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ーその勇者の名前は、『名無し』と言ったー‼︎  作者: みかづきん


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6/10

第6話エルフの娘ー&弓使いの少年の名はー‼︎

ー三日後


ルイラとメゼリーは新たな仲間のアリナに、防具屋の店主から貰った手袋をつけ、旅を再び進める。


「そおい‼︎」


ドカッ‼︎

バガッ‼︎


アリナが加わってからと言うものの、

道を塞ぐ大きな岩に、今まで寄ってきた怪しい連中が近寄らなくなった。


「でも、あの時といい、アリナはどうしてそんな狙いがいいんだ?」


実際、戦いでも彼女の狙いの良さが良く見える。しっかりと捉えており、すごく頼りになる。



「よくぞ聞いてくれました‼︎私のスキルは『ロックオン』‼︎」


「「『ロックオン』⁇」」


ルイラとメゼリーは首を傾げる。

あまり聞いたことのないスキルに、二人は少し興味津々だ。


「はい!珍しいスキルなんですけどね!」


ーピピピッ、ピピっ!


「「⁉︎」」


突如彼女の右の瞳が変わり、円に十字が書かれた不思議な模様が書いてある瞳になる。


「この『ロックオン』、こちらの能力は狙った場所を間違いなく狙える物でして、適当に投げた斧も力さえあれば、コントロール力が無くても狙えるすこぶる便利なもんなんですよー!」



ーなるほど、通りで前の泥棒も斧で制止できた訳だ。


そう考えると自分よりも先頭で使えそうなスキルでルイラは羨ましく感じる。


(…一つ間違えれば大事故確定だけどな。)



「アリナちゃんすご〜い‼︎」


「えっへへ〜!美少女に褒められたらたまりませんな〜‼︎」


(多分こいつの前世は女に見せかけてエロ親父じゃねえか…⁇)


旅の途中気になる発言などはあったりしたが、今のところは非常に順調である。しかし…







「しかし…やっぱり3人だけでもなーんか味気ねえ」


ルイラはやはり3人だと少し物足りなさを感じてた。よく見る冒険者が随分とたくさんのメンバーと一緒に旅しているのを見たことがあるのも要因だ。


「ではもう一人は誰にするんですか⁇」


「うーん……」




そうは言われても、

ルイラは何も思いつかない。 



ーしかしぃ‼︎


言うとすればやっぱり男が良い…‼︎

女の子と俺で3対1は気まずいのだ!




ルイラとて、決して『ハーレム』と言う天国に興味がないわけではないが、やはり流石にともに苦悩を経験するメンバーの中には、同じ男が欲しいとは感じるのだ。





「ーまあ、2人!今から行くのは”エルフの国”

セブルニア森林だから!ここからは楽だぞ!」


その話を聞き、二人は耳をピンと立てる。


「うおお!」


アリナは嬉しそうに万歳をする。


「最近は戦い続きだったもんねー!」


メゼリーはいつも通りふわふわな雰囲気で、

喜びを分かち合う。





この3人が喜ぶのにも、しっかり理由があるのだ。






“セブルニア森林”

セブナール帝国付近の森林であり、非常に広い面積を有して、あらゆる精霊が暮らしており、その保護で、小動物はいるものの、それを食べる肉食などはおらず、その為凶暴なモンスターもいない。 


まさに平和ー



しかし、中央付近はエルフの住処で

警戒が必要とされており、


人々はこの森林を

“エルフの王国”と読んでいる。










…で、エルフを束ねる女王は、

人が大嫌いらしいけど、

何かの因果で許してくれているらしいね。」


…と博識メゼリーが教えてくれた。



「エルフは基本優しく温厚と聞きましたが、

ここで禁忌を犯したら、森林の糧にされてしまうと聞きましたが、恐ろしいですな〜!」


まあ、実際油断し小動物を虐めて、それこそ糧にされ死んだ馬鹿がいるとはよく聞くが…


「噂だと、エルフの王女が誘拐されたらやらなんたやら…。」


「…まっ!、

俺らはそんなことしないよ!

あっ!そういえばさ…、

ここの森ってあんま知られてない禁忌とかあるの?」


そう言うとメゼリーは一瞬眉を寄せ、

じっと考え込む。



「えっと確か…

【ルテノニヤの花取るもの、花の糧とする】って

結構これで引っかかる冒険者ひとは多いと…」











メゼリーがふと俺の手元を見て止まる。


「……ルイラ⁇、手に持ってる花なーに⁇⁇」


「えっ?これ?

