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乱闘と真実



「私の妹に何してんのーーー!!!」


びったーーーーん


(えええええええ)


誰だかわからない、声的に女性、しかも姉らしい?人に多分、いや絶対、ダビドはピンタを食らってる!!


どういう事??



その頃、魔術師団長室でも何ーーーー!?と叫び声が上がっていた。



「ちょっと、そろそろ離しなさいよ!!」


朱吏の背後からダビドに掴みかかってる。

いい加減私を挟んで揉めないで欲しい。せめて離してくれ。

いたたたた。それは私の髪の毛です!



「姉さん!やめてくれ!…おい、貴様、朱吏を離せ!」


あれ…?この声…。


まだダビドの胸に押しつけられてるので何も見えない。

一番話の中心に居るはずだが、ここでも蚊帳の外だ。なんだか泣きたい。




ぷはっ




やっと解放された!!!と思ったら――


「朱吏!!!」


「妹よ!!!」


なんだか一人増えて二人になったみたい。

また何も見えません。

一人は絶対ヒュー、だって安心する匂いがする。

もう一人は誰?とにかく豊満なナイスバディって事は分かった。


ー迎えが来たぞ。良かったな!ー


(え?この二人を煽ってたの?)


ーじゃあ、オレ、森帰る。また珍味吸わせろよな!ー


(えええ!!!)


最後に顔も見れないまま去って行った。




ああ、この力加減、少しミントの爽やかな匂い、頬にかかるサラサラの髪。

ヒュー、良かった。また会えた。


あんなに戸惑っていたのにいざとなるとどうでも良くなった。

嬉しくなって抱き返す。











ヒューもやっと落ち着いたのか、身体が離れて行く。

そこに立っていたのはヒューとヒューの上に居た女性だった。




「ああ…。」

ため息のような声が漏れる。

気づいたら涙腺が崩壊していた。


一歩一歩後ずさる…

また走って逃げよう、そう思った――


「逃げるな、聞いてくれ、頼む。」


ヒュー?なんでヒューが泣きそうなの?

――そうだ、逃げたらまた繰り返す、今度はちゃんと言葉にする!

先ほど、一生懸命考えた事を言おう。

貴方から離れる事も。



「大丈夫、家は出てくから気にしないで。こちらにも慣れたと思う。だから平気。」


涙は止まらないけど精一杯の笑顔で言った。

そう、大丈夫大丈夫。

自分に言い聞かす。

この人と離れて過ごせば苦しいのから解放される。




「平気だからね。その保護者だからって気負わなくていいから。えっと、今までありがとう――――


「ふざけるな。誰が離すか!」


「何言ってるの?手放してよっ!もういいんだってば!!ヒューはヒューで幸せになって!遠くで祈ってるか「朱吏が居なきゃ幸せなんてあり得ない!」


「やめて!私貴方の子供じゃない!そこの彼女さんとさっさと帰って!!」


――――!!!


「ん…んふ…ふぅ…!」


ヒューと呼びたいのに口を塞がれていてちゃんと言葉にならない。

本日2度目…。


隙を突いて舌が差し込まれた。びっくりして反射的に引っこめると朱吏の舌は絡め取られた。初めてでもないのにヒューとのキスは毎回心臓が壊れるくらい早くなる。ぞくぞくして力が抜けるのだ。

溢れた唾液が唇の端から零れ落ちた時、やっと解放された。


「―彼女じゃない。姉さんなんだ。」






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