしない人は大丈夫で、それ意外が話せない。まぁつまりは従兄弟と話せないので行かないが正解である。
まぁなんとも情けない話ではあるのだがこれが事実であり、不変の真実である。
まぁそんな事は置いといて早速船に乗る。
私の楽しみは神戸牛にルミナリエ、明石海峡大橋などである。
何で明石海峡大橋なんだろうね、明石って一体どこなんだよと。
船が出るまで、暇な私はスマホで調べて見ることにした。
結果は隣にあった。調べてみると、明石焼きとかイカナゴのくぎ煮とか明石城とか色々とあった。
まぁそんなものがあるのか程度でしか理解出来なかったけど。
それよりも神戸だね、美味しいお菓子とかあればいいな、まぁ都会だしあるよねきっと。そう、私から見たら都会である。←ここ重要
3番にとりつかれてから何だか私はお菓子好きになってきているのだ。そのため、わりと目がない。
そんな期待を胸に私の乗る船は汽笛をならして出港した。
海風に当たるのがこんなに気持ちがいいとは思わなかったね。わりと気持ちがいい。いや、愉快愉快。
広い大海原を颯爽と駆けて行くウミカゼ号。
その先端で風を一身に受ける私。
因みに割と風がキツくて、幽霊に押さえてもらっての挑戦だ。
金縛りは便利だねこういう時。
「何か芽依ちゃんの中で便利道具扱いされている気がする」
「気のせいじゃない?」
ああ、会話が出来るの私に怖いものはない。
明石焼きって揚げたこ焼きみたいなたこ焼きの派生だと思ってました。




