閑話 クリスタルの住人 決戦
臨時で開放した施設には多くの人がにぎわっていた。
おそらくクリスタルにいる住人の約半数はいるとおもわれる。
他は各家庭や小規模な集会場
今日は、魔法使いの師匠こと轟大介さんと裁縫の師匠の藤堂平助さんが、ダンジョンコアを直しに行く日である。
住人には事前にテレビ放送を通して、協力を仰ぎ、応援と支援として黒白玉帽子配布した。
住人みんなで帽子をかぶることによってコア修復をお手伝いする為だ。
事前の試運転でためしてみたが、特に住人に被害はないことも証明されており、ほとんどの人は
それぞれの師匠を応援する為にすすんで着用をしてくれている。
そして、、、、本番
モニターにはコアを縫い合わせている模様とコクピット・・もといブース内の二人の様子が映し出され、みんなはかたずをのんでそれを見ていた。
と、あとわずか・・というところで
モニターの向こうから鈍い音がしたとたん、画面にノイズが走り、乱れた後、、、映像が切れた。
しばらく人々はまっていたが、一向に画像は映らない。
不安にかられる子供やそれにつられて大人もざわざわしはじめたとき。
『通信障害で映像が映りません。音声ですがこちらから放送します』
と女性の声でアナウンスが入った
『お二人はその後も修理をつつけています!!』
それを聞いて安心した子供がふいに
「師匠!がんばれ!」と叫んだ
次第にそれに連なり他の子ども達も叫び始める。
「師匠!がんばれ!」
「師匠!がんばれ!」
それが大人にも広がり、、各会場、自宅でテレビをみていた住人達も応援し始める。
「師匠!がんばれ!」
「師匠!がんばれ!」
直列回路は切れていた。
でもみんなは応援しつづける
次第に何かが住人達から放たれブースにいる二人へと注がれる。
それがわかっているのは、クリスタル住人側で今回のことを仕切っている管理者達だけだった。
『あと1cm・・・・ふさがりました!!!』
会場、各家庭、集会場みんなが一斉に声を上げる。
興奮冷めやらぬ中、再びアナウンスが入る
『みなさん、ご声援ありがとうざいました。後日師匠2名は皆さんの応援にこたえる為、祝賀パレードを開催予定です。本日は重ねてお礼もうしあげます』
祝賀パレードは行われなかった。
魔法の師匠こと轟大介が一人で住人ひとりひとりに向き合いお礼を述べに回った
裁縫の師匠は、今回のことで大怪我を負い、入院していると伝えられた。
お見舞いは遠慮されていたが、誰かが病院に通りかかると、、、
「師匠!がんばれ!」
言葉にしてもしなくても。
しばらくすると、時間は不規則だが、ある一角の窓辺に親指を立てた状態の腕が現れるようになった。
それを見た子供は
「師匠!がんばれ!」「師匠!がんばれ!」
そのうち住人内では病院で裁縫の師匠の腕を見れた人はその日1日ラッキーなことが起こるといううわさで持ち切りになり、一時は腕をみる為に張り付く人さえ出る始末になった。が。。。時が経つにつれ、それも日常へと溶け込んでいった。




