ヒロインは悪役令嬢
「ほーほほほほ。お帰りなさいお兄様」
マイケルの邸宅に戻ると、美少女が待ち構えて居た。この子がマイケルの妹か。
金髪縦ロールで、キツイ顔立ちだけど整った美人で、スタイルは少女モデルみたいにスリムで、めちゃくちゃ好みだ。
「今日も依頼が失敗して、涙目になってるのかしら?お兄様」
「今日は達成したよ」
「え。あの依頼をお兄様が一人で……」
「一人ではない。僕の隣に居る、パーティメンバーの佐藤さんと一緒に達成した」
「え。ボッチのお兄様にパーティメンバーが…」
「失礼な事を言うな。ボッチなのは冒険者の時だけだ」
「私がパーティ申請した時は断ったのに、こんな変なおじさんとパーティになるなんて……」
変なおじさん……踊りたくなるけど自粛した。
「僕のパーティの事より……マーガレット。君の方が問題だ。クラスメイトの平民の女の子。リリーをイジメるのをやめるんだ」
「イジメてなんかいません。あの子に身分というものを教えて差し上げてるのですわ」
「学園では身分無関係なのを知ってるだろ」
「あの子がいけないのですわ。私の婚約者ホレル王子様に色目を使うのですから」
「あれは相談しただけだろ」
「相談なら先生にすれば良いのですわ」
「それは……そうなもしれないが、マーガレットには何か事情があってだな」
「そんな事は知りませんわ。私はこれからも、あの目障りな女を排除するのですわ。ほーほほほほ」
美少女マーガレットは、それだけ言うと、何処かへ行った。
俺はこんな女の子を知ってた。
ネット小説で知ったんだけど。
マーガレットはきっと、典型的な悪役令嬢だな。
それでも俺は、めちゃくちゃ好みだ。こんな子が彼女になってくれないかな?
用意された俺の部屋には、マイケルも入って来た。
「それで先程の魔法ですが、あれは何だったんですか?」
俺は再び銃を作り出した。
「これ見てみろ。カッコいいだろ?子供のころから憧れたなぁ」
「その武器は、僕にも使えますか?」
「それは無理だな。この銃は、俺の体にくっ付いてて、体の一部なんだ」
「そうなんですか、残念です」
「世話になってるので何とかしたいけど、ごめん」
「いえいえ。それより佐藤さん、この後もパーティでの活躍。よろしくお願いします」
「おう。こちらこそ期待してるよ」
「ありがとうございます。でも一つ問題がありまして……僕は今は帰省してこちらに居るのですが、いつもは王都の学校に居るんです」
「王都か……宿代とか高そうだな」
「はい。そこで提案ですけど、佐藤さんも僕と同じ王都の学校に入りませんか?特待生なら寮費とかも無料ですし」
「ええ?おっさんの俺が生徒になるの?」
「うちの学校は、佐藤さんが、この世界の事を学ぶのに最高の環境ですよ」
「それはそうかも知れないけど、おっさんの俺が入れるのかな?」
「佐藤さんの能力があれば楽勝です。一芸入試です」
「でもなあ。学校でチンタラ勉強するより、冒険者として稼ぎたいしな」
「僕の妹の、マーガレット。佐藤さんチラ見してましたね」
「それはまあ。マイケルの話から、どんな女の子かなあって思ってチラ見してただけで……」
「マーガレットクラスの美少女。いっぱい居ますよ」
「どうすれば良いのだ。今すぐ教えてくれ」




