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White  作者: 早木 モニカ
4/7

その4

 夕方になって、母さんがいつもより早く帰ってきた。

 「ただいまー。」

 「おかえり、母さん。お風呂が沸いたけど、サユちゃんの後に入る?」

 「うん、そうする。」

 母さんはバッグの他にエコバッグを持っていた。中には野菜が数種類と鶏肉とカレールーが入っていた。

 「カレー、作るの?」

 「今日は野菜が安かったから、カレーにしようかなと思ったの。カレーはよく透さんが褒めてくれたから、白百合ちゃんも気に入ってくれるかなと思って。言っておくけど、手伝わなくていいからね!」

 なるほど。つまり、父さんのお墨付きがあるから、彼女も気に入ると思っているのか。

 「母さんのカレーはおいしいからきっとサユちゃんも気に入ってくれるよ。」

 母さんにそう言うと、嬉しそうな顔を僕にむけた。


 「透雪、ご飯よ。」

 そう言って、母さんは僕を呼んだ。母さんはお気に入りの紺のエプロンを着けていて、その姿を見るのは久しぶりだった。

 一階に降りると、既に彼女が座っていた。目の前のカレーは見た目は何の変哲もないけど、実は違う。

 「さて、食べようか。いただきます。」

 「いただきます。」

 早速、カレーを口にする。うん、やはりこの味だ。冗談抜きに母さんのカレーは世界一だと思う。

 「白百合ちゃん、どう?おいしい?」

 「はい、とても。母が言っていた通り、妙子さんのカレーは世界一だと思いました。」

 「あら、エルシィったら白百合ちゃんにそんな事も言ったの?」

 「母曰く、カレーは妙子さんの得意料理だとか。」

 彼女の言葉を聞いて、母さんはほんのり頬を染めて、

 「エルシィが日本に来たら、作ってあげようかしら。」

 と言っていたのは、僕しか聞こえていなかっただろう。

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