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第一章 主導者の帰りを待つ世界 第二話 故郷への帰還

 何もない田舎

 風が心地よく、平穏そのものであった。


 遠くには、農作業をしているおっちゃん達が汗水流しながら働いている。


 そんな中、鋪装された道路をダッシュで走っている女の子がいた。


 オレンジ色の髪に赤い瞳

 10代の様な若々しさと、元気ぽさがその走っている姿から見える。


 走っていると、風を感じる。

 そんなそよ風に当たりながら、少女は元気よくそのままのペースを維持しながら走る。

 

 そして、森の近くまで走って行った。


 少女が、森の中にある小さな川の付近で、何かに巻き込まれている様で

 少女の前には、フードを被った高身長の人が立っていた。



 ???

「其処の君」

「君の名前は、神陽導(しんようみちびき)ちゃんだよね?」


 神陽導

「うん、そうだよ!」

「どうかしたんですか?」


 ???

「よかったよ」



 話しかけて来た人が、小声でそう言った。


 導は?マークだった。



 神陽導

「?…私に、何か用事でもあるんですか?」



 そう言って話しかけて来た人に近付くと…


 ガシッ!



 神陽導

「キャ!何!?ちょっ!」


 ???

「見つけたぞ!さっさと出てこいお前ら」


 神陽導

「えっ!えっ!?ちょ何!?」



 話しかけて来た人が、近付いて来た導の手首を少し強く握る。


 導は、思わず抵抗するが、

 何せ相手は、高身長で声は男性ぽそうだったので中々に手を離さない。

 

 そして、導を囲む様に周りからフードを深々と被った男性達ぽい人達がやって来る



 神陽導

「ちょっと、離してよ!」

「痛いってば!はーなーしーてー!」


 ???

「意外と簡単だな…」

「お前、警戒心がなさすぎだな。よくそれで生きていけたな」



 そう別の者が言い放つ。



 ???

「まぁ、連れていけ」


 ???

「ハァ!了解致しました」


 神陽導

「ちょっと待って!何処に連れて行くのよ!離して!」


 ???

「大人しくしろ」


 神陽導

「嫌!離してよ!痛いんだって!」

「誰か!助けて!!」


 ???

「こんな場所に助けなどくるはずないだろ」

「さぁ、ついてこい」


 神陽導

「嫌っ!」



 導は、必死に抵抗するが、男性ぽい人達相手に虚しく散った。



 神陽導

「キャーーーーー!!!」


 ???

「うるさい!黙らんか!」



 そう言って、フードを被った人の1人が導の口に布を巻き付けようとして来た時…

 導の足元が藍色に光出す。



 神陽導

「えっ…今度は何!」


 ???

「なんだ!?」



 そして、その光は眩しいくらいに輝き出して、皆がその眩しさに目を瞑る。

 そうして、輝きが無くなり目を開けると…



 ???

「なっ…!」

「いないだと!おい、お前たち探せ!」

「逃げていても、まだ、近くに居るはずだ!探せぇぇぇ!!」


 ???

「ハァ!」



 導の腕を掴んでいた男が、1番最初に反応する。


 そう…その場には導の姿は何処にも無く。

 神隠しにあったかの様だった。



 ドサッ



 神陽導

「イッタ!」

「って、えっ…ここ……どこ…?」



周囲を見渡せば、大きな木々がある暗い森だった。



 ???

「主人様!」


 神陽導

「ギャァァァァァ!!!何このヘンテコ生物!?」



 導の前には、鳥のような姿で頭が骨でできた謎の生物

 周りには、星や流れ星のパーティクルが出ていたりと情報量が多い生物だった。



 ???

「主人様!?何をおっしゃっているんですか!」

「私は、あなた様の使い魔の…」


 シンソウ

「シ(・)ン(・)ソ(・)ウ(・)ですよ!」


 神陽導

「いや、知らない!知らない!私に使い魔なんていないよ!」

「だって、私、一般人だよ!」


 シンソウ

「酷いです…私のこと忘れるなんて」



 シンソウという謎生物は、シクシクと泣き始めた

 そんな光景に困惑している導


 其処に…



 ???

