↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
3/47

第一章 主導者の帰りを待つ世界 第三話 主人様と言う名の何か

ゆっくり目を覚ます。

朝日が窓から入ってくる。だが、心地よい布団が導を心から包み込む。

導は、布団の中に潜り込む。朝日が眩しいから


まだ、もう少し眠りに付いていたいから…


パサパサ


近くから羽音が聞こえる。そのせいで目が覚めてしまう。

導は、寝ぼけた顔をし、目を擦りながら布団から起き上がる。



神陽導

「ふわぁ〜むにゃ…むにゃ…」


シンソウ

「起きましたか?ご主人様」


神陽導

「?…まだ、寝る…おやすみ…」


シンソウ

「起きてください!」

「もう、朝の7時ですよ!」



と、足を使い突っついて導を起こす。

導は、まだ眠そうな顔をしながら仕方ないような顔をして、ふらふらとした足取りでベットから離れる。



シンソウ

「大丈夫ですか?主人様」


神陽導

「めっちゃ眠いよ…」

「なんか、ほんとに…眠い」


シンソウ

「(うむむ…これは、神界に馴染んでいませんね…)」

「(長い時間、人間界にいた弊害なのでしょうけど…食べ物でも食べたら…馴染むでしょうか?)」



シンソウは、少し考えている様な顔をしながら、導が壁にぶつからない様に、案内をしてあげていた。

リビングまで無事に案内し終われば、ソファに座らせ頑張って台所から水を運んで来る。



シンソウ

「どうぞ、主人様」


神陽導

「ありがとう…」

「プハァ〜」

「あれ、急に目が覚めた!全然眠くない!!」

「何で、さっきまで眠かったんだろう?」


シンソウ

「……………………」

「もしかして、体内を流れる源守力がこの水の中に含まれる水源守力と共鳴したのでしょうか?」



導とシンソウは、互いに?マークだった。



神陽導

「…そう言えば…源守力って何?」



シンソウは、ズっこけた。



シンソウ

「えっと…分かっていた筈なのでは?」


神陽導

「世界を構築している力ってのは分かるよ」

「でも、それ以外は分からないんだよね。なんか、すっぽり抜け落ちてる感じがしてさ〜」

「思い出せないんだよね」


シンソウ

「(…………最上級神様の時の記憶だけが抜け落ちていると思っていましたが…これだと…かなりの記憶が封印されている可能性が…)」

「えぇ〜まず!ですね」


「源守力とは、【上(・)位(・)種(・)】だけの世界。【上(・)位(・)世(・)界(・)】の初代国王が、世界を構築する為に、自らの鱗を使い創り出したものです」


神陽導

「うん、それで?それで?」


シンソウ

「その後、力を渇望した【上位世界】の民たちの願いで、二代目国王のフ(・)ァ(・)フ(・)ニ(・)ー(・)ル(・)様が、源守力(げんしゅりょく)と言う力に変化したんです」

「まぁ、フ(・)ァ(・)フ(・)ニ(・)ー(・)ル(・)様は、その後…行方をくらましていますが…」


神陽導

「へぇ〜意外と、そんな複雑じゃないんだ」


シンソウ

「まぁ、大まかに分かればいいんです」

「ほんとなら、10時間近く喋り続けてもいいんですよ!」



導は、少しドン引きした顔でシンソウを見つめ、シンソウはドヤ顔で続きを言おうとしていたところで…


コンコン


そう、扉がなる。

2人が不思議がっていれば、扉の向こう側から男性ぽい声が聞こえる。



???

「おはようございます。最(・)上(・)級(・)神(・)様」

「お食事をご用意致しました。」


その様な声が聞こえる。

導は、「はーい」などと言って、玄関の扉を開けようと近付くが…

それをシンソウが止める。


そして、シンソウは小声で



シンソウ

「……主人様、私、とっても嫌な予感が致します」

「お願いですので、逃げる準備をしていた方が…得策かと…」


神陽導

「えっ…でも…」


シンソウ

「お願いします」


神陽導

「分かった。とりあえず、靴だけ取って窓から逃げるよ」


シンソウ

「その方がいいかもしれませんね」



そう言って、導が玄関から靴を取ってベランダで履き直していると…


ドン!ドン!


