012話 王立ローズバレン学園高等部に入学する。
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この物語はフェイクションです。
物語中の世界観は独自の世界観で書いておりますので、法律、慣習、習慣、常識等に異質な部分が多々ありますが、其れ含めて楽しんで読んで頂きたいと思います。
俺達3人は高等部入学試験が終わった3日後の合格発表で見事に合格をして、レティアが1番の点数で合格したので3週間後の入学式の時に新入生代表挨拶をする事になった。
因みに俺が2番でエナードが3番目で合格しているが、これは俺の思惑通りで新入生の中で1番の爵位が高い公爵令嬢のレティアが1番を取る方が周りも納得するので良かったと思う。
俺達3人は合格を確認した後に学園事務所の受付で学園の入学手続きと教科書と入学する為の手引書を貰う為に並んで待つ。
レティアは並んでいる合格した子息達を見ると、過去に絡んで来た高位貴族の子息達が数人ほど見掛け、その後から不快な視線が感じてしまい思わずディアスの陰に隠れた。
レティアは俺達と入学手続きと教科書と手引書を貰うと、速やかに3人で制服を作るために馬車に乗ってエディナス商会王都支店へ向かった。
制服の注文するとエナードはそのまま直ぐにエディナス商会の馬車で一旦公爵領の実家に戻り、学園寮に入寮する準備を行う為に帰ったので俺とレティアの二人で見送った。
俺とレティアはエナードを見送った後に公爵家の馬車に久しぶりに二人切りで乗ると、レティアが俺の隣で座り寄り添ってきた。
「ねぇ、ディアスお願いだから私を見捨てないで、私の我儘で高等部に1年入るのが早まったことで、ディアスにとっては周りが年上の高位貴族の子息と子女になるのが負担になる事まで考えてなかったわ、ゴメンね」
「別にレティアが謝る事でもないよ、公爵様が決めた事だしね、ただ高位貴族の子息でましてや年上が相手となると、俺も流石にレティアを守り切れるか自信がない」
「やぱっり、ディアスはその辺りを気にしているのね」
「うん、だって俺達の歳頃では1年の差は大きいだよ、ましてや相手が年下なら余計に強硬な手段で出てくると思う」
「だったら私がディアスの盾になるわ」
「貴族と言うのはあらゆる手段を使って、俺をレティアの目の届かない所に誘い出し仕掛けてくるだろ、その時に俺が下手に応戦したら校則違反に為りかねない事態に巻き込まれる可能性がある。どうあがいても男爵家の俺が不利になるのは目に見えてるだろ」
「うっ、ならディアス自身が爵位を持ってば問題ないわね、お父様の掛け合ってみる。そうすれば貴族の子息が爵位を持つ本人に対して無礼を働けば侮辱罪で告発できる様になるのよ」
レティアは何としてもディアスとの婚約を維持して卒業した暁には結婚して見せるという強い信念を滾らせる。
レティアは父親のカーティスが王城から帰って来るのを待ち、カーティスが帰って来ると一緒に執務室に行ってお願いする。
「レティア、相談とは何だね」
「はい、お父様、合格発表を見に行った際に過去に言い寄ってきた高位貴族の子息を数人見掛けまして、その子息から不快な視線を感じたと同時に何となく不安感を感じました」
「うん、そうか、それでレティアはどうしたいだい」
「はい、出来ればディアスに爵位を与えて欲しいのです。そうすれば年上の高位貴族の子息達にも太刀打ち出来ると思うのです」
「うん、確かにそうだね・・・」
公爵のカーティスは愛娘のレティアに言われて思案する。
「今のままただの男爵家の次男ではいくら私の婚約者とは言え、高位貴族の子息達に強く言われると逆らえず対抗する事は出来ないと思います。何とかお願いできますか」