「あっ、居た!」

「もう、何処に行ってたの!探すの大変だったんだよ!」



 其処に、165cmほどの小柄な体型に、青髪の中性の片目を隠してる雫の瞳孔をした瞳をした女の子ぽい子が走ってやってくる。



 シンソウ

「あっ、申し訳ございません。ヴ(・)ァ(・)ッ(・)サ(・)ー(・)さん」


 ヴァッサー

「もう…急に出て行ってビックリしたんだから!」

「アンタは、気軽に外に出ちゃいけないんだよ!もう、命狙われてるんだから!!」


「も〜う……って、この子、誰?」

「一般人では無さそうだけど…」


 シンソウ

「あっ、ヴァッサーさん!この方は、私の主人様です!」

「お名前は、神陽導様です!」


 神陽導

「なんで、名前知ってんのー」


 シンソウ

「それは、私が主人様の使い魔だからです!」


 神陽導

「えぇ…」


 ヴァッサー

「神陽導ちゃんね!よろしく!でも、なんでこんなところにいるの?」


 神陽導

「えっと、森に遊びに行こうと思ったらフード被った人たちに誘拐されそうになって…」

「その後、藍色のめーっちゃ眩しい光が出てきたと思ったらここに居て」


 ヴァッサー

「ふむ…全く分かんない!」



「ズコッ」っとなる導とシンソウ

 ヴァッサーは、「えへへ」としている。



 ヴァッサー

「まぁ、誘拐に遭いそうになったんでしょ?」


 神陽導

「うん」


 ヴァッサー

「しばらく、僕の王国で預かろう!」


 シンソウ

「それは、やめた方がいいのでは?」

「だって、主人様…最上級神《さいじょうきゅうしん》様なんですよ」


 ヴァッサー

「・・・」

「ハァァァァァァァァ!?!?!?!?」

「ちょっと!それ早く言いなさいよ!!!」


 神陽導

「?」



 そう言いながら、ヴァッサーはシンソウの事を「グワングワン」に揺らして怒っていた。

 導は、キョトンとした顔で、その様子を見ていた。



 シンソウ

「まず、貴方の王国では爆破事件が相次いでいるのに…何処で匿うんですか…」


 ヴァッサー

「あっ…忘れてた」

「う〜ん、まぁ、最悪、同盟国に頼んで匿って貰おうかな」


 シンソウ

「その方がいいですね」


 神陽導

「……………………」


 シンソウ

「主人様?」


 神陽導

「ねぇ、最上級神様っと何?それに、爆破事件って言う物騒な単語聞こえたんだけど!」


 ヴァッサー

「分かった!とりあえず、説明するから僕の王国に行こっか!」


 神陽導

「うん!」



 その瞬間…


 ドッカァァァァーーーーーーーーーーーン


 と、大きな音をした途端

 軽そうなものが、軽々と吹っ飛んでいく程の爆破だ。


 シンソウは、吹き飛ばされない様にヴァッサーの髪に引っ付いて何とかしていた。



 神陽導

「ちょっ!何!?」


 ヴァッサー

「待って、戦争始まった!?」

「ヤバい!?急がないとマジヤバい!!」


 神陽導

「えぇ!?戦争!?」



そんな物騒な言葉が聞こえる。

ヴァッサーは、腕を顔の前に出して爆風を防いでいる。それは、導も同様だった。


数分間、爆風の嵐は続いた。

周囲は、吹っ飛んできた瓦礫が木にブッ刺さっていたりと悲惨な状態だった。



ヴァッサー

「とりあえず、付いてきて!」

「早く!もう一回、あんな爆風来たら多分ヤバいから!」


神陽導

「う…うん!」



そう言って、2人は大急ぎで走って森を脱出する。

シンソウは、先ほどの爆風で目が回った状態だったためにヴァッサーが掴んで連れて行ってもらっていた。



シンソウ

「ギャァァ!!目が回るーーー!!」

 

 

ヴァッサーの案内で森を抜けると、其処には高い塀に囲まれた大きなシンデレラの様な大きなお城が見える場所だった。



神陽導

「わぁ〜」


ヴァッサー

「ふふ〜ん、アソコが、僕のお城!」

「とりあえず、部下にちょっとお出掛けしてくる事伝えるから付いて来て」


シンソウ

「ヴァッサーさん〜」



そうして、森の近くにあった大きな門の前までやって来ると、近くにいた門番に何かを話して戻って来る。



ヴァッサー

「言ってきたから、とりあえず僕の同盟国のお城に行こっか!」

「まぁ、こっから1000kmくらい離れてるんだけど…」


神陽導

「えっ…遠!?」


ヴァッサー

「でも、大丈夫!」

「何てたって、僕にはワープって言う瞬間移動のできる技を持ってるのである!」


神陽導

「おぉ〜すご〜い!」



そう言って、ヴァッサーは導の手を取ると



ヴァッサー

「それじゃ、レッツゴー!」


神陽導

「ゴ〜!」


 

