第2話、天才の魔法少女の名はー‼︎
2話
ールイラは結局、
自室で少し寝て落ち着くと、
村の小さな図書で様々なスキルやそれについて特徴が書かれていた『スキル図鑑』とじぃっとにらめっこをしていた。
「ん~~~……!!」
普段本など読まず基本、剣をふるっているか、生活のために仕事をしているかの二択の彼は丁寧に一枚一枚じっくり見てはめくるを、
かれこれ五時間はしているはずなのに…。
「とうとう『記憶動画』なんてスキル出てこなかった……!」
(全く神様も酷い悪戯しやがる。
せめてヒントは残してくれよな‼︎)
「きっとすごいスキルだよ。ルイラが憧れていた勇者エレクーネも非常に珍しいスキルだったって聞くじゃない」
「おおメゼリー‼︎俺を慰めてくれるのか‼︎」
「本を汚す前に涙は拭いてね♩」
そう言われて初めてルイラは涙が滝のように流れていることに気づく。
メゼリーはルイラの幼馴染であり、彼女がまだ一つになるかどうかの前に村にきてルイラと育っており、明るくてまじめな性格であり、暗めの青い髪が特徴で、容姿も整ってるからか、同年代の少年たちの初恋ドロボーだなんてよく言われ、魔法を扱うのが得意なもんだ。
「メゼリーはいいじゃないか、最初のうちは使いこなすのが大変らしいけど、技量によっては50人分の魔力量を2倍、3倍にもできてさ、しかも本来なら王族や上級貴族レベルの人に出るレアスキルらしいじゃないか!」
「ルイラのスキルもきっと使い道がわかれば使えるようになるよ~」
そういい彼女は普段読んでいる魔力の操作方法や、基礎魔法について書かれた本を決まった場所に丁寧になおす。
「ルイラは冒険者になるんでしょ、ならもうメンバーはもう見つかったの?」
ドキンッ
「…向かいの家のヤッチンや、スー君をね…誘ったんだけどね。家を継ぐやら、結婚するやらでね、断られちゃってさ…」
当時の人々は冒険者になることを夢見ていた若者のが多かったが、結局は長男だったり家の大切な稼ぎ頭の存在である男は地元に残ることが多かった。
「俺は孤児だったからか、親代わりは10まで育ててくれた村長のじいちゃんだけだったしなぁ…」
そういえば…。
お互い訳ありだったとルイラは思い出す。
メゼリーはどうやら父は彼女がここに来る時にはもう亡くなっていたため、母親だけの片親育ちであったが、実の親からしっかり愛された存在であった。
ルイラはというとどうやら14年前に村長と村の男に大雨の日に見つけられ保護された。
「まあ、村長のじいちゃんに周りからはめちゃくちゃ大切にされて育ってきたし今更未練なんてねえしな~」
グンっと背伸びをし凝り固まった筋肉をほぐし、図書館を出る。
「あぁっ!待ってよルイラ〜‼︎」
メゼリーが慌ててを駆け足で追いかける。
「でも本当になるの?冒険者に?」
メゼリーは隣に並び不安そうな顔をしそう問いを投げる。
「だって、冒険者は確かにかっこいいしお金もすごく稼げるなんて聞くけどさぁ、同時に死者が一番出る職業でもあるんだよ、それに仲間を集めるのもさ、大体のパーティはスキルを重視するし、ルイラのはどんなスキルなのかもはっきりとはわからない、、、」
「ならそれでいいじゃない!!」
「えッ⁉︎」
メゼリー大きく目を見開く
しかし当の本人は得意げにニヤリと笑い、何故か自慢げに話し始める。
「だってよ!!冒険者は何が夢かってメゼリー知ってるか?
金か?権力か?
