これからと発見
種族】 人狼
この文字を見て僕は固まってしまった
いくら異能である【耐性】に混乱に対する耐性があったとしてもこの状況では意味をなさない。
そして十分後
「うん。なったものは仕方ないか」
開き直った。
「でもなんで人狼になったんだ?」
社の頭の中ではこれまでのことを思い起こしてその原因を探ってみた
そして一つの結論へとたどり着いた
「もしかして人狼にかまれたから?」
なんとなく言ったこの結論
その答えはほとんど正解している
この世界の人狼は一種の呪いのようなものである、咬むという行為により体内に呪詛を仕込み仲間を増やしていく
本来ならば人間から人狼に変身する際には、その時に起こる高熱と激痛により精神が壊れ、本能で人を襲う獣のようになるのだが社は異能である【耐性】のおかげで精神が壊れず意識が残っている
ちなみに人狼病と呼ばれるこの呪い、発症前なら直すことはたやすい
そんなことを知らない社はそれよりも今重大な問題に直面していた
それは
「着るものがない」
そう着るものがないのだ
人狼になったことで身長が二メートル近くなり、また体の大きさも一回り以上大きくなってしまったので今まで着ていた上着などが着られなくなったのだ。
またズボンもぎりぎり破れていない程だった
「とりあえず着るものを探さないと
それにどうにかしてこの姿をなんとかしないとな、最悪、顔だけでいいから戻せるようにしておかないと
学校に戻れない、たぶんこのまま帰ったら攻撃されるよな」
このまま帰ったらどうなるのか、そんなことを考えながら手元にある着れなくなった制服をどうしようかと悩んでいた
「とりあえずこの制服は持っていこう、おいていったら動物か何かに持って行かれそうだし
そうと決まれば」
そう言って洞窟の近くに生えていた蔦を、川に落ちてからもずっと持っていた鉈で適当に切り、それで制服を縛ってから持ち運びしやすいようにして洞窟を後にした
ザク ザク ザク
小気味いい音をさせながら歩いて行く
歩いている間自分の体について検証した
人狼になってから増えた技能,魔装,身体強化についてだ、狂化については字面からやばい気がするので検証していない
まず体についてだが、人狼になってから体の調子は別に変なところはない、逆にいいぐらいだ、ちなみに身体能力が人間であったときよりも倍ぐらい上がっており、試しに全力疾走したり片腕で倒木を握りつぶしたりしてみても痛くもなんともなかった
次に魔装だがこれはすごかった体の硬さや爪の鋭さが上がる技能らしく、試しに近くにあった岩を爪で引っ掻いたところ一掻きで岩に三十センチほどの溝ができた
この現象に予想がつかなかったが一つ疑問が解けた、あのとき戦国 康太と呼ばれた先輩の木刀を切ったのはこの技能のせいなのだと確信した
そしてこの魔装武器にも纏えるらしく同じ要領で鉈にも流したら切れ味が段違いに上がった
最後に身体強化だが、これは読んで字のごとく体が強化されしかも使えた、力や早さが通常よりも倍になり動けたが、その分腹が減るのが早くなるようで調子に乗って使っていたらいつの間にか空腹感が半端なかった。
なので能力の検証もかねて狩りをした、その途中で聴覚や嗅覚に集中的に身体強化を掛けれないかと思い、練習をしながら獲物を見つけてみた(全然見つからなかったのでダメ元でやってみたらできた)
そのせいか技能に超感覚強化という技能がでてきた
ちなみに狩りは感覚強化のおかげで獲物がどこにいるのかがなんとなくわかるようになり、そのおかげで成果は三メートルほどのイノシシみたいな生き物や食べられる木の実を見つけた
イノシシ(仮)に関しては見つけた際、向こうから攻撃してきたので、身体強化と魔装を使い鉈で頭を叩き潰して仕留めた(このとき返り血がやばかった)
木の実に関しては黄色いリンゴのような果実が木に生っており毒がないか調べてから採取した
パチッ! パチッ!!
枯れ木が焼けてはじける音が聞こえ肉の焼けるいいにおいがする
さすがに生で肉を食べことには抵抗があったため火をおこし
仕留めたイノシシ(仮)を毛皮をはいでから焼いて食べた
「はふ はふ ん~、うまい!」
普通なら生き物を殺したり解体をしたりしたら、忌避感や罪悪感が出るのだが
それにも耐性がついたのか難なくできた。
三メートルほどあった大イノシシ(今後こう呼ぼう)を平らげてから火が消えるのを待つ
その間ステータスプレート、もとい生徒手帳を確認する
名前】 大神 社
種族】 人狼 性別】 男
Lv】 8 状態】 健康
技能】 鉈戦闘,魔装,身体強化,感覚強化
異能】 耐性
大イノシシとの戦闘のせいかレベルが上がって技能にも感覚強化が増えていた
「でも、レベルって一体何なんだ?上がっても特に変わったところなんてないけど」
そう言って詳細を見てみる
Lv】 レベル
・レベルはモンスターを倒したりトレーニングをしたりすることで上がります
・レベルを上がれば身体能力が上がっていきます
・身体能力の上昇値は個体によってばらばらです
・レベルが上がれば技能を使用した際にでる負荷や倦怠感を和らげることができます
「ふーん、なるほど身体能力があがったり技能による負荷が減るのか」
実際この負荷が減るというのはうれしい、つまりレベルを上げれば身体強化による空腹を減らせるといううことなのだから。
「そうと決まれば、積極的にレベルを上げないとな」
そう言ってあたりを見渡しながら立ち上がったとき
ーーーーーー!
「ん?」
不意に何か鳴き声のような声が聞こえた
「何だ?」
そう言って聞こえる方向へと感覚強化を使いながら進んでいった
ーーーー!
ーーーー!
あーーー!
あーあーー!
ああぁーーー!
「「あああああああああおーー!」」
「おい、おい」
そんな言葉をはきながらその泣き声の主を見ていた
そこには
「なんで、こんなところに子供がいるんだよ?!
岩の上に置かれるようにして生後間もない二人の赤ん坊がいた
次回、学校サイド




