表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おっさんでも恋したい  作者: 佐藤一郎
6/6

カラシニコフ

「今は時期が合わないので、冬に王都の高校を受験するのが良いですよ。僕も受けるので、一緒に受験しましょう」


「勉強は自信がないが大丈夫だろうか?」


「勉強が出来なくても、実技の力で佐藤さんの能力なら絶対に受かります」


「わかった。頑張ってみる」


「夏休み明けに僕は王都に戻るので、しばらくパーティを組めなくなりますが、夏休み中は、パーティで頑張りましょう」


「よし。明日もガンガン行くぜ」



翌日。俺たちは冒険者ギルドへ向かった。


中に入ると……マーガレットが居た。早起きしたな、この子。


「ほーほほほほ。おはようございますお兄様。今頃いらっしゃったのですか」


マーガレットは依頼表を、扇子代わりにして自分を扇いだ。


「おはようマーガレット……今から僕は依頼を確認するので、しばらく集中させてくれ」


マイケルは依頼の貼ってあるボードを隅々まで見てたが、どれも、けっして剥がす事はなかった。


「ろくな依頼がない……」


「チラ。チラ。ほーほほほほ」


マーガレットはそう言って、マイケルの目の前で依頼用紙をチラチラ見せた。


「その依頼。見せてくれないか?」


「良いですわ」


依頼の内容をマイケルと確認すると、そこに書かれてたのは……


ビックG軍団。大量発生。気持ち悪いので一匹でも多く退治して下さい。と書いてあった。


「ビックGって、まさかあのゴキブ……」


「そうです。しかもデカイです」


「どれぐらいの大きさだ?」


「50センチはありますね」


背筋がゾゾっとした。誰がこんな依頼受けるんだ。


「街の人みんなが、凄く不安がってるので、私はこの依頼を受けようと思ってるの。良かったらお兄様も私のパーティに入れて上げても、良くってよ」


「マーガレットのパーティって。あの取り巻きパーティかい?」


「そう。みんな私の言う事に従う。良い人ばがりですわ」


「女の子ばかりで大丈夫なのか?」


「もちろん。遠距離攻撃が得意な方が多いので大丈夫ですわ」


「その依頼は、ワンパーティだけでしか受けられないのか?」


「はい。依頼主の指定ですわ」


「まさか、その依頼主と言うのは……」


「私ですわ」


ガク。この子は何を考えているんだ。


「そのビックG軍団大量発生と言うのは本当なのか?」


「はい。ギルドで確認済みですわ」


「街の人が不安がってるのに何もしないわけにはいかない。僕たちのパーティも、マーガレットのパーティに参加させてくれ」


おいマイケル。何て事を言うんだ。


「僕たちって……参加するのはお兄様だけですわ。このおじさんは、要らないですわ」


そうだ。マーガレット。もっと言ってやれ。


「それなら僕はマーガレットのパーティに参加しない」


「それは困りますわ……仕方ないですね。今回に限りおじさんのパーティ加入を認めますわ」


マーガレット。簡単に認めるなよ。そこでこそ意地を張れよ……仕方ない。自分で何とかするか。


「イヤ。俺は、別にこの依頼を受けたくないし……」


「ふーん……おじさんに私のパーティメンバーを紹介しますわ」


マーガレットに案内されたテーブルに座ってたのは……全員美少女だった。


なんだこれ?こんなの現実か?いったいどうなってるんだ?


誰でも良いので彼女になってくれないかな……


「俺……僕もパーティに入れて下さい。よろしくお願いします」


「皆さん。心配なさらないでくださいね。このおじさんは、今日だけの臨時パーティですから、今日だけは我慢して下さいね」


取り巻きの女の子は、全員何か言いたそうにしてたけど、マーガレットに逆らえないのが、じっと黙って居た。


「それではマーガレットと愉快な仲間達。出発しますわ」


マーガレットと取り巻き。それと俺たちは、少し距離を開けて歩いた。


取り巻きの美少女たちは、マイケルに興味津々な感じだけど、マーガレットの事を恐れてだか、あまり近付いて来なかった。


森の中を、そこそこ入って行った。


「皆さま気を付けて下さい。ビックG軍団が出たのは、この辺りですわよ」


いきなり出た。飛んできた。キモ、キモ、キモ。


「ウインドカッター」


金髪ツインテールの女の子が、そう言って放った魔法でビックGは一撃で落とされた。


「さすが風魔法の使い手、アウラですわ。一瞬で倒すとは素晴らしいですわ」


ゲゲ。続いて数匹のビックGが出た。


「クラッシュアイス」


金髪ポニーテールの女の子がそう言って放った魔法は、ビックG数匹の上から、ヒョウのように降り注ぎ、ビックGを叩き落とした。


「さすが氷魔法の使い手、ヨツンですわ。一撃で落とすなんて、素晴らしいですわ」


うわ。今度は10匹以上のビックGが出てきた。


「スノーマン」


白髪で着物姿の女の子がそう言って魔法を放つと。クソデッカい雪だるまが現れて、ドッカンという音と共に、ビックGたちを押しつぶした。


「さすが雪魔法の使い手ユキメですわ。可愛い雪だるまで素晴らしいですわ」


そして……イヤイヤコレ。マズいだろ……百匹以上のビックGが、こちらに向かって来た。日差しが遮らて、暗くなるくらいだよ。コレ。


「ウオータースライダー」


上空に、プールにあるデッカい滑り台みたいのが現れた。そこからチョロチョロ水が流れて……


効果ねぇ。ビックGが濡れて余計にツヤツヤして、気持ち悪くなっただけだよこれ。


「ハアハアハア」


役に立たない魔法を放った、水色の髪の女の子は息が上がっていた。コレ、魔力切れじゃないの?


「私も限界」


雪だるまの魔法を使った女の子もへばってるし。


「ウインドカッター」

「クラッシュアイス」


風魔法と氷魔法の二人はハイペースで飛ばしてるけど。その分すぐに魔力切れになりそうだな。


マイケルは、上を飛んでるビックGに剣が届かないのに、ひたすら振り回して……子供みたいだな。


マーガレットは何もしない?


「ヒール」


え?疲れてる仲間の女の子に、回復魔法をかけていた。


キャラに合わない。似合わない魔法だ。絶対攻撃魔法だって思ったのに。


俺も……気持ち悪いけど、いつまでも何もしないわけにはいかないな。


俺の右手からグニュグニュ何かが出てきて。やがてそれは自動小銃へと変わった。


AK-47。


渋い。これぞ機能美というそのスタイルが何とも痺れるぜ。


その機能を全開してやる。


俺は撃ちまくった。


片っ端からビックGを撃ち落とした。


ビックGは開いた穴から体液を撒き散らして、森の中に散乱した。


やがて、見える範囲に全てのビックGはいなくなった。


俺は少し、虚しくなった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