コボルトVSゴブリンVS人狼 4
「ふ ざけ るな ー!!」
目の前で自身とその部下を簡単に「倒す」と言われ骨鎧のゴブリンは怒りの言葉と共にもう一度手に持った大剣を叩き付ける・・・・・・が
ドゴオオン!!
「何 ?!」
骨鎧のゴブリンが振り下ろした大剣は空を切り大きな音と共に地面に当たった。 砂埃が舞う中骨鎧のゴブリンが先程までそこにいたヤシロがいないことに気付き疑問の声を上げる
「ど こだ ?!!」
「いや、目の前にいるだろ、よ!!」
「な、 グギャ?!!!」
グしゃあ!!
いつの間に跳んだのか、ヤシロは骨鎧のゴブリンの目の前におりそのまま肥大化させた腕に《重力魔法》を纏わせゴブリンの兜をまるで拳骨のように殴りつけた。
速さ×大きさ×力 そして《重力魔法》による重さにより力を増したヤシロの拳は骨鎧のゴブリンの兜を粉砕しただけではなくそのままゴブリンを垂直に埋めた。
ヤシロが肥大化させた拳を離すとそこには人型、いやゴブリン型の穴が空いていた。 その穴の先にはさっきまでそこにいたゴブリンが埋まっているのだろう、その証拠に先程からその穴からは悲鳴のような声と肉をつなぎ合わせるような不快な音が聞こえる。
「ぎゃ・ ぎ・・ ぎゃあ ・・ ・・・!(グチャ! ガチャ! ゲチャ!・・・・・・)」
「うわー・・・、まだ生きてるよ。 どうやったら死ぬんだこいつ・・・・・・」
穴の底のスプラッタな場面を見ないように気をつけながら覗き込むヤシロが苦い顔をしながらそう言う。
「というかこいつ、選ばれた戦士って言ってたけどどう見ても【異能】持ちだよな。 しかも多分特殊系・・・・・・・・・まあ、いっか。 特殊系だったら【異能】つかわせまくればいいし、それ以外だったら最悪氷付けにすればいいし! うん! そうしよう!」
先程の表情とはうってかわってあっけらんかとした表情でそう言うヤシロ(それでいいのかヤシロさん・・・)。
そんなヤシロは未だに地面に空いた穴から這い出てこないゴブリンからその視線をノアとクレアに向けた。 いわゆる暇潰しである。
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(side ノア)
手に持った薙刀を構え、ゴブリンの群れへと駆ける。
視界の端ではヤシロが肥大化させた腕であの骨鎧のゴブリンを潰しているのが見えた。 ・・・・・・急がなくては
骨鎧のゴブリンが珍しい【再生】を持っていることは分かっている。しかしあまりにも大きな傷を受ければそれはほとんど意味をなさないことを私は修業時代に見て知っている。 その時は人間だったがその人間は最終的に大きな傷を受けすぎ何故か年老いて死んでしまったのを覚えている、いくらあのゴブリンがその時の人間よりも頑丈だとしてもそれ以上にヤシロは異常だ、絶対に負けないのでそのところは心配していない。
・・・・・・というか本当に彼の異能って【耐性】なの? 本当は【超越者】とかそういう異常な【異能】じゃないの?
まあとりあえず彼の異常性についてはおいといて、目の前のことに集中しますか。
駆ける私の目の前にはまるであの台所の黒い悪魔のように湧いている大量のゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンオークゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンオークゴブリンオークゴブリンオークゴブリンオークゴブリンオークゴブリンオークゴブリンオークゴブリンオークゴブリンオークゴブリンオークゴブリンオークゴブリンオークゴブリンオークゴブリンオークゴブリンオークゴブリンオークゴブリンオークゴブリンオークゴブリンオークゴブリンオークゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリン・・・・・・・・・・・・もう数えるのも馬鹿らしいほどいますねこいつら。
まあとりあえず私の目の前には大量のゴブリンと、ところどころにいるオーク達が武器を構え立っていた。
・・・・・・嘗めていますねこいつら・・・・・・
急速に接近している私にゴブリン達は余裕の表情、何か秘密兵器のようなものがあるのかもしれないと思い少し警戒をしていたのですがどうやら自分達が数で勝るという点だけで余裕の表情をとっているようですね。 しかも隠しようも無い欲望が見えているところもう勝った気でいるようですね・・・・・・愚かなゴブリン達。