これはナトの花だよ、ほら村でも使ってた薬草の花だよ〜」


ナトの花は、冒険者たちによく愛用される薬草の一種であり、上質だと薄紫から赤色へと、

色が濃くなるので有名だ。


「ほぉ〜、ナトの花ってピンクもあるんですね!」


その会話を聞き、メゼリーは先ほどまでの純粋な少女の微笑みは何処へやら、無表情になる。


「…ナトの花に桃色は存在しないよルイラ。

言おうとしたんだけどルテノニヤの花はナトと似てるけど桃色なのが特徴」


「………」


状況を理解するのに2秒。


「……!」


理解して1秒。


「………‼︎‼︎‼︎」


とんでもないことをしたと理解し青ざめるのに2秒。


…ダッ‼︎‼︎



ルイラたちはすぐ様きた道を青ざめた顔をしながら走り出す。


「どうして勝手にとったりしたのッ‼︎⁇

何考えてるのッ‼︎‼︎‼︎」


メゼリーの正論が耳に響く。


「だってッ‼︎‼︎‼︎セブルニアは直物採取は多少は許されていたんからッ‼︎‼︎

大丈夫だと思っちゃったんだよごめんねッ‼︎」


「しかし森を抜けたらエルフ達もわかりません‼︎こうなったら急いで

“””’ゴッッ‼︎”””



突如、重い鈍器の様なもので殴られ意識を失い、前へ倒れる。









ーーーーーーーーーーーーー



ルイラはまだ重い瞼を開け始める。


そこにはふわふわとした草の地面が見えると同時に、自分が何をしでかしたか思い出し、


「……。‼︎」


直様目を覚まして姿勢を起こして辺りを見渡そうとするが、足にも腕にも、謎の植物のロープで縛られている。




 


《…貴様らか‼︎、

我が国の大切な花を引きちぎった屑は…‼︎》





広々とした空間でとてつもなく大きい大樹と、


槍を向けるエルフの戦士、


そして木でできている立派な玉座に鎮座する。



白く、金色の瞳が光る。

凛々しい顔が勿体無いほどに怪訝顔したエルフ女王。


(わー、美人だなぁ…)


ルイラはその顔を見た瞬間に直様現実逃避に走った。


しかし女王はそんな彼を睨み、猫のように縮こませると、そのまま強い口調で話す。


《お前らもどうせ‼︎、

いつぞやの日のように、我らに呪いをかけ…!

大切なものを奪うのであろう…‼︎》


《直様、そ奴等を【肉食植物(イーストラー)

の餌食にしてしまえ‼︎》


ー終わったぁぁあ‼︎


ルイラは一筋の希望に賭け、アリナの方を見る。


アリナは特別強く殴られたのが、巨大たんこぶを生やしたまま起きていなかった。


「お待ち下さい‼︎」


そこで、声を上げたのは、まだ気絶していたと思っていたメゼリーであった。

彼女は額から冷や汗を流しながら女王を見る。


「あの花の名の由来…


ルテノニヤ…

…古代エルフ語で、【愛娘ノ名】‼︎


…呪いにより忘れてしまった。

行方不明のエルフの姫君の名を思い出す為に名付けられた花だと、噂で聞きました‼︎」



《………‼︎‼︎‼︎》



先ほどまで、今から自ら進んで殺してきそうな程に

殺気立てていた女王の顔を、眉を山形に上げ、

驚愕の顔に変える。


(メゼリー……!?)


「神父様にお聞きしました…。

およそ30年ほど前の話とお聞き致しました!」


《…それで小娘?貴様に何ができると!》


エルフの女王は般若の様な顔をし、玉座の膝掛けを握りバキッと、折る。


しかし、彼女はそれで怯まなかった。


「30年、

人間にとって決して短い期間でなくとも、決して生きられぬほど長い年月ではございません‼︎


生きておるもので、何か知っているものがおるかもしれません‼︎…」


メゼリーは一切退かない。死んでも諦めてたまるかと言う勢いがはっきりと伝わる。


「ダメでもッ‼︎

決してマイナスにはなりません。

我らが必ず娘様の名前を思い出させます‼︎

どうか我らに猶予をくださいませ‼︎」


「お願いします‼︎こんな小童どもが逃げれるはずもございません‼︎

ご慈悲をおください‼︎」



そう言い、興奮気味に早口に言うとメゼリーは頭を下げる。

そう言った瞬間、やけに体格の良い男のエルフが、

メゼリーの首に槍を向ける。


「貴様ァッ‼︎

正気なのなぁ‼︎

我らが必死に30年もがき、もがいても見つからなかった…。


たった一つの残された手紙と、

彼女の自画像を頼りに…


しかし!一つだけ思い出した。


記憶にない妹の好きだった花…それの由来で、

この花は【ルテノニヤ】と名がついた」


その様子を見る限り、王子らしき男は血眼になりながらメゼリーを責め立てる。


「その花を引きちぎった挙げくッ‼︎‼︎

我らが30年かけてとうとう分からなかった名を!

