第四十四話
あらずじでの考えてを変えたよりあったらいいな程度になりました。
戻ってきたパットたち新兵組と僕は前線の塹壕から後ろに離れた地点で草原と森の境…やや森よりに塹壕を掘っている。アドバイス出来る古参も何人かいる。まぁ、新兵だけでちゃんとした塹壕は出来ないからね。
塹壕と言っても通路みたいな塹壕ではなく、横に2~3人が入れる位で縦は座ったら隠れる事が出来る穴だ。それをいくつも掘って作っている。パットと一緒に掘っているが結構重労働だ。
「よぉ、嬢ちゃん。しっかり掘ってるか」
「レーナさん、水分補給は小まめにしてますか?」
声を掛けてくれたのは古参であるカラフさんとミクーさんだった。カラフさんは分かるけどなんでミクーさんがいるのか疑問に思ったが分からないので放置する。
「なんで前線の後方にこんな塹壕を作ってるんですか?」
ミクーさんから水筒を渡されたのでごくごくと飲んだ。常温なのが残念だけど。パットもカラフさんから水を貰っている。
僕が入隊したのは今年の春で……今は大体6月くらいとなっているので、汗が落ちる。
そして胸ポケットからスキットルを取り出し一口飲む。戦闘中ではないけど…お酒今飲むの?
パット共に怪訝な目線をカラフさんに向けるがミクーさんがコホンコホンと咳をしてやめるとミクーさんは続けた。
「そうですね。中隊長が嫌な予感するので念には念だと言ってました。司令部にも、もし前線と予備塹壕か崩れそうなら、この塹壕まで撤退して反撃すると言って説得したみたいです」
なるほどと納得する訳でもないが前線との距離的には絶妙にいい。ここが撤退するにもすぐ後ろの森へと入ればいい。納得しない理由としては対戦車砲が配置したい……少なくとも3台は欲しい。個人的理由でしかない…いや、ロマンだ!
ついキラキラした目をして上を向いて思っているとパットは汗を拭いながらミクーさんも話している。
「ここまで攻められると相手は新兵器使ってますよね。しかも想像つかない系の」
「中隊長も休暇中の間の偵察や前線での状況を考えみて決めたみたいです」
「となるとウチの中隊長は大攻勢があると考えてる訳だ」
「まぁ、中隊長の経験と勘が言ってるみたいですが」
「それを信じる司令部もどうかと」
「中隊長の経歴が経歴ですからね」
遠い目をしてるミクーさん。それを僕は聞いてなかった。もし聞いていたらワクワクして聞いていただろう。
まだ僕が気ななったのはとあるセンジン音が聞こえた。地上ではなく空からだ。
見上げると黒い点が見えた。僕たちの上を過ぎて前線へと向かって飛んで行く。その姿を目撃してつい呟いてしまった。
「あれって、F.E.2なんじゃ」
前世で言うなら王立航空工廠F.E.2。イギリス製推進式複葉機。乗員2名。初飛行は1914年2月。兵装は7.7mm機関銃を1~2、爆弾235kg。航続時間3時間。上昇高度3.400M。 前席に観測手、少し着座位置の高い所に操縦士。機関銃を旋回式、操縦士の前に機関銃。
前世ではその頃の推進式は効率悪く時代遅れとみなされ、同調装置無しの機関銃を前に撃つのはこの形態しかなかったとされ、あえての推進式となってしまった。操縦士席の機関銃が観測手が上翼越しに後方へと撃てた。弱点を補っていた。ただ観測手が撃つ場合、命綱無しで胴体の縁に足に乗せて立ち撃ち、操縦次第では外に放り出される危険があった。その為空中機動では限られていた。
「嬢ちゃんは古参の俺より博識だな」
そう呟くカラフさんの言葉に重みを感じた。カラフさんは古参であるが、最先端…先を行く戦いを知らない。今まで戦ってきた経験しか知らない。そうなると戦争での変化に対応が出来ないと生き残る確率が減ってしまう。僕としてはカラフさんやミクーさんなどみんなが生き残って欲しいと願う。そう思っているとまるでホーバス中隊長は僕に近い考えてをしてる常に考えリスクを計算出来る…その中でどれだけ自軍の被害を減らせるかを。