そうして、瞬きをすれば、景色が変わっていた。

大きな中世のヨーロッパにありそうで無さそうな大きなお城

上を見上げれば、縦に緑と茶色、中央に王冠の描かれた国旗が風に揺られている。


導が、目を丸くしていると、肩に何が乗る。

慌てて見れば、正気になった、シンソウが肩に乗っていたのである。


導は、最初、ポカ〜ンとしていたが、心の中で、「疲れたんだなぁ〜」と思った。


そして、ヴァッサーの方を見れば城の門番に、何かを伝え終わった様でこちらに戻って来るところだった。

そして、ヴァッサーの案内の元、国王室に向かう事になった。



ヴァッサー

「それじゃ、行こうか!」


神陽導

「うん」


ヴァッサー

「まぁ、とりあえず暇だし、ここの説明するね!」

「此処は、僕の同盟の同盟国のラント王国だよ!」

「此処の国王の名前は、レプブリーク・ラントヴィッチ・レイって言うんだよ!」


神陽導

「名前、長!?」


ヴァッサー

「確かに、まぁ、僕もヴァッサー・シュトレームングって名前なんだよ!」


神陽導

「ヴァッサーちゃんも長!!」

「(てか、ヴァッサーちゃん…今になって自己紹介したような…?)」


ヴァッサー

「此処の国王様、ちょっと頑固さんだけど、めっちゃいい奴だよ」



と、小声で言って来る。

そんな会話をしていれば、ヴァッサーが目的地についた様な様子であるドアの前に行ってノックをする。

中からは、女性的な声が聞こえる。


ヴァッサーは、ノックして返事を聞いた瞬間にドアを思いっきり開ける。



ヴァッサー

「たのも〜!可愛いヴァッサーちゃんが来たぞ〜!」



そんな声を出していた。

導は、急いで部屋に入ると、2つの机、後ろには大量の書類が入った棚

机の上で、書類を裁いている水色髪のメガネを掛けた女性

それと、白い蛇がいた。



神陽導

「ギャッ!?」


???

「ちょっと、其処の方!シュランゲ様を見て悲鳴をあげましたね?」

「許しません…シュランゲ様は可愛い蛇神様なんですよ!」


「って、ヴァッサーさんもいい加減にシュランゲ様に慣れてください!」


ヴァッサー

「だって、蛇に噛まれたことあるもん…」

「怖いよ…」


???

「シュランゲ様は、毒蛇じゃないです」

「こんな可愛い蛇神様を怖がる必要はないんですよ!」

「さぁ、貴方もシュランゲ教に入りませんか?」


神陽導

「シュランゲ教!?…って何?」


???

「シュランゲ教とは、文字通りシュランゲ様を称え崇める信者のことですよ!」


神陽導

「要するに、ファンクラブ的なやつ?」


???

「ファンクラブ?それは、人間界にある…アイドルとかに群がる人々の事を言うのでしょう?」


神陽導

「其処まで、極端ではない気がするんですけど…」


ヴァッサー

「はい!ストップ!!」

「もう、レプッブリカ!シュランゲのことは後回し!!」


レプッブリカ

「なっ!」


ヴァッサー

「僕は、レプブリークに用事があるんだけど…肝心の本人何処?」


レプッブリカ

「彼は、今は会議中です。もう少しで帰って来ると思いますよ」


???

「ヴァッサー、何の様だ」


ヴァッサー

「レプブリーク!ちょうどよかった!」



其処に、現れたのは茶髪の長い髪に頭には金色の王冠。

軍服と王様のような服を掛け合わせた様な服装をした高身長のイケメンがやって来る。

 


神陽導

「ほぇ〜カッコいい」


レプブリーク

「…………そうか」


ヴァッサー

「あのさ〜レプ〜この子をアンタの王国で預かってくれない?」


レプッブリカ

「はぁ?」


レプブリーク

「理由」


ヴァッサー

「なんか、此処に来る前に部下に聞いたんだけど…第二陣営が導ちゃんのこと狙ってるって報告受けたし〜」


レプッブリカ

「待って…」

「今、「導ちゃん」って言った?」


シンソウ

「言ってましたね」


レプッブリカ

「ちょっと、失礼…」

「貴方のお名前を聞いても?」



そう言って、導の方を見て聞く。



神陽導

「えっ?名前?」

「私は、神陽導だよ?」


レプッブリカ

「!?」


レプブリーク

「!…」

「ヴァッサー…」


ヴァッサー

「2人とも勘が鋭くて助かる!」

「そうだよ!導ちゃんは、最(・)上(・)級(・)神(・)様だよ」


レプッブリカ

「えっ…はっ!」


 