貴様らが…‼︎

《黙れ、ガランードッ‼︎》


「ッ‼︎」


その瞬間男…ガランードは黙り、姿勢を正す。


《…戯けどもが、我らエルフがこの森林セブルニア森からそう簡単に出れないところを突いたな

小娘………》


女王は立ち上がると指をパチンと鳴らす。


ーシュルル


するとたちまち、縄はそんな音を立てて解けていく



「「「ッ!!⁇」」」


女王はゆっくりと歩み寄り、 


彼女はルイラの前に立つ。

想像以上の高身長に、ルイラは思わず生唾を飲む。


《小僧、元は貴様が原因である。貴様を中心に、

二か月以内に娘の名を思い出させろ。》


「ッ‼︎、はい‼︎」


ーこうして、何とか一命を取り留めた。




二日後、


「いや〜ありがとメゼリー!」


ルイラはメゼリーに手を合わせ感謝をする


ーガッ‼︎


しかしそれではダメだったのか。


突如としてメゼリーに顎を鷲掴みされる。



「それよりルイラ……」


メゼリーはニコニコとしているが、その気配から察知できるぐらいに怒りを感じ、

メゼリーは横から心配そうに眺めていた。


「ルイラ、ごめんなさいは?」


「ご、ごめんなさい…。」


「はいよろしいッ!」


メゼリーの慈悲のおかげで何とか解放された。

時折、本当に魔法使いなのか疑うぐらいの力を発揮する。


「よし!、ではまず!情報をまとめます!ルイラ!しっかり覚えてるよね⁉︎」


「はいメゼリー隊長‼︎」


メゼリーに指を刺され指名され、ルイラはピシッと背筋を伸ばし敬礼のポーズをとり、情報を思い出す。






《…私らがかけられたのは……


『特定の相手を、忘れてしまう呪い』だ》



エルフの女王は、俺たちにそう話し始めた。



《呪いをかけるには、必ず条件が必要じゃった…

それが今回は『名』である…。》


名前、


ルイラは拳をギュッと握る。こんなにも想ってくれている家族がいる相手を誘拐した挙句に記憶を奪った奴は悪人に違いない…。


《しかし、呪いを掛けたものは、相当甘く見ておったのだろうな…、


私たちは、その20年後に突如として、最愛の娘を無くしていたことに気づいたのだ…》



そう言うと、女王は力強く拳を握る。目は血走り、手からは血が滴となって一粒一粒落ちている。


その顔からは、呪いをかけ、さらには娘を奪った本人に対する激しい憎しみや怒りが感じられる。



《なんとしてでも探せぇ‼︎さもなければお主らを…





…この森の肥料にしてやるわぁ‼︎》







三人は、あの恐ろしい女王の顔を思い出しブルっと身震いをする。





「とりあえず、早速探そうか。」


「近くの街がとりあえず1番いいんじゃないですかね〜」


ーと言うわけで俺たちはここから数キロ先歩き。

セブナール帝国属国の小さな国に来た。



一軒目は、情報量が多そうな酒場。


Q、エルフの国のお姫様のことについて知ってる?


酒場のおばちゃん。


「お姫様?、ああエルフの国のかい?、

私からは知らないね」


酒場で飲んでる五十代くらいのおじちゃん。


「俺が20そこらの若かった頃かな?

噂じゃ何処かのお偉いさんとの駆け落ちだったんだと、元々エルフの女王は人間が大嫌いだと聞くし、

反対されて家出したんじゃないか?