「数の有利だけで勝てるというその思考、 最早哀れですね。」
そう言いながらノアは大地を駆けながら薙刀をまるで居合い切りのように腰だめに構え
「《薙刀術》+《嵐魔法》、くらいなさい《乱刃の嵐》!!」
薙刀を思いっきり振り抜いた。
それと同時に振り抜かれた薙刀から巨大な竜巻が発生しゴブリン達の方へと向かっていった。
ゴブリン達はその竜巻を見て急いで逃げようとしたがもう遅かった。
次の瞬間には竜巻はゴブリン、オーク達を飲み込みながら少しづつ黒い竜巻から赤に色が変わっていきそれと同時に大きくなって進んでいった。そしてとうとうその場にはゴブリン達の悲鳴と竜巻の風の音だけが鳴り響いていた。
「うわー・・・ やっぱりエグいですね、この組み合わせ。」
段々と大きくなっていく赤い竜巻を見て私はそう呟く。
だって考えてみてくださいよ、あの赤いの全部ゴブリン達の肉片と血ですよ。
竜巻の中では私の魔力でできた刃とゴブリンの欠片が飛び交いそれが他のゴブリン達を切り刻みながら進む。 はっきり言って一種の地獄のような光景ですね。
ちなみにこの技どこで覚えたかというと私が『サティロス』に進化した日に編み出しました。
『サティロス』に進化したその日にクレア姉さんから魔力の属性を見る水晶で私は《嵐魔法》《闇魔法》《火魔法》をつかえることが分かりそのままクレア姉さんから姉さんの持つ武器や装飾品の中から魔法を使う為の媒介を選ばせてもらい色々悩んだ末、この『錫薙刀』に決めたのです。
因みに命名はヤシロ。 手に取ったとき一緒に見ていた彼が「薙刀+錫杖って・・・・・・錫薙刀とでもいうのか? というか薙刀ってこの世界にあるのか?」と言っていたので私も『錫薙刀』と呼ぶことにしたのです。
・・・・・・話がずれましたね。 まあ触媒であるこれを決めたこの後魔法を試し撃ちをしていたその時なんとなーく思いつき、なんとなーくやってみたらなんとなーくできたのがこの技。
まあその時のこの技は、出してすぐに危険と判断したヤシロが鉈に《重力魔法》を纏わせた一撃で消滅させたので威力がどの程度か分からなかったんですよね。
ちなみにヤシロにはその後勝手に消滅させた罰としてクレア姉さんと共に襲いました。 ジュルリ
そうこうしているうちに魔力が切れてきたのか猛威を振るっていた赤い竜巻が段々とその勢いを衰えさせながらしばらくして溶けるように霧散した。
「・・・・・・まさしく地獄絵図、 ですね」
目の前に広がる光景はそう言い表すしかなかった。 竜巻が通った場所は大地がめくれそして赤く染まっていた。 その赤が何の色であるのかは一目瞭然、極めつけはそこかしらに倒れるゴブリン達。
ほとんどが深い傷を負っているかもしくは二度と起きない者達に分かれているはずなのだが。
「なるぼど、 頭を使う者もいましたか」
目の前にちらほらと見える動く影、よくよく見ればそれは他のゴブリン達よりも少し大きなゴブリンがいた。 そしてその手には血塗れのゴブリンがを捕まれていた。
どうやら他のゴブリン達よりも上の立場の者らしく、周りにはほぼ無傷のゴブリンが集まっていた。
どうやら隊長格という感じでしょうか? まあ、味方を盾に使っている時点で外道と判断できますけどね。
そんな隊長格のゴブリンは手に持っていた盾代わりに使ったゴブリンの死骸を無造作に捨て、周りのゴブリン達に何か指示を出し始めた。
指示を受けたゴブリン達が急ぎ足で向かっている先には鎖でつながれていたり貼り付けにされているコボルト達がおり。 どうやら今度はそのコボルト達を盾にしようとしているようですね。
私はそんなゴブリン達を見て、 少し ほんの少し感心した。
だが
「なかなか考えますね。 しかしそれは失敗ですね。」
そう言った途端先頭を走っていたゴブリンの頭が不意に飛び散った。 しかも一つだけではない。
次々と囚われたコボルト達に向かって行っていたゴブリン達の頭が飛び散りその場に倒れていく、その光景に隊長格のゴブリンとその周りのゴブリン達は固まっていた。
そんな中
「さすがはクレア姉さんの《魔弾》ですね。」
ゴブリン達の頭を吹き飛ばした攻撃に心当たりがあるノアはそう言いながら手に持った錫薙刀を構え
「それではそろそろ次に参りましょうか」
一気に錫薙刀を振り抜いた。
振り抜かれた錫薙刀は隊長格のゴブリンも巻き込みながら周囲のゴブリンを一刀の元に切り伏せ
「ここからは 無双時間です!」
未だ大量にいるゴブリン達にそう宣言しながら錫薙刀を赤く燃え上がらせ始めた。




