第10話 最後の清掃 その1
その日俺はもいわ山の山頂入り口にてアウリならびに他関係者と話をしていた。
今日はダンジョンコアへ向かう日
現時点でこの場には俺、アウリ、サッキュバスさん・・・しかいなかった。
もっさんが来ない。
アウリに確認したが、アウリにももっさんからは返答がなかったらしい。
「しかたありません。何かありましたら私が対処します。」
アウリはこう言ってくれたが、しょっぱなから不安しかない。
サッキュバスさんは俺が渾身手縫いで仕上げたワンピースを着用してもらっている。
ついでに胸と尻にも手製の下着を作った。
女性の下着なんて興味ないというか、触れる機会もなかったので、大変参考になった。
将来彼女か嫁さんもらったら、俺、手製の下着プレゼントできる!
「外ってこうなっているのね」
スカートのすそをはためかせながら、空をみあげるサッキュバスさん。
「ふむ。いちいち『サッキュバスさん』というもの手間ですね。。。。
そうですね「リタ」というのはいかがでしょうか?」
アウリが提案する。
「あら、ずいぶんかわいらしい名前ね。ねぇ平助ちょっと呼んでみて」
「は、、あ、、リタ、、、さん?」
「はぁっ。あんなによくしてるのに、何その他人行儀な呼び方は。ホント女心をわかってないわね。呼び捨てでいいのよ。呼び捨てで」
「・・・はぁ。じゃあ、、、リタ?」
「・・・しょうがないわね。今はそれで許すわ。今回の旅でもっと改善することね」
「では、そろそろ移動いたしましょうか?」
その時、ロープウェイの下から声が響いた。
「おおおおおおお~~~~~~~い」
この声は、、、もっさん!!
下を見ると、ゴンドラに乗ったもっさんと隣に、、、あれは病院で検査した時にいた研究員さん?
「いや~すまん。寝坊したわ」
もっさんはぽりぽりと頭を掻きながらそういった。
「轟様 私は数日以内でご返答をと伝えておりましたが」
アウリが冷ややかな目でもっさんを見る
「返事した・・・よな?」
隣にいる研究員さんを見る。研究員さんはあきれた目で見返す
「あれ?」
「この場にいらっしゃるということは同意いただけているということでよろしいですよね」
アウリはそういうと、もっさんの左手を取り持っていた機器を取り付けた
「うっ、、、」
「轟さんには EMCを装着していただきます。」
■EMC
名称 Energy Mediation Converter
(エネルギー媒介変換器)
ダンジョン周辺から取り込みをしたエネルギーを変換し装着した機器の針から皮膚下間質液を通し体内へと取り込む。これにより老化現象を危惧することなく魔法を放出できる。が、体内での蓄積がない分直接変換となる為、変換容量には要注意。
「他のウィザードさんでの実証実験では、問題ありませんでした。おそらく轟様でしたらそれ以上の結果をだせるはずです」
「おお~これが例の機械!!!なんかかっこいいな」
いきなり左手をかざしてポーズするもっさん。
中二病か?!
と、思ったが声には出さなかった。
「藤堂様 物資類はこちらに積んであります。」
関係者としていたヒューマノイドが指示したところにはいつも業務でつかっていた
移動式マジックボックスが鎮座していた。
ちなみに今日の服装もジェイイックの清掃員の制服だ。
今日の為に会社が新品の移動式マジックボックスと作業服を支給してくれた。
■移動式マジックボックス(新)
改良品
中に収納した品物の時間経過による劣化を大幅に軽減
収納容量も従来のボックスよりも拡大。
外見としては特殊素材による収納袋の為、壊れにくくなっている。
キャスターは某国内有名企業がスーツケースに採用している静音かつ荒れ地運行でも耐える独自サスペンションを備えたものを採用。なお壊れた場合にもワンタッチ式にて手軽に交換できる。
従来品同様、緊急時には設置場所周辺と同化できる機能を搭載。
新機能として、収納物を含めた短時間の生命維持空間を展開するモードを追加。
高エネルギー環境下でも一定時間(数分単位)生存することが可能。
「では、改めて出発しましょう!」