セブナール公爵か、皇家の人とは聞いた。」


もう1人の50代くらいの男性

「俺が聞いた話じゃ少し違うな?、

心配性の女王に呆れ、家出を手伝ってもらったと、

俺は聞いた。」


もう1人(略)

「いいや、誘拐さ、噂じゃ絶世の美女だったらしいじゃないか。男がその美しさに目が眩んで手を出したんだろう」



ー数時間後

「全然話まとまらねえ〜」


酔っているのか、嘘をついているのか本当なのかもわからず、駆け落ち、家出、誘拐と色々出るもんだ。


「多分話の内容的に、高貴な身分の男性が関わっているのは間違いなさそうですね。」


メゼリーはそう言うと、う〜んと腕を組む。

情報によると、どれでも共通して言えるのは、高貴な身分のものが彼女が出ていくのを目撃したそうだ。


「まあでも、噂は尾びれに腹びれ、色々あるから、

あんまり信じきってもね…」


ルイラ達はため息を吐きながら、

ベンチにへたへた〜と


「あーあ、どっかにこういう情報系得意な奴いねえかな〜…」



ルイラはボーっと視点も定めず少し休み考える。


一つ、興味深いのがあるとすると、



『ーセブナール公爵か、皇家と聞いた』


証言者の一人の発言、もしもそれが本当ならば

かなり絞れるはずなのに、この30年間誰もわからないとは…。


(やはり権力で揉み消される…とかの話か?)



