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第三話剣術の鍛練

「冒険者って正気ですか!?今時冒険者になりたいと仰有られる貴族など居ませんよ!?そもそも冒険者は平民がなる職業です!!」


キサラは真っ向から俺に反対する。


「だが、今の俺の魔騎士では実力不足だ。俺はアップグレードするために冒険者となってダンジョンに潜り魔石を手に入れたい」


「っ……そこまで仰有られるなら良いでしょう。剣術をお教えします。ですが、一度でも弱音を吐かれたら終了と致します」


「良いだろう、宜しく頼む」


俺とキサラは頷き合った。


俺達が向かったのは、伯爵家騎士団が鍛練する鍛練場だった。


「何処からでもかかって来てください」


「分かった」


キサラが木剣構えて言うので、俺は返事をした。


……俺の前世は、無差別級格闘技のアマチュア選手だった。


身体全身に強化魔法を掛けて、一気に足を踏み出す!!


フォンッ


「消えた!?」


俺が消えたのを見てキサラは驚愕する。


ダッダッダッダッ


ダンッ


俺は壁を走り天井へ跳躍すると、真下に居るキサラに向かって……


「オオォォッ!!」


足を振り上げ踵落としを喰らわせる。


「ぐっ!!っああーー!!」


ブンッ


だが、キサラは俺の踵落としを木剣で受け止めて振り払う。


スタンッ


俺は着地すると拳を構える。



……なんて高い戦闘センス!!強化魔法で全身を強化してこれほどの威力とは!!


「どうやら見誤って居たようですね。本気で行かせて貰います」


月の幻影のようにキサラが消えた。


キサラの技の一つ、ムーンビジョップだ。


だが、散々ゲームをやり込みクリア目前で死んだ俺にはキサラの攻略法も分かる。


実体化する時に僅かに影が差すのだ。


俺の真横に影が差すと同時に、俺は右足を振り上げる。


「そこだ!!」



「なっ!?」


ガキンッ


ゴアッ


俺の右足とキサラの木剣がぶつかり合い、魔力と魔力が放出され吹き荒れる。


「お見事。どうやら、クオルグ様に必要なのは剣術ではなく格闘術のようですね」


カランッ


キサラは剣を放り投げた。


「どうするよ?」


「ムーンライト一族には、剣術の他に格闘術もあります。格闘術をお教えしましょう」


笑ってキサラは拳を構える。


「良いぜ?」


俺も笑って拳を構えた。


「はああっ!!」


「オオォォッ!!」


ガキンッ


そしてキサラと俺は拳を交え、魔力と魔力を放出させると更に激しくぶつかり合うのだった。



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