ファンタジーの定番
ヤシロ達が新たな場所に引っ越してから三日
現在ヤシロ達は
ノッシ ノッシ ノッシ ノッシ ごと!
「武器が入った箱、ここに置いとくぞ!」
とっこ とっこ とっこ
「んしょ、本はどこ置いときます?」
「ん? ああ、そこのテーブルの上に置いといて「ヤシロー! ちょっと手伝ってー!」どうしたー?! クレア!」
旧住処の洞窟の清掃と荷造りをしていた
▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲
何で三日も経ってこんなことをしているかというと。
この三日間山羊人へと存在進化した群れの山羊達の服を(クレアが)作っていたり
新たに山羊人達が使う家を作っていたり(俺とノアと群れの若い男達が)
ボスが建築に興味を持って意外な才能を開花させたり(マジで凄かった)
ノアの姿が他の山羊人達と違うのを姐さんに指摘されそれについてボスが更に大きくなったその巨体で詰め寄ってきたり(正直顔が厳ついからヤクザの脅しにしか見えない)
姐さんがそんな調子に乗ったボスをフランケンシュタイナーで黙らせたり(ボスの上半身が埋まった)
サクラとモミジが俺をパパ呼びしたのを聞いてクレアとノアがこぞって自身をママ呼びさせようとしたり(何故だ?)
まあ、色々あったんだよ。
そして今日、何とか向こうが一段落したので旧住処に来て荷造りをしている。
まあ主にクレアが持っていた(拾った)本や武器、何に使うか分からない(何で大事にとってるの?)謎の道具の分別、そして俺が暇だから作っていた干し肉なんかの保存食の整理ぐらいだけどな。
クレアに呼ばれた俺は洞窟の奥、主にクレアもよく知らない謎の道具を積み上げて置いている部屋に行く。部屋の中ではクレアが謎の巨大な大釜を一生懸命部屋から引っ張り出そうと頑張っていた。
「何してんの?」
「みて、分からない? この、大釜、を、引っ張り、出してるの!」
「いや、それは分かるんだけどさ・・何で引っ張り出そうとしてんの?」
「え?」
「いや、この大釜この部屋でアイテムバッグから出してたじゃん」
「・・・あ」
「おいおい、しっかりしろよな」
俺はそう苦笑いしながら、恥ずかしそうに顔を背けるクレアを横目に大釜を持っていたアイテムバッグの中に詰め込んでいった
(※この後、他の大きな物もアイテムバッグの中へと収納しました。)
あらかた大きな道具を片付けたため部屋の中はかなり広々とし、後はそこかしこにごじゃごじゃと置いてある小物を仕分けるだけとなった。
「しっかし、色々あるなー、何でこんなにあるんだ?」
「そりゃあ、アイテムバッグの中身ひっくり返して出したのもあるし、ヤシロが「素材用に置いとく」って言った骨や鉱石なんかも突っ込んであるんだからこんなにあるんでしょ。」
「ああ、そういえば放り込んでたな、この部屋に」
「「ああ、」って忘れてたの?」
「うん」
「私のこといえないじゃん」
「お二人とも、大広間だいたい終わりまし って、何じゃこりゃ?!」
部屋の中の惨状について話していたら後ろから様子を見に来たノアがあまりの部屋の汚さに驚きの悲鳴を上げ、その後ノアにも手伝ってもらいながら部屋に散らばった小物を一つずつ拾い回収していった。
「しっかし本当に色々あるなー、これ何だ? 木彫りの・・・四つ腕熊?」
なんかお土産屋にある木彫りの熊の四つ腕熊の置物出てきた。
「結構何にも考えずに拾えるだけ拾ってきたからねー、変なのもあるわねー。 ん? 何これ水晶の頭?」
クレアがそういって手に持っているのはどこぞのオーパーツみたいな水晶製の髑髏・・・手か素手で持ってるけどそれ大丈夫なの?! 呪われたりしない?!
「お二人とも何してるんですか? 早く片付けます・・ん?」
ノアが何か丸い球体が液の中に浮いている瓶を目の前まで持ち上げ怪訝な顔をし
「何ですかこ(パチッ! キョロキョロ ジーー)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いやーーー!! 目玉がーーー?! 動いたーーーーー!!!」 ポイッ!!
ダッ!!
