第4話 布の上の魔法陣 その2
本日の仕事場は「もいわ山」ダンジョン
だいたいのダンジョンは地上から入り、上階、もしくは地下を進んでいくのだが、この「もいわ山」はロープウェイと呼ばれるゴンドラ状の乗り物に乗り、山の一番てっぺんに入場エントランスがある。
当然、頂上から地上を目指すことになり、「まるい」や「みつこし」や「ぱるこ」「4ぷら」といったダンジョンよりも幾分難易度の高いダンジョンとなっている。
俺が入場するのもどうかとおもうのだが、清掃員は実質、人員不足状態。本日は地下3Fまでという条件での作業となっている。
「もいわ山」はその特殊な条件により、普段はあまり人気の無いダンジョンなので頻繁には清掃に入ることはない。が・・・・ゴミはためておくと悪臭や害虫、場合によってはモンスターを生成するので、一応まめな清掃は必須となる。
あと、「もいわ山」は階段しか上り下りできる環境がないのも不人気のひとつだが、身体鍛え体系な方々にはおおむね好評である。
階段しかない為、背負子のようなマジックゴミ箱を背負い移動開始する
入り口エントランスのゴミを回収しながら、本日こそあの布をどうにかしてやろうといろいろ考える。
そうだ。たしか、おばあちゃんときどき布になにか刺してたっけ。
昔の人はそんなに頻繁に服が買えないから、布を丈夫にするために刺繍いれてたって言ってたような気がする。そしてその図案をメモって貯めていたような。
休憩時間。とあるところへ連絡する
プルルルル・・・
「はい。柿崎ですが」
「姉ちゃん?俺、平助」
「なんだ、あんたか。久しぶり。元気してた?」
「まぁまぁ。そんでさ、今日なんだけど、ちょっとばあちゃんの荷物みたいから、帰り寄ってもいいかな?」
「はいはい大丈夫だよ~。なんなら夕飯食べてく?」
「・・・いいの?」
「遠慮しなくていいわよ。大したものじゃないけどあんた一人ぐらい増えたって問題ないわよ。
できれば手土産は「木の戸谷」でよろしく」
実はばあちゃんの家は、ばあちゃんの死後、俺の姉貴が住んでる。
ばあちゃんの生前の荷物も整理しなきゃな・・って思ってるんだけど、兄弟2人してそれができないでいる。・・・20年前のあの日・・・・についてはまぁまたの機会に。
「鑑定」と「オートマッピング」を展開していると、地下になにかあるらしい。
山を半分にスライスした地形から遥か下にうすぼんやりとした光が表示されている。
一体そんな地下までいったらどんなことになるのか・・・興味は沸くが、身体がぶるり!と震えた。
さすが「もいわ山」大量のゴミが収集できた。しかし、めぼしいものは無かった