と壁を叩く音が聞こえる。

そして、先程の穏やかな声とは打って変わって、怒鳴り声となりドアノブをガチャガチャと忙しなく回す音が聞こえる。


導は、シンソウの勘が当たった気がして急いで靴を履けば、ベランダの縁に立つ。

それと同時に、玄関のドアが破壊された様な音が聞こえ、導は慌ててシンソウと一緒にベランダから近くの屋根に飛び移る。


そして、先程から怒鳴り声を上げていた人がベランダにやって来て、導のことを視界に捉えれば…



???

「見つけた。「指導者(預言者が渇望した存在)」」



と、言い放つ。

それを聞いたシンソウは…

ハッ!とした顔をすれば、すぐに顔を青ざめさせる。


導は?マークだったが…心なしかそう呼ばれると強い不快感を覚えた。


そして、謎の男もベランダに身を乗り出し、導を追う体制となる。



シンソウ

「主人様!逃げますよ!」

「あの組(・)織(・)に捕まると、大変なことになります!」


神陽導

「分かった!大変なことは、絶対にいやだから!!」



そう言って、屋根を飛び越えて徐々に地上に近くなる様に、バク宙などをして安全に逃げて行く。

だが、謎の男も素早い動きで導と距離を詰めるが…

導の方が一歩上手だと気付けば、懐から銃の様な物を取り出し、導に当てる様に撃つ。


それに、シンソウが気付いて間一髪で避けきる。



???

「ちょこまか、ちょこまかと逃げやがって!」

「大人しく捕まれば、ひでぇ事は一先ず置いてやんのになぁ!」


神陽導

「ぜぇぇぇったいに、嘘だぁぁ!」

「信用出来ないもん!」



そう言って、2階の建物の壁をキックしながら下に降りて行き、そこから猛ダッシュで逃げる。

謎の男は、狙いやすい屋根移動を続けながら銃を撃ち続ける。

 


神陽導

「ヤバいって!何処に逃げればいいの!」


シンソウ

「とりあえず、こちらの方向に逃げ続ければ私たちが不利になりかねません」

「どうにかして、ラント王国の方に向かうことが出来ればいいのですが…」


神陽導

「お願い!避けながら逃げるのに精一杯だから、何とかルート考えて!!」


???

「(流石の体力だ。このままでは、体力的に私が負ける…)」

「だが…」

「これで、お終いだぁ」



そうネットリとした声でそう言えば、導の左手に銃を撃つ。

導は、咄嗟に右へと方向転換をする。


その様に、誘導するかの様に銃を撃ち、気付けば…目の前には…10メートル以上はある壁に囲まれた場所に辿り付いてしまう。



神陽導

「嘘!行き止まり!?」


シンソウ

「まさか、途中から誘導していたなんて…!」


???

「クックク…」

「まさか、気付かないとは…貴様はとんだバカだなぁ?」


「さぁ、もう、逃げ道なんて存在しない。大人しく付いて来てもらおう」


神陽導

「どうしよう…」

「(この状況を打開するには…)」

「(あれ…何…この記憶…)」


「風…さま…」



導の脳内に、謎の記憶が流れ込む。昔の日本に似ている風景。

その風景に、見覚えと言う名の既視感を覚えれば…


脳内に…


「風は、誰かを助ける為なら、ちゃんと駆け付けてくれる」

「それが、風と言うものだ。ニ(・)ー(・)ベ(・)ル(・)ン(・)ゲ(・)ン(・)が定めた風(・)も助けを呼ぶ声を適切な場所に運ぶ役割を持つと言っていたな」


そう…男性のような落ち着いた声が、脳内で再生される。


「風様…どうか、私をお救い下さい」


「こう強く願った時、風様は、助けを呼んでくれるだろう」


導は、目を大きく広げ、何かを口走る。



神陽導

「Boreas Barbatos」



そう、ボソッと言えば…周囲を巻き込む様な強風が吹き荒れる。


謎の男は、瞬時に距離をとり困惑している様だ。



???

「ハァ〜助けを求める声が聞こえると思ったら…チョ〜ピンチじゃん」

「お前〜ちゃんはさぁ?な〜にをやっているのかな〜?」



目の前には、黄緑色からエメラルドグリーンのグラデーションがかった髪に、エメラルドグリーンの天使の輪っかの様なものを2つ身に付けた男性が、宙に寝っ転がりながら言っていた。


その男は、ニヤニヤしながら謎の男のことを見つめる。

謎の男は、何かを察したかのような顔をすれば…すぐさま警戒体制に入り、少し顔を青ざめさせる。



???