ドンッ!! 「ごふっ?!!」
突如その丸い球体がまるで目を開けるように開き、中から瞳が現れ動いた。
まるで周囲を見渡すように動く目は自身が入っている容器を持つノアを見つけると、その顔をジーと見つめてきた。
ノアはノアでそんな目玉と数秒程みつめあった後、ノータイムで悲鳴を上げ目玉の入った瓶を放り上げて勢いよく俺の腹に突撃してきた・・・・・・・・・つーか、ノアさん?あなたの角の尖端が俺の腹にさっきから刺さってるんですけど、ぷるぷる震えてるからグリグリとねじ込んできてるんですけど!ホールドアップされてるから逃げることもできないんですけど!!
クレアーー 助けてー(棒)
「何遊んでんのよ」
呆れた表情をしながら、その手に先程ノアが放り投げた瓶を遊ばせながこちらへと近づいてくるクレア。
ありゃ、バレたか
「そりゃあ、顔に出てるものバレない方がおかしいわよ。
そんなことよりノア、いつまでそうしてるの? ただの目玉でしょう? 怖いことないわよ」
「ク、ククククククレア姉さん、ご、ごごごごごごごめんなさい! 私、目玉にはトラウマが・・・」
ノアにもトラウマがあるのかよ
「何があったのよ」
「えーと・・・その・・・ 昔、旅の途中で目玉を大量につけられたキメラのゾンビと戦ったんですけど、そのキメラキメラを倒したときそいつに大量の目から虫が食い破って出てきたのを見て、それがトラウマで・・・」
そりゃあ
「みたことねえけど想像するだけでトラウマ物だな」
「そうね。 まあ無理にとは言わないけど、これくらいなら大丈夫じゃない?
ただの浮いてる目玉だし・・・・・・こっちみんな(ビシッ!)」
クレアが手元で遊ばせている瓶の中の目玉に、まるで目潰しをするかのようにその指を瓶に突きつける。目玉は目玉でそのクレアの行動に驚いたように瓶の中で後ろに下がるように動いた。
あの目玉何なの? 意思あるよね、絶対。今もクレアが目の前で指をくるくる回しているのをみて目を回してるし。
「ヤシロ、はい(ポイ)」
「ン? のわ?!(パシ)」
「持っていて」
「いや、投げるなよ」
俺はクレアが投げ渡してきた瓶入りの目玉にひびが入ってないか確認した後、その瓶を近くの安全そうな場所に置いておく。瓶の中の目玉は未だに目を回しており瓶の中でふらふらとしていた。
この目玉、本当に何なんだろう?
そんな目玉は置いといて部屋の片付けを再開する。
しかしほんとに色々あるなー、どんだけ置いといたんだ俺は
骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、鉱石、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、石、骨、骨、骨、骨、骨、骨、頭骨、水晶、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨、骨・・・・・・etc.
・・・・・・骨どんだけあるんだよ。つーか俺は何を考えてこんなに骨を集めてんだよ
そんなことを考えながら俺は骨の山をかき分け手を突っ込む
「ん?」
なんだこれ? 何か柔らかいものが骨の山の中にあった。俺はそれを掴んだまま手を引き抜く。
ガラガラガラガラ
手を突っ込んでいる部分の骨が音を立てて崩れる、そして
ズポン!!
