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第二章 支配に侵された魔の手 第一話 混沌の魔界

 

上を見上げる。

赤い月が浮かび上がる夜空の様な空

 

魔界に入って、すぐに魔界を見渡せる崖に行く。

 

そして、魔界を見渡す。

下には、黒い森が広がって、目の前の遠く離れた場所には、大きな黒い木と融合したお城があった。

 

 

神陽導

「あれは…」

 

シンソウ

「あれは、魔界大帝國のお城ですね」

「私も理由は、知りませんが…何故か、魔脈と融合してしまったみたいですね」

 

神陽導

「へぇ…って!早く破損した魔脈の場所行かなくきゃ!」

「キャッ!」

 

シンソウ

「ぎょわぁぁぁぁ!!!」

 

 

すると、東の方向から人が吹き飛ばされる勢いの突風が吹く。

数秒もすれば、突風は治る。

 

シンソウは、吹き飛ばさる前に導の髪にしがみついて、耐えていたが、少しグッタリとしていた。

 

 

神陽導

「あれ、魔界ってこんな突風が吹く世界だっけ?」

 

シンソウ

「違うはずですよ」

 

神陽導

「ん?これ何?」

 

 

導が、足元に視線を移すと…

一枚の手紙があった。

 

拾い上げれば、ヴェントからの手紙である事が分かり急いで、手紙を広げて中身を見る。

 

「ヨォ〜導、魔界に来た様だな」

「今、お前の近くに、俺の知り合いがいるからまずは其奴と出会ってくれ」

「特徴は、赤からオレンジのショートヘアで、ツノが2本、露出がかなり激しい女だ!」

「まぁ、そいつに女呼びされるの嫌ってるから、気をつけろよ〜」

 

と書かれてあった。

手紙には、黄緑色の鳥の羽があった。

 

シンソウが、鳥の羽に触れると風が吹く。

 

まるで、風の流れる方へ向かえと言わんばかりに吹く。

風の流れる方へ向かえば、3mはある黒い木々が広がる森に行き着く。

 

黒い木々の中にある一本道を歩いていく。

遠くから、ガサガサと音が聞こえる。

 

導達は、警戒態勢を上げる。

 

すると、森から3mはある木々と同等の大きさの丸っこい獣が突進するかの様に走ってくる。

 

 

神陽導

「えっ、えぇ!!!」

「ヤバい!ヤバい!!こっちにくるぅぅ!!」

 

シンソウ

「このままじゃ!!」

 

???

「トツ!!ステーーイ!!」

 

 

丸っこい獣が突進してくる方向から、大きな声が響く。

 

丸っこい獣は、足に力を入れて急停止するが、止まったのは導の顔面スレスレだった。

 

 

???

「たっく、トツ!勝手に走るなって言ってるだろう?」

 

丸っこい獣

「クゥ〜ン」

 

 

丸っこい獣は、後ろを振り返って縮こまった。

その背後には、赤からオレンジのショートヘアに2本のツノ、露出の激しい女が立っていた。

 

 

???

「おっ?オメェ誰だ?魔界の者じゃねぇな」

 

シンソウ

「露出の激しい方ですね」

 

???

「俺は、炎(・)の(・)魔(・)眼(・)の持ち主だから、体温がたけぇんだよ」

「だから、熱くてこんな格好してんだ」

 

神陽導

「この女の人?ヴィントの知り合いさん?」

 

???

「おいゴラ、俺は、女じゃねぇ!」

 

神陽導

「ハワワ!!すみません!!」

 

???

