第23話:知らせ
「ゼノビアさん。まず貴方には刀夜様の性処理をして頂きます」
「そんなの嫌よ。私は自分より強い男じゃないと肌に触れさせる事すらさせたくないのよ」
「ゼノビアさんよりも刀夜様が強ければ受けてくれるということですね?」
「えぇ、そうなるわね。私よりも強ければだけど」
自分の方が強いと断言するような言い方だ。
「では、次に私達の作戦を伝えます」
「それについては多方予想出来るわよ。どうせ私が性処理の最中にでも貴方達3人が紛れ込むつもりでしょ?」
「えぇ、そうです。話が早くて助かります」
「この役目、私がやらなくても貴方達3人が襲いかかっちゃえば成功すると思うわよ」
「それは……」
「あら、顔が真っ赤よ」
誤魔化すようにアリシアが口を開く。
「…そうです。もうひとつありました。ゼノビアさんには性処理の他に使用人をして頂きます。内容は部屋の掃除や廊下の掃除をしてもらうつもりでいます」
「えぇ、分かったわ。でもひとつ条件を出させてもらうわよ」
そのを聞き発言にクレアが
「ゼノビア殿。ひとつ言わせてもらうが貴方は奴隷だ。この国では人権をある程度は保証されているが自身が奴隷である事を忘れないで頂きたい」
「えぇ、それは分かっているわ。私は奴隷それ以下でもそれ以上でもない。でもね。例え奴隷である私にも譲れないものもあるの。貴方達が慕う刀夜という男が私よりも強いのであれば文句は言わない。でもね、もし、私よりも弱いのだとすれば今後一切、刀夜という男を近寄らせないでくれる」
「それぐらいの事であれば構いませんよ」
「そっ」
ニコリと笑うアリシアに対しゼノビアは素っ気ない返事を返す。
「クレア。ゼノビアさんを檻から出してあげて」
言われた通り檻の鍵を開けるクレアだが、ゼノビアを警戒している様子で何か不審な動きをしようものならすぐさま剣を抜けるように心がける。
「そこまで警戒しなくていいわよ。貴方達に危害を加える気ないもの」
「まず、ゼノビアさんにはクレアの元で色々学んでいただきます。よろしいですね?」
「えぇ、いいわよ」
「クレア、任せましたよ」
「分かりました。しっかりと教育します」
檻から出たゼノビアをクレアが連れて行くのを眺めながらセレスが口を開く。
「私は、御屋敷の結界を張り直してきますねぇ」
そういいセレスは外に結界を張り直しにいった。
それから、昼を数時間過ぎた頃、屋敷に来訪者が訪れた。それも、かなり慌てた様子で。
「た、大変です! アリシア王女殿下はいらっしいますか!」
屋敷の前でそう大声で呼びかける。その声に気が付きアリシアがセレスを連れて屋敷から出てくる。
「なんの騒ぎですか?」
「はっ! 私は王族近衛兵に所属しているものであります! 陛下よりアリシア王女殿下への伝言を預かって参りました!」
「分かりました。ここでは、あれですので客間に案内しますので着いてきてください」
「はっ!」
客間に着くと早速、近衛兵が話し始める。
「出現した場所は聞き及んでおりませんが、この王都より近い場所にて上位魔将だと思われる者が突如として現れたもよう。現在は討伐部隊を編成中との事です」
深刻そうにアリシアがポツリと漏らす。
「上位魔将ですか……」
上位魔将は個体によっては小国を滅ぼすことも出来る可能性がある悪魔。実際に滅ぼされたという記録も残っており、この国もかなり前ではあるが、被害をかなり受けている。
「申し訳ございませんが、私はこれから、冒険者ギルドにも向かわねば行けませんので」
「えぇ、分かりました。セレスこの方の見送りを」
「分かりました」
2人は部屋から退室する。1人残されたアリシアがポツリと漏らす。
「刀夜様どうかご無事で帰ってきて下さい」
そう心の底から祈るのだった。
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