番外編 翼の跡に輝く導かれた神界 第十六話 赤く光る月
コツコツ
早歩きで、誰かが広い廊下を歩く。
大きな扉を開ける。
そこには、神界大帝國の重役が座っていた。
玉座に、ハボリムが座る。
ハボリム
「それでは、赤月対策会議を始める」
重役たちは、資料を見る。
そこには、異郷と書かれた項目に多くの重役が、印をつけていた。
異郷
それは、神界に一年に一回は訪れる“ 赤い月の日 ”
通称、赤月の日に起こる不可思議な現象の事だ。
この時、神界全土を『異郷』と言う名の怪物が、徘徊し人々を襲う。
異郷の生態調査報告書
我々では、感知出来ない帝国、『謎国家』に生息する生物と仮定されている。
性格は、非常に凶暴でありながら知性を有する個体もいる。
一般人では、すぐに追いつかれ食べられてしまう。
身体能力の高さも群を抜いており、神界大帝國特殊部隊の隊員が一体に対して複数人で挑まなければ討伐出来ないほどの強さを有している。
報告書には、そう書かれてあった。
重役たちの顔は、暗かった。
現状、軍関係を担っているヴィントは、魔界に行っており軍人の意見が聞けないとはそこそこの痛手だった。
ハボリム
「どう思う…トゥマイニ」
トゥマイニ
「今回は、敵の数が多いです」
「今すぐにでも、ヴィントを帰還させなければ」
他の重役からも同様の意見が出る。
だが、騒然として呼べないのも分かっていた。
現状、魔界に調査として向かっている調査員に対しては、トランシバーを配布しているが、ヴィントは、それを持って行って居なかった。
空には、まだ、赤に染まっていない月が昇っていた。
太陽は、沈みかけている。
予告時間まで残り、2時間
早く決議を確約させなければ、神界に暮らす民が危険に攫われる。
遠くで、大きな雷が鳴る。
一人の重役が、窓を覗く。
海の方向に、黒い雲があった。どう見ても雨雲だった。
トゥマイニ
「雨ですか?今日は、晴れの予報なのに…」
ハボリム
「これは、面倒くさい事になるだろうな」
「雨の中の戦闘は、苦労するもんだからな」
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神界を覆う様に雨雲が、覆う。
所々で、雷が鳴る。
気づけば、50メートル先も見えないほどの大雨が降り注ぐ。
傘を持った黄色からピンク色のグラデーションを髪色の女性が、大雨の中歩いている。
彼女の周囲には、雷が落ちる。
まるで、雷が彼女を守る様に…
謎の女性
「今夜は、赤月」
「わたくしが、神界をお守りしましょうか」
「他のメンバーでは、対処出来ないでしょうから」
謎の女性は、大雨の中歩く。
服の裾が濡れる。
目の前には、異郷が複数体いた。