ヴァッサーがそう言えば、2人は膝を付いて頭を下げ、完全に服従のポーズをとる。

導は、ポカ〜ンとした顔で、ヴァッサーに助けを求めるが、ヴァッサーはニコニコしていた。



神陽導

「えっと、これどうしたらいいの?」


ヴァッサー

「とりあえず、2人ともに自己紹介して貰ったら?」


神陽導

「確かに、とりあえずそんなことはやめて対等に話そ?」

「まるで、私がめっちゃお偉いさんみたいじゃん!」


シンソウ

「実際、めっちゃ偉い人ですよ。主人様」


神陽導

「えっ?私が?」

「いやいや!嘘だよ!そんなの!」

「だって、私は、人間界で暮らしてた一般人だよ?」


ヴァッサー

「あー」

「やっぱり、忘れてるよね、これ…」


レプブリーク

「記憶喪失だな…」


レプッブリカ

「(どうしよう、さっきめっちゃシュランゲ教を推しちゃった)」


ヴァッサー

「いや、一般人ならそんな頭のおかしいスピードで源守力は回らないよ?」


神陽導

「嘘!?これが普通じゃないの!?」


レプブリーク

「この中で、2番目に源守力の回るスピードが速い私の約1000倍…」

「異常としか言いようがない」


レプッブリカ

「(バケモンやん…)」

「(私は、確認の手段が触れる以外だから確認しようがないけど…国王様がこう言ってる。ってことはそう言うことだよね)」


ヴァッサー

「そうそう、最初から見てたけど速くて目眩起こしそう…」


レプブリーク

「確かに、そうだな…」


シンソウ

「そんなにですかね?」


ヴァッサー

「だって、慣れてないもん」


シンソウ

「確かに」


神陽導

「あっ、そう言えば…2人とも自己紹介してくれる?」

「私、貴方達のこと知らないから」


レプッブリカ

「確かに」


レプブリーク

「…俺の名前は、レプブリーク・ラントヴィッチ・レイです」

「此処、ラント王国の3代目国王をしている者です」


レプッブリカ

「私は、レプッブリカ・パエーゼヴィナ・レイチェルです」

「私は、レプブリーク様とシュランゲ様の忠実なる秘書です。これからよろしくお願いします」


神陽導

「私は、神陽導って言って、パルクールが大好きな女の子だよ!」

「これから、よろしく!」

「で、こっちが、私の使い魔?のシンソウって言います!」


シンソウ

「主人様の使い魔兼秘書です。以後、お見知りおきを」


ヴァッサー

「僕も、一応やっとこ〜」

「僕は、ヴァッサー・シュトレームング!水の王国クンペル王国の国王だよ!」

 

神陽導

「私の周りに、国王と秘書が…3人…」

「なんか、すごいな〜」


ヴァッサー

「確かに!」



そんな会話をしていれば…



ヴァッサー

「あっ、そう言ういや…」

「レプブリーク、僕のお願い聞いてくれる?」



キュルキュルお目目でそう聞いて来る。



レプブリーク

「嗚呼、引き受けよう」

「最(・)上(・)級(・)神(・)様は、俺たちラ(・)ン(・)ト(・)王(・)国(・)に任せてくれ」


ヴァッサー

「よかった!!」

「あっ、やっばい!そろそろ会議の時間だから」

「一応、第二陣営の関与に付いての資料を秘書にまとめて、送る様に言っておくから!」

「それじゃ!」



そう言って、ヴァッサーは急いで国王室を後にする。



レプッブリカ

「相変わらず、元気な子ですね」


レプブリーク

「そうだな…」

「……レプッブリカ、確か、重役専用のマンションに空きがあったはずだろ?」


レプッブリカ

「えぇ、一室だけ空きがありますね」


レプブリーク

「其処に住まわせよう」

「まぁ、其処なら、警備もかなり厳重だからな」


レプッブリカ

「分かりました!レプブリーク様」

「では、向かいしょう」


神陽導

「うん!シンソウも行こう!」


シンソウ

「分かりました。主人様」



そう言って、レプッブリカが扉を開けて、3人は部屋を後にする。

その様子を見ながら、お見送りするレプブリーク


1人になった国王室で…



レプブリーク

「さて、どうするべきか…」

「この事は、もう既に、バレているだろうな」

「風(・)の(・)執(・)行(・)人(・)を有しているのだから…情報は筒抜けだろうな」


「さぁ、どう動く…神(・)界(・)大(・)帝(・)國(・)…」



そう言い、窓から空を見上げる。

 

 

 


 

上空…雲の上にそれはあった。

1座の玉座に、それはいた。オレンジ髪の男性が、足を組みながら…2名の部下が王(・) を守っていた。


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