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冒険者になれなかった俺はダンジョン清掃員になったが、本当に価値があるのはゴミの方でした  作者: DLW


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閑話 スナバにて

アウリとの打ち合わせの帰り、俺は「スナバ」で待ち合わせをしていた。

鏡さんからライムにて

「ご相談したいことがあります。」

とメッセージが入っていたから。


「スナバ」に到着する。

「おまたせしました。」

久しぶりに会った鏡さんはどことなく疲れている様子だった。

「藤堂さん。お久しぶりです。」

飲み物の注文もそこそこにさっそく本題にはいる。

「実は、、、、あのマフラーって刺繍前に戻りますか?」


以外な内容だった。

詳しく話を聞くと、どうやら速度UPの効果はてきめんだったのだが、鏡さん自体の肉体が追い付かないらしい。

「それで、そんな顔だったんですね。」

「・・・藤堂さんこそ、ずいぶんお疲れのご様子ですよ?」


どうやら鏡さんに負けず劣らず俺もお疲れモードに見えるらしい。

確かに、ここ最近は週に3~4日は「まるい」に連れていかれてたから・・・・。

2人して深いため息をつくと、俺は「鑑定」を起動してマフラーをみた


モニター越しのマフラーには、ここを切断せよといった赤い矢印が表示されている。

■ 神風の首あて → マフラー

品質 並

性能 首に装着時 

   機敏性  -45%

   風の魔法 -10%


クモ糸の刺繍を解除するにあたり布自体のダメージにより効果が著しく落ちます。


俺は正直に刺繍を解いたあとのことを話、判断は鏡さんへとまかせた。

彼女はしばらく考えていたが

「やはり刺繍を解いていただきたいです」

「・・・ごめん。俺が試作のお願いをしたばっかりに。」

「私も納得の上で作業していただいたのでお気になさらないでください。それにマフラー自体はそのまま手元にのこります。これを気に今の自分にあった装備品を選びます!」


彼女は晴れやかな顔でそう告げた。

俺は持ち歩き用の裁縫道具からリッパーを取り出すと、刺繍の部分を解いてゆく。


「あのさ きいてもいいかな?」

解いている間、窓の外を見ていた彼女。

「モンスターとか討伐するのって、怖くない?」


彼女はしばらく考えた後、話はじめた

「・・・怖くないというのは正直じゃないと思います。

 でも、私の場合はソロではなく仲間と一緒に活動しています。彼らと一緒だからこそ、戦闘できる・・・ということでしょうか。」

「…成人の儀の時に授けられたスキルに不満とかなかった?

 俺は、、、できれば戦闘職だったらよかったのにって思ったよ」

「そうですね。なんで私が?は思いました。ほかの優秀な冒険者が活躍したほうがいいんじゃないかとか、女性なので力では到底男性にかなわないとか。。。。うまく言えませんが、それでもやらないで後悔じゃなくてやって後悔したいなって思ったわけです。」


アウリの「後悔しませんか?」とだぶる


「そうか~。ちゃんと自分で決めてやってるんだね。」

「藤堂さんは、、、どうですか?」

「ん~。俺はある意味ずっと冒険者にあこがれて、でもその才能はなかったから、俺以外の冒険者が少しでも快適だったり、戦闘しやすかったりする為の仕事してると思ってる。世間ではそうは思われていないけどね」

ちょっと自虐的だったかな。

「・・・ごめんなさい」

鏡さんが急にあやまってきた。

「私も藤堂さんのこと清掃員ってわかって、最初は、見下していたところあります。。。

でも、今は、こんなスキルを持っている人他にいません!!自信もってください!!」


マフラーは刺繍がほどけ、普通のマフラーへと戻った。


「はい、できたよ。」

「・・・ありがとうございます。」

「いや、、、、こちらこそありがとう。」

「?」

「俺、今後、もしかしたらしばらく連絡とれなくなるかもしれないんだ。」

「えっ。。。。」

「今日、鏡さんと会えて、話できてよかったよ。」

「。。。。もう会えないんですか?」

「ちょっとわからない。仕事で遠いところに行くかもしれないんだよね」

「そうですか。これからいろいろと頼みたいことあったんですけどね。」

鏡さんはそういうと無理やりっぽく笑った。

「・・・残念です。私も藤堂さんのように刺繍とかできたらよかったのに。」


そこで俺ははたと気が付いた。

この刺繍って俺以外でもできんじゃね?って


■ 可能です。

前提条件 適切な素材に施せば。

あと、施行者の技術力によっても付与される率はかわります。


「あのさ、鏡さん。 よかったら刺繍やってみない?」


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