「まぁ、初対面だから許すよ」

「それで、さっき言ってた「ヴィントの知り合いさん?」の回答は、そうだ」

 

フラメン

「俺の名前は、フラメン・ブレンネン」

「魔界の北の方に広がる帝国、アンヘンガー帝國の全戦闘部隊隊長&戦闘育成部門の最高責任者だ」

 

シンソウ

「アンヘンガー帝國って、確か、魔界で唯一の魔界大帝國と同盟関係を結んでいない帝國なんでしたっけ?」

 

神陽導

「へぇ〜」

 

フラメン

「で、お前らは?」

「あっ、あとコイツは、トツ、魔界に生息する猛獣だ」

 

 

そう言って、フラメンの隣りにいた丸っこい獣に触れながら紹介をする。

 

 

神陽導

「私は、神陽導!魔界の問題を解決しに来たのである!」

 

 

導は、ドヤっとする。

 

 

シンソウ

「私は、導様の使い魔兼秘書のシンソウです」

 

フラメン

「嗚呼、ヴィントが言ってた奴らか!」

「そうか〜んじゃ、問題の場所に行くか?疲れてるなら、近場に俺の弟子の王国があるから休んで行くか?」

 

神陽導

「ううん、まだ、体力はあるよ」

「だから、このまま行こう」

 

フラメン

「おう、分かったついて来てくれ」

 

 

そう言って、フラメンは猛獣と一緒に問題の場所に案内する。

 

 

かなりの距離を歩いた。

風にのってなのか、周囲に異臭が蔓延している。

 

猛獣のトツが、顔を歪め草むらに向かって吐いてしまう。

 

 

フラメン

「流石に、キツイな…」

「トツ、お前にはキツすぎるか?」

 

「お前、悪臭のしない所で待ってな?俺は、大丈夫だからな!」

 

トツ

「クゥ〜ン」

 

 

そう言って、一度、フラメンを見たらそのまま来た道を戻って行った。

時より、嘔吐する音が聞こえていた。

 

 

フラメンと導も腕や手を使って、少しでも臭いを紛らわそうとしていた。

シンソウは、あまりの悪臭に頭をクラクラさせて、導が持って来ていたリュックの中に終われていた。

 

 

フラメン

「くっせぇぇ…」

 

神陽導

「もしかして、魔脈の樹液に触れて死んじゃった動物さん達の腐敗臭なのかな…」

 

フラメン

「そんな危険なのか?」

 

神陽導

「魔界の魔脈は、神界の神脈と違って少し特殊だからね」

「魔脈の樹液は、源守力を扱わない人や動物からしたら、即死する猛魂(トート)になりかねないからね」

 

フラメン

「嗚呼、源守力ねぇ〜」

「魔界では、源守力の事を“ 魔源(まげん) ”って言うだ」

 

神陽導

「あれ、源守力じゃないの?」

 

フラメン

「魔界もここ千年で色々変わったからな」

 

神陽導

「へぇ〜」

 

フラメン

「おっ!もうそろつくぞ!」

 

 

そう言って、目の前にある茂みを通り抜けると…

 

大きな樹木の根の様なものが露見していた。

そして、魔脈の周囲には大量の魔界の民である獣達が、息を引き取って倒れていた。

 

魔脈に、視線を移す。

特に傷はついて無さそうだったが、フラメンが反対側に行って傷口を確認すれば、風で保護されていた。

 

 

フラメン

「導!こっち!」

 


導が、フラメンの場所に行って風で保護されている所を見つけ、導が触れると風がはれる。

そこには、深さ90cm、右斜1メートル近くはある引っ掻き傷があった。

 

横には、トツと似た猛獣が倒れていた。

 

 

導が、軽く手を合わせてから、光を手に収束させて工具を作ると傷口を治していく。

フラメンは、手に藍色の炎を出すと、息を引き取って倒れている獣達に点火して燃やす。

  

 

魔界では、藍色の炎は、哀(・)悼(・)の意味を持つ。

これは、魔界を創り出した悪魔界でも哀(・)悼(・)の意味を持つ為それが継承されたのだ。

 

 

藍色(哀悼)の炎は…

 

『血に塗られた存在を洗い流し、清め、安らかに眠れ』

 

そんな経緯から生まれた。

それが、ただ、継承されただけだ。

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