第二章 支配に侵された魔の手 第十一話 幻夢
ローゼ=マール王国につくと…
ヴァーテルが出迎えてくれた。
フラメンは、既に、アンヘンガー帝國に帰ったとのことだった。
フルート
「ただいまです」
神陽導
「ただいま〜!」
「あれ、チリクは?」
ヴァーテル
「私達がおねんねしたところで、猫の姿になっておねんねしてる」
トゥア・シズム
「ハッハ、アイツは相変わらずだな」
「さぁ、アンヘンガー帝國について、語ろうか?」
周囲の空気が、一気に冷え込む。
それは、ヴァーテルも気付いている様で、フルートの服を握っていた。
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遠く離れた場所で…
そこには、大きな巨木の枝に人影がいた。
フードを被っており、誰であるか分からない。
そこに、フラメンがやってくる。
フラメン
「よっ!久しいな、偽物」
偽物
「嗚呼、相変わらずだな。魔界は」
フラメン
「まぁ〜な、おぉ〜アイツの殺気がここまで届いてやがる」
「観察してんな」
偽物
「嗚呼、そうだな」
フラメンと偽物の間に謎の空気感が芽生える。
フラメン
「そう言ういや、神界はどうなんだ?」
偽物
「ひとまず、落ち着いている」
「天使界の動きが少し怪しいから、兄様が直接調査に行っている程度だ」
フラメン
「こっちの問題が、解決する頃には、動き出すかもな」
偽物
「魔界の問題か…」
「悪者にはなってる気分はどうだ?」
フラメン
「変な感覚だ」
「まぁ、魔界での問題は山積みだからな」
偽物
「その問題を解決するにしても、現状を打破するには、ヘルメスの動きを見ながらじゃないとな」
フラメン
「そうだな〜」
「そうだ。俺の可愛い!可愛い妹たちは元気にしてるか?」
偽物
「嗚呼、元気にしている」
「だが、雷は、少し頑張っている」
フラメン
「なんだよ。アイツ」
「「ご褒美が欲しい」ってか?」
偽物
「正解」
フラメン
「仕方ねぇなぁ〜」
フラメンが、手からポッ届いて炎を出すと藍色に変化すると青い薔薇の形になる。
それを偽物に手渡す。
フラメン
「それを雷に渡しておいてくれ」
「水には、ニヒツ経由でお菓子でも送っておくからよ」
偽物
「わかった。では、お気をつけて姉様」
フラメン
「嗚呼、お前もな!」
そう言って、フラメンは、巨木の枝から飛び降り背中から大きな悪魔にも見えなくはない翼を広げ北の方へ飛んで行った。
それを見届けた偽物も巨木から飛び降り、地面の中に潜ってしまった。
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その様な事が裏で行われているのもつゆ知らず、ローゼ=マール王国の会議室を貸し切る形で、説明が行われていた。
トゥア・シズム
「アンヘンガー帝國はな、さっきまでお前たちが話していた幻夢のコピー」
「あれを作ったのは、ギフト・ヴィッセンシャフトだ」
シンソウ
「………………」
トゥア・シズム
「それを作る様に指示を出したのは、アンヘンガー帝國国王、ニヒツ・ベグリッフ…ギフトの兄だ」
神陽導
「そうして?そんな物騒なもの作る様に指示したの?」
フルート
「理由は、不明です」
「一説として、我々、“ 魔界大帝國側の者の戦力を削ぐため ”てされてます」
導は、考え込んでしまう。
「幻夢」
その言葉が、脳裏にこびりつく。
ヴァーテル
「やっぱり、むじゅかちぃ…」
トゥア・シズム
「お前には、まだ早いからな」
「だが、ニヒツの力は我にも匹敵するだろう」
ガチャ
会議室の扉が開く。
入って来たのは、寝癖で髪の毛がアフロの状態になって寝ぼけているチリクだった。
チリク
「ふぁ〜おはよ…」
トゥア・シズム
「おはよう、チリク」
チリク
「ん?あっ、おはよ」
「さっき、部下から連絡あってさ」
トゥア・シズム
「なんだ…」
「例のやつか?」
チリク
「うん、幻夢の成分に、魔脈の樹液が入ってる事が分かった」
ヴァーテル以外が、反応する。
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ある森の奥では…
木に、手が付けられる。
その手は、薄紫に淡く発光していた。
???
「ハァ…ハァ…」
「あの野郎…本気で殴りすぎだ…ハァ…ハァ…」
その者は、身体から、血の様な薄紫色の液体が、流れ出している。
この個体は、かなり疲労している様だ。
ギフト・ヴィッセンシャフトに似たような姿をしている…
幻夢の王 ギフト・シズム