「貴様は…風(・)の(・)執(・)行(・)人(・)!?」

「何故、貴様の様な者がこの様な偏屈な場所に…!」


風の執行人

「偏屈な場所とは…まぁ、確かにそうか〜」


神陽導

「(誰…)」

「(てか、なんか、人が召喚…?されたんですけどぉぉ!?)」


シンソウ

「(な、ななんで、『神界大帝國の全(・)戦(・)闘(・)部(・)隊(・)隊(・)長(・)』がいるのぉぉ!?!?!?)」


風の執行人

「にしても、お前、この子を狙うって相当お馬鹿さんだねぇ〜」

「プププ〜」



風の執行人と呼ばれた男性は、口元に手を当て、本気でバカにしてる様な煽り口調で謎の男にそう言い立てる。

謎の男は、手を思いっきり握っているのが分かる。


そのまま、風の執行人に銃を受けて発砲するも…

弾丸は、風の執行人の顔面から数ミリ地点で止まる。

 

 

風の執行人

「うわぁ〜物騒なもんを俺様に撃ってくんなし〜」

「ハァ〜マジでダルいわ〜」


「バカの相手は、ほんっとぉに疲れるわぁ〜」



風の執行人のその言葉を聞けば、謎の男は警戒体制をMAXにまで上げ、高くジャンプしたかと思った…


が、いつの間にか…謎の男は、地面に倒れていた。

だが、風の執行人の目の前だけ、重力が異次元に重くなったような気がし、その様子を見守るしかない導とシンソウは、唾を飲み込む。


そして、風の執行人はくるりと方向転換をして、空中に仰向けになって、導の事を見つめる。

風の執行人は、ニヤリと笑えば…



風の執行人

「お前、かわいいなぁ〜」

「まるで、最(・)上(・)級(・)神(・)様みてぇだな〜オモロ〜」


シンソウ

「分かっているなら、その様な態度はお控え下さい!」

「…『神界大帝國 全戦闘部隊隊長』別名…風(・)の(・)執(・)行(・)人(・)」

「ヴ(・)ィ(・)ン(・)ト(・)・(・)ナ(・)ト(・)ゥ(・)ー(・)ア(・)様…」


ヴィント

「なんだ〜知ってんだ?」

「最(・)上(・)級(・)神(・)様の使い魔さん」


シンソウ

「…………何が目的ですか…?」


神陽導

「えっ…えっと、誰?」


ヴィント

「俺は、ヴィント・ナトゥーア。お前の真上。雲の上にある国家…神界大帝國の全戦闘部隊隊長さ」



ヴィントは、体勢を変え地面から5cmほど浮遊した状態で会話を続ける。



ヴィント

「それにしても、なんで〜記憶喪失になってんのか〜なぁ〜」

「まぁ、とりあえず、お客様を案内しなければならないからなぁ〜」


「さぁ、俺の手を握ってくださいな」

「ご案内致しましょう。我ら神界の大国家…神界大帝國への導き権を授けよう」



そう言って、ヴィントは手を差し出す。

導は、迷ったもののその手を握る。すると、身体がふわりと浮く。



神陽導

「えっ!?」


ヴィント

「さぁ〜て、このまま神界大帝國へ行こうか〜」

「てぇ〜か〜なんで〜驚いてんだぁ〜?」


神陽導

「ワープとかで行くのかと…」


ヴィント

「アッハハ!まぁ、それもいいが、こっちの方が、神界の様子を見れるだろ〜」


神陽導

「確かに…」


ヴィント

「チビ助、お前も、ついてこ〜い〜」


シンソウ

「はぁ!?えっ!って、チビ助じゃない!!」



そう言って、ヴィントは、謎の男をその場に放置して、導の手を繋ぎ風に乗る様なそんな感じで上空へと上がって行く。

シンソウは、風の紐の様な紐に繋がれて連れて行かれていた。


上昇気流に乗って、上空1000メートル時点に到達した。

上空からの景色は、とても綺麗なものだった。

 

 