軽快な音を立てながらその手が骨の山から引き抜かれ、その柔らかなものが出てきた。
「なんだこれ?」
そう言うヤシロの手には
「ぷるぷる」
変な鳴き声(?)を出す青いゼリーみたいななにかがいた
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「あ! ありました! これですね!」
「お、あったか?」
ノアが古い表紙のキャリーバッグ程の厚さと大きさを誇る本のあるページを見て声を上げる。
あの後、素材部屋(仮称)から出てきた謎の青いゼリー状の生き物を捕まえ(何故かあった壺の中に入れた)、部屋を片付けた三人はすぐさまこの生き物について調べ始めた。
ちなみにそのゼリー(仮)はというと
「ぷりゅぷりゅ!」
「ぷりゅりゅ!」
「ぷるぷる!」
サクラとモミジをその頭(?)に乗せてズリスリと逃げるように移動していた。二人はゼリー(仮)が逃げないように押さえつけているのかはたまた遊んでいるだけなのか、とにかくゼリー(仮)の頭(?)にしがみついて笑っている。
「何やってるのあの子達?」
「さあ? まあ特に危険はなさそうだからほっといているけど。それよりもノア、そのページは?」
「はい、おそらくあれはこれ、「スライム」だと思います。」
「やっぱりか・・・」
まあ、だいたい予想はついていたけど。
「あら? 「やっぱりか」ってことは分かっていたの?」
「半信半疑でな、もしかしたら違う名前なのかと思って言わなかったけど」
「あら、名前くらい間違えても特に笑わないわよ」
「本当か? まあいいか、それよりもノア、スライムについて何て書いてある」
「はい、えーとスライムについてですが・・・どうやらあの子は存在進化個体である上位種ではなくて下位種のようです」
ノアにスライムのページを見せてもらう。
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スライム
種類 魔力生物粘液種
生態
存在進化しなければ世界一弱い生き物。
普段は物陰に潜み生物の死骸や草、果物、鉱物など何でも溶かして吸収する自然界の掃除屋。
体のほとんどを水分が占めるため乾燥地、特に砂漠などにはほとんどいない、しかし湿地帯など水分が多い土地には多く生息している。
しかし、上位種には国を滅ぼすほどの危険度を持つものが多く存在し注意が必要である。また上位種の種類は豊富であり、種類によっては人の生活の役に立つものもいる。
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「温度差激しいなおい」
国を滅ぼすって何だよ、つーかそんな存在の存在進化前が世界最弱の生き物って・・・・・・なんかあいつみたいだな
そんなことを思うヤシロの頭の中には、とあるゲームの鯉の王様が浮かんでいた。
それはともかく件のスライムを見る。
現在サクラとモミジを乗せた動いていたスライムは
「ぷりゅぷりゅ! ぷりゅぷりゅ!」
「ぷりゅりゅぷりゅりゅ!」
「ぷ・・ぷる・・ぷる」 ガクッ
力尽きかけていた
そんなスライムを他所に、その上に乗っている二人は「キャッ!キャッ!」と遊び足りないとでも言うように元気であった。
そんなサクラとモミジの二人は、いつの間にか傍まで来ていたクレアとノアに抱きあげられ
「はいはい、二人とももうお終い、ぷるぷるちゃんぐったりしてるからねー? 向こうで休もうねー」
「ちょうどお昼寝の時間ですね、向こうで寝ましょう」
そういって洞窟の方へと歩いて行く。
その道中、うにうにとまだ遊び足らなさそうにしていたサクラとモミジは、クレアとノアに抱きあげられたせいなのかそれとも疲れたせいなのか、大きなあくびをしたあと自身の目をその小さな手でこすり眠そうな表情をし出した。
そんな四人が洞窟に入るのを確認した後俺はスライムの方へと近づく。
近くで見れば、スライムは最初よりも青が薄くなっており、その体もお饅頭のような姿から薄い不細工な煎餅のような形になっていた。
「おーいスライム、大丈夫か?」
そういって一応声をかけてみる・・・・・・言葉分かるかな?
その声に反応したのか、スライムは微振動のように震えた後、ゆっくりと饅頭型に戻ろうとして途中でまた崩れるを繰り返し始めた。
何やってんだこいつ?
「・・・・・・もしかして」
俺はスライムの状態にある仮説を立て、腰に巻いているポーチからあるものを取り出した
「ほれ食え、俺のおやつのビーフジャーキーもどき32号だ」
大量に余った肉を使って作ったビーフジャーキーもどき32号をスライムの薄くなった体に押しつける。
ちなみにこのビーフジャーキーもどき、普通に食べれるのは25号からで、それ以降は毒があったり麻痺ったり眠ったり、とにかく状態異常になりまくる不良品である。
まあそれは置いといて、スライムの体に押し付けたビーフジャーキーもどきはゆっくりとスライムの体に沈むように入っていき
「ぷ? ぷるぷる♪」
スライムは嬉しそうな鳴き声(?)を出し、体の中でビーフジャーキーもどきを端から溶かしていった。
「おお、やっぱり腹が減っていたのか・・・・・・しかしよく食うな」
俺はそう言いながら次々とビーフジャーキーやら、あと少しで食べれなくなりそうな干し肉やら肉やらを出しスライムの前に置いていった。
「ぷる~~~~~~~♪
そんな鳴き声を出しながら元に戻ったスライム。
つーか不要な食べ物全部食べたぞこいつ!