そんなことを考えていると、突如目の前にローブを着た謎の男の5人に囲まれる。


「君ら、ここら辺に弓を持った少年は見なかったか?」



顔が見えない、ただの白い仮面に目と口の様な穴が3点開いた質素な仮面をつけた男が聞いてきた。


「い、いえ…」


ルイラは少しビビりつつも真実を話す。


そう言うと、謎の人物はため息を吐き、合図を出すとすぐに去る。


「…なんだったんだろうね?あの人達」


「怖かったですね…」


メゼリーは杖をギュッと握り、不安そうな顔をし、


アリナは無表情で斧の持ち手を無意識に持っていた。


「アリナさん⁇、

いきなり斧を持つのはどうかと…?」


ふと隅の麻袋がなんだか二本足の様なもので歩いている、よく見るとそこが裂かれて破かれている。


「……」


ルイラは興味本位で、麻袋をヒョイと持ち上げる。


中にいたのは

黒髪の猫の様な尖っている八重歯に、

大きな瞳で瞳孔を点にした目をした少年だった。


「…あっ」


少年とルイラは目が合う瞬間、少年は一気に頭から汗を吹き出す。


「おっ」


ふとルイラは少年の背中に弓矢を背負っているのを確認する。


ーオイ‼︎まだ見つからんのかぁ‼︎


ーあっちも探せぇ‼︎


先ほどの男たちの言葉が聞こえ、再びルイラは猫を隠す様に、先ほどの麻袋で少年を隠す


「ぎゃっ‼︎」



そのままルイラは袋を抑え、集団が去るのを待つ。先に察したアリナがメゼリーに伝え、周りをしっかり確認するとアリナは両腕で大きく丸を作る。



「…、よし‼︎」


ルイラは麻袋を持ち上げる。


「もう大丈夫だぞ、あいつらもう去ったけど、一応早く次に移るのオススメするぜ!」


そう言うと、少年はキョトンとした顔でルイラを見上げる。



「…?、お前…なんでさっきの奴らにチクらなかったんだよ…?」


そう不思議そうに当少年にルイラは一瞬考えるそぶりをしたのち肩に手を置く。


「まぁあれだ…。」


ルイラはグッと親指を立てる。




「あれだろ?親と喧嘩したんだろ?俺もじいちゃんにお気に入りのエロ本捨てられた時家出したから分かるぜエロ本あいぼ

「おいバカ、サラっと俺の罪状もエロ本に仕立てようとすんな」


間髪入れずに少年は見事にツッコミを入れる。

どうやらこの少年は、ツッコミの達人らしいとルイラは理解する。


「えー、エロ本が見つかって怒られたんじゃないのー?」


ルイラは口を尖らせつまんねーのと言いたげな顔をする。




「多分家出の理由の中で世界一しょうもねえよ…」



少年は先ほどまで少しは尊敬の眼差しでルイラを見ていたのにすっかり呆れた眼差しで見られている。


後ろのメンバーも、メゼリーは死んだ目でじろ〜とその後ろ姿を見つめ、アリナは、まあ思春期男子あるあるかと何処かはるかかなたの方向を向く。



「あのさぁ…、さっき耳に入ったんだけどさ…

お前ら、エルフの女王様でも怒らせたのか?」


「「「んっ?」」」


少し目を見開き少年を見る。まさかきかれていたとは思わなかった。


「ああ…」




「もしかしてお前ら…、

『エルフのお姫様の名前』、探してんのか?」


その言葉を聞き、3人はピシッと固まる。


「ちょ!何でそんなこと知ってるんだよッ‼︎」


ルイラは声を振るわせながら問う。


「よくある話何だよ。エルフの娘の名が分かったら、逃してくれるんだろ?」


その瞬間、3人は何かを察する。




「えっ⁇…と⁇、つまり何?それってつまり、俺たち以外にもそう言うミッション出されてんの⁇」


ルイラはタラタラと無限に溢れ出る冷や汗を流し顔を引きつらせる。



少年はコクンとうなづき、少し声を低くし、ルイラを目をじっと見つめ、真剣な顔をしてみる。


「俺は小さい頃からよくここに来てた。その際に毎年の様にそんなことを聞いてる奴がいて、

全員が同じ女性の名前を探し、

殆どが同じ名前に辿り着き、

そして…

全員戻ってきてないんだよ」


「「「‼︎ッ……」」」


3人の表情が一斉に強張る。

エルフの娘がいなくなり、30年、

しかしそれ以前から同じ様に、

あのエルフ達は禁忌を犯した冒険者達にきっと同じお題を出したのであろう。


「それなのに…、姿どころか、名前すらわからなかったのかよ?」



それでは、

たった一ヶ月でどうやって探せと言うのだ…‼︎


ルイラは青くなった顔をし俯くと、

弓の少年は少し考え目を細める。



「…そして、俺はその人が誰なのか知ってる」


「ッ⁉︎」

ルイラはグイッと一歩近づき彼の手を取る

「ほ、本当か‼︎」


少年はビクリと一瞬震えたが、キラキラ目のルイラに答える。


「教えてやってもいい。その代わり取引だ…!」


「な、何だよ…!」


ルイラ達が身構える。

少年はじっと最初は見張るかの如く見ていたが、だんだんとゆっくり顔を背ける。


「それは…」





少年はそこから少し黙ったまま振り向かない。



「「「⁇」」」

そして3人は、少年の頬がどこか恥ずかしそうに赤くなっているのを確認する。



「俺を…仲間に入れてくだ「「いいよッ‼︎‼︎」」



「ルイラぁ⁉︎アリナちゃぁん⁉︎」









**ルイラは、猫目少年を仲間に入れた‼︎**



おまけ


ルイラとアリナが即決した理由





ルイラ

「女の子だと、3対1は気まずい‼︎

かと言ってイケメンは気に食わん‼︎

男で、顔が整いすぎてない‼︎

ー採用ッ‼︎‼︎」



アリナ

「熱血ボーイに、清純派ガール‼︎

ツンデレ猫属性ボーイなんて

最ッ高ではございませんか‼︎‼︎」





「なんて私利私欲に溢れた理由なんだ…‼︎」

と、メゼリーは心の底から思った。











「あ、ありがとう、、」

少年は少し苦笑いを浮かべる。

「お、俺の名前はオルモ、弓使いだ。

よろしく頼む

早速だが…エルフの娘は、

もうこの世にはいない。」



3人は、少年、改めオルモの話を聞き、

先ほどまで浮かべていた希望の顔が一気に引いていくのを感じる。


「…どう言うこと?、何でわかるの…?」


メゼリーはその少し戸惑いが残る声で問う



「…相手はもうわかっているんだよ…。


こんな情報、セブナールのちょいと年取った大人たちに聞けばすぐわかる」



オルモは静かにそう言う。


内容自体は信じられない。


いや、あのエルフの民たちの様子を見てからは信じたくない情報ではあるが、


目の前の少年の真剣な目に、信じるしかない。


「…死因は、出産による死…



前セブナール皇后陛下様

  イシュール=アンドゥ=セブナール様」


3人はその名前を聞き、どこか納得する。


昔から、





「えっと…じゃあその名前を言えば」



「偽名だよー。」



ーこの瞬間、頭の理解が止まる。


先ほどまでの話ですら、少し疑いがあったのに…



「…なあ三人、俺を信じてくれよ…。




俺が今から語る作戦では、






少し命張ってもらう。」











ー???、?時⁇分??秒





雷のなる部屋で、ローブを着た大柄な人物が、

女に語りかける。


「ーおいおい、

あの坊主を合わすのはもう少し先だぜレティシアー」


「黙れベル、

どうせこの後合わせても、

あとで合わせても大きく変わらないのなら、

先に合わせた方が早いであろう?」


そう返した女に、人物は鼻で笑うと、


黒いモヤを出す。そこに歩みを進める。




「まぁ、それもそうかー

俺にとっちゃ、



俺の天使さえ生きてりゃ、

どんな展開でもいいしな。」

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