恋愛相談と寂しがり屋
なんの心境の変化だろうか。
過度なスキンシップは無くなった。
無くなったのはいいが