第11話 クリスタルの住人 その5
「引っ越し?ああ。平ちゃんともっさんがアウリのクリスタルに移動するって話だったけど、俺達も一緒に行くことにしたんだわ」
夜、アキラさんの手作り料理を食べながら、アキラさんは言った。
「実は、ここ(クリスタル)自体、急ごしらえというか、必要に迫られて作ったんで、結構やばくてね。ミレイとも「どうするか?」って話してたんだけど、アウリの頭部クリスタルが同じ規格だったから、システムを移行することにした。」
『現環境での内容量であれば私の頭部クリスタル1枚で対応可能です』
モニターがでてアウリも参加してくる。
「でも、引っ越しってどうするの?業者・・・?」
もっさんは本日のメインのシャケのムニエルをつつく
「それはデーター移行なんで、こっちに来た要領で眠っている間にってことになってるよ。
あと、頭脳回路直列の為にも住人の協力は必要だし。その為にもっさんや平ちゃんのカリスマ性を高めてるんだけどね」
引っ越し後、早々に俺たちはアウリを動かしてダンジョンコアの修復へ向かう。
実際、修復する為の資材はまったく用意できない。
そこでアキラさんが考えたのは想念による物質創造
人の想像を現実世界へ実体化させる。
このクリスタル内部では個人の想念が表面にでてくる。今俺達が食べている夕飯に関しても、アキラさんがシャケが食べたいという思いからシャケの切り身が出て調理されている。俺達はそれを共有して同じく食べるという行為をしている。
現実世界では絶対に無理なのだが、俺達はデーターであり人間としての回路がある、その回路内の思考回路部分を直列でつなぐことにより膨大な演算能力と、アウリに搭載したEMCによってダンジョンコア内部のエネルギーを転換することによって現実世界へ物質を生み出すということらしい。これもコア内部に高エネルギーがあるからできるとのことである。
その思考回路をつなぐのが、俺達がアウリを動かす為に着る黒いタイツの頭部の丸い球体。接続の為には同様の帽子をかぶる必要がある。
もっさんのアニメ内でモッさんやアニメの仲間達にその帽子をかぶらせて公式グッズとしてアピール。即座に住人は帽子を求めた。
その為、最近の俺は清掃員兼帽子職人して、パートのおばちゃん達を指導しつつ帽子製作にかかわっている。
コア修繕当日は、各家庭ではテレビでの生放送およびパブリックビューイングとして大きな会場にも集まり、もっさんがアニメ内で言っている「マギ・オン!」と、ともに視聴者が帽子をかぶり「よし、つながった!」という演出で直列接続完了演出があるらしい。
俺達は接続実験を繰り返し、不具合を解消しつつ、引っ越し準備の手伝いと、帽子製作と清掃をすすめ、いよいよ明日、俺たちは新しいクリスタルへ引っ越す。
魔法使いも、それぞれの想像上の「魔法使い」は個人でできるのですが、クリスタル内住人としての共通とするために人体コードに書き加えるという作業もどきの必要があります。
頭脳回路を直列する為の帽子は12歳以下に関しては、直列機能がないものを配布しています。事前に持っていない人には貸出or付与しているが、約90%の人が帽子を求めた為その必要はあまりない状態です