神陽導

「わぁ〜綺麗」


ヴィント

「まぁ、ここら辺はまだ綺麗なもんなんだぁ〜」


シンソウ

「ギョェェ!!目が回るぅぅ!」


神陽導

「ここらへんは?」


ヴィント

「もうちっとで、ドンナー・サンダー王国との国境地帯につく」

「そこらへんは、戦争してるから、悲惨なんだよなぁ〜」

「ほぅ〜ぼ、荒野だぜ〜」


「まぁ、情報によれば…互いの暗殺部隊が、互いの国王を殺したとかで、戦争してんだとよ」

「まぁ、クンペル王国もベツィーウング王国もどっちも似た様な理由とかなんとか」


「まぁ、戦争始まったの5年くらい前だからよぉ〜」

「よ〜くは〜覚えてねぇん〜んだわぁ〜」



導の心の中には、疑問が浮かび上がる。

「何故、そんなことを暗殺部隊へはしたんだろう」と…

「理由があるのなら、聞きたい。でも、それ相応の処罰がされてる可能性は高いかな」

そんな想像もしてしまう。


それが徐に顔に出ていた様だ。

ヴィントは、それに気づいているが無理に話しかける事はなかった。


シンソウはと、いえば…目をクルクルした状態で、混乱している様だった。


そのまま、数分の時が流れた。

導が、周りを見渡せば、そこは雲の中だった。




神陽導

「えっ…?ここ何処?」


ヴィント

「ん?嗚呼、今は神界大帝國の地下にあたる部分を飛んでるんだぜ〜」

「神界大帝國は、雲の上にある国家だからな〜」


神陽導

「えっ…雲の上にあるの!?」


ヴィント

「嗚呼、神界大帝國は天空に存在する巨大な国家だからな」

「まぁ、地上にある国家どもに比べれば…クッソデカいからな」


神陽導

「どれくらいデカいの?」


ヴィント

「どれくらい、ん〜そうだな…」

「オメェの人間に住んでただろ?それで、世界一デカい国家ってわかるか?」


神陽導

「うん!」


ヴィント

「単純計算で、約3000倍の面積と言ったところか?」



導は、ポカーンとした顔になる。

ヴィントは、その顔を見て大笑いする。



ヴィント

「ダッハハハハハ!!なんだ〜?その顔!」

「ブッハハハ、めっちゃ間抜け顔してんじゃ〜ん」


神陽導

「だって!そんなデカいとは思わなかったんだもん!」



その様な会話をしながら、2人と1匹は 神界大帝國へと向かうのであった。

 

 

一方、神界大帝國のとある空間には…


オレンジ髪のダルそうな顔をした中性的な顔立ちの人が、玉座に座り足を組んでいた。

その隣りには、緑髪の短い髪の女性が立っている。


その人の前には…4人の王と2人の秘書がいた。

其処には、ラント王国の王レプブリークとその秘書のレプッブリカ

クンペル王国の王ヴァッサーたちがいた。


他には、金髪のショートヘアーの髪の高貴そうな女性、気弱そうな女性、黄色からピンク髪のお団子ヘアーの女性がいた。


すると、玉座に座っていたオレンジ髪の人が喋る。



オレンジ髪の人

「ねぇ〜トゥマイニ、フェルスくんは?」



「トゥマイニ」と呼ばれた女性は、冷静な口調でこう言った。



トゥマイニ

「レーラー王国のフェルス様は、欠席との通達が来てます」


オレンジ髪の人

「チェ…つまんないの〜」

「いい加減に、鎖国問題を解決しないとなぁ〜」



レプブリークたちは、一瞬反応をする。



トゥマイニ

「ハボリム様…」


ハボリム

「分かってるよ。それより、話題を本題にしようか」



「ハボリム様」と呼ばれた人…


その者は…


神界大帝國 第314代目国王 「ハボリム・アリエア・スカーレット」


ハボリムの口調が気怠げな声から、一気に冷酷な声になる。



ハボリム

「今日、君たちを呼んだのは…」

「最(・)上(・)級(・)神(・)様を発見したからだ。君たちにもこれは報告するべきだと思ってね?」



トゥマイニ以外の全員が、目を大きく開く。



金髪のショートヘアーの女性

「(バレていますよね。普通に考えれば、そうですよね…)」

「(でも、最初に発見したのは…私たち…ドンナー・サンダー王国である事には変わりないです)」


水色髪の女性

「(ミスト様…怒ってるよね…これ!?)」

「(絶対に怒ってるよね!?こわいよぉ…)」


黄色からピンク髪の女性

「……………………………………………………」


レプブリーク

「(風の執行人を率いているだけあるな)」


レプッブリカ

「(……一旦、何をする気なんだろう…)」


ヴァッサー

「(導ちゃんに何をするのかな…)」

 


ハボリム

「さぁ、お話し合いをしようか?」

「王とその秘書くんたち」



ハボリムのオーロラの様な美しい目がレプブリークたちを睨む。

トゥマイニも、軽蔑するかの様に視線を4人の王と2人の秘書に向ける。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。