「う~ん、ならばディアス君が魔導車開発した時の褒章がまだ保留になっているからね、一代限りの名誉子爵位の叙勲でもするか、明日陛下と相談しようか」
「まぁ、名誉子爵位ですか、それでしたら公爵家後継者の私の婚約者としても立場的にも問題ありませんわ、ぜひお願い致します」
「ただの男爵家の次男ではなく本人が子爵位であれば誰も文句は言えないだろ、ただし叙勲式を入学する前にする必要があるがね」
公爵家の当主であるカーティスは愛娘であるレティアの初恋相手でもあるディアス君との婚姻を何とか成就してあげたいとの強い思いもある。
ディアス君はしかも魔道具開発分野でも優秀な人材でもあるので、後継者のレティアと夫婦となり二人で公爵家の後を継いで貰えば公爵家の未来も盤石になると確信している。
その後の晩餐で俺はまさかの公爵様から叙爵の件を聞かされた後に、あまり俺に干渉してこなかったレティアの母親のディアラナ夫人からも色々と称賛を浴びてしまい、レティアとの婚姻が盤石となる気配になった。
「オホホ、ディアス君が名誉子爵に叙勲されるのね、それは良い事だわね、つい最近家の商会で販売された化粧品ね、貴族のご婦人方の間でも凄く評判が良いのよ」
「まぁ、お母様、そうなのですか、あの化粧品は私がディアスにお願いして作って貰ったのよ」
「そうなのね、家の商会にはやはりディアス君は必要不可欠ですもの、ディアス君にはぜひ公爵家の婿に来て貰って、これからも私達女性のために良い化粧品などの開発して貰いたいわ」
「でもお母様がディアスの事を褒めるなんて珍しいですね、今まで我関せず見たいな感じだったのに何か理由でもあるのですか」
「レティアったら我関せずとは酷い言い方はしないでくれる。ディアス君は私の息子として見守っていただけよ、ただ高等部に入学したら他の子息から二人の婚姻が妨害されそうだと聞いたから励ましたかっただけよ」
ティアラナ夫人はディアスが赤ん坊の時からレティアと一緒に面倒を見たりし、お乳も飲ませた事もあるので我が子同然の様に思っている。
俺は晩餐で公爵様に叙勲の件を聞いた翌日には公爵様が陛下に進言した結果、俺に対する魔導車開発の褒章として名誉子爵位の叙勲が決定された。
高等部入学の二日前に俺は正装して登城し、謁見の間にて高位貴族が立ち並ぶ中で陛下から叙勲されて、正式な一代限りの子爵となった。
「うん、ディアス・ルキアスよ、そなたに一代限りの名誉子爵位を授ける。今後の我が国の発展のために様々な魔道具開発をしてくれる事を期待する」
「はい、謹んでお受けし、今後も魔道具開発をさせて頂きます」
「うん、ディアス・ルキアス名誉子爵よ、これからは我が国の貴族の一員として精進して行くように」
「はっ、私は今日より貴族の一員として精進してまいります」
「これよりディアス・ルキアス子爵の後見人として余とエディナス公爵が就く、他の貴族はけしてルキアス子爵に対し如何なる圧力などを掛けぬように、その様な行為した者は例え諸君らの子息、子女でも厳罰を処すると心得よ」
国王は謁見の間に立ち並ぶ高位貴族達を見渡して力強く宣言をした。
「うっん、ディアス・ルキアス子爵はこの度王立ローズバレン学園高等部に入学する。学園内でも高位貴族の子息、子女らが詰まらぬ圧力をかけても厳罰対処となる事を必ず子息と子女にも伝えてる様に宜しいかな」
「・・・・」
「では、これでエディナス・ルキアスの叙勲の謁見を終了する。散会する」
宰相エディナス公爵の号令に寄ってディアス・ルキアスの叙勲に関する謁見は終わった。
俺は名誉子爵に叙爵された二日後にレティアと共に王立ローズバレン学園高等部に入学式に参加し、クラスもレティアとエナードと同じ1年A組となり、高等部の新入生としての新たな生活が始まった。
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