違うんだよ!それを圧倒的に超す…
英雄になれるかもしれないんだ!!!!」
その時の夕日はとにかく眩しく、思い切り両手を広げ、空を仰ぐ。
「今の時代、魔王は『偉大なる勇者』エレクーネが倒してこの世には圧倒的な脅威はいなくなったけど、それでも脅威となる存在は魔物以外の脅威もたくさんあるんだ‼︎、それを倒し勝った存在を人々は何というか知ってるかメゼリー?」
グイっとメゼリーに顔を近づけ問う。
当のメゼリーはきょとん顔でゆっくり首を横に振る。
「『英雄』だよ!!!!!!」
その時は落ち着きなんて言葉を忘れた。
とにかく人に俺の夢を語りたかった。
「魔法使いも、剣士も、弓使いも‼︎」
「人間も‼︎エルフも‼︎ドワーフも‼︎」
「国籍も、職も身分も関係ないッ‼︎
この世界に可能性を残した人たちを‼︎
人は『英雄』言ったんだよー‼︎」
「俺はそんな存在になる‼︎例えスキルがへんてこだろうとさ!!夢を、絶対に!俺はかなえたい!!」
声を強くしまっすぐ背筋を伸ばし言う彼の背中は赤い夕日で照らされ、世界が彼を主人公に輝かせている。
「俺はこの名前‼︎
『ルイラ』をっ!
後世に語り継がせる伝説になりたい‼︎」
そう語ったころには、メゼリーは2,3歩離れたところできょとんとしており、
周りがいなかったのが救いとなったが、ルイラはポップコーンの様にボンっと顔を真っ赤にする。
「アッ、ア~~~~っ!!!スッカリアツくナッテシマイマシテネ…」
発音がすっかりカタコトになっており、それに自覚しているゆえ余計にルイラは顔を真っ赤にする。
メゼリーは最初きょとん顔でしか見ることしかできなかったが、だんだんと笑みを浮かべる。
「じゃあ、明日には本当に行っちゃうんだね…」
「…うん」
そうだ。この先俺はメゼリーにしばらく会えなくなるんだ。
「また近況とか手紙に書いて送るよ!絶対にさ‼︎」
力強く二カッと笑いかけるとメゼリーもまた笑みを浮かべて答える。
「約束だからね、ルイラ」
そう言い、メゼリーと指切りをする。
「ゆびきりげんまん」
「嘘ついたら」
「針千本ー」
「「のーます」」
ー 次の日
「本当に行くんだな…、もっとここにいてほしいのが本音だがね…」
長老を含め何人もいるたくさんの村の人々が見送ってくれる。
「ありがとうじいちゃん、ところでさ…」
ルイラは周りを見渡す
「…メゼリーは??」
相当と村の人々は困った顔をし、鍛冶屋のおっちゃんが口を開ける。
「メゼリーちゃんはちょっと出れねえらしい、残念だけどな…」
「…そうか」
メゼリー…、せめて手紙くれるといいんだけどな…。
「…じゃ、行ってくるよ!」
「…って」
んっ?この声…‼︎
「 …待ってルイラ!! 」
そう彼女が言うのが先か振り向くのが先かはわからないが、
ルイラが後ろを振り向いた瞬間メゼリーが飛びついてきた。
腰までのふわっとしたローブに、
ひざ上のスカートのようなデザインのワンピースにブーツをはき、
大きな杖を持ちながら向かってくる。
けど石に躓き…‼︎
ゴッ‼︎
「っぬ!?、わぁ!!」
勢いのままメゼリーと一緒に後ろに倒れた。
「イっててて…」
思い切り突っ込まれたため、頭の上で星とヒヨコが回っているルイラは、
目すらもうずまきの様に回る。
「ッ‼︎⁇、ルイラごめんっ!痛かったよね‼︎」
メゼリーが慌てて起き上がり、様子をおろおろとしながらも確認する。
ーええい、ここで心配させては男が立たん‼︎ー
ルイラは今にも泣きそうな幼馴染を心配させまいと何とか親指を立てて、大丈夫だと教えるとようやく彼女はようやくホッとする。
「ところで、どったのメゼリー??」
まだガクガクの足を抑え、何とか起き上がるとメゼリーに問う
「あのね、いきなりでごめんね、私…!」
メゼリーは決心ついた顔でグイッとルイラに一歩近づき、ルイラはそんなのもお構いなしに改めて幼馴染が顔が良いという事を認識する。
「ルイラのパーティメンバーに入れてください!」
「え??えぇぇぇぇええ!?」
こうして、
ルイラの旅が始まり、最初の仲間が見つかる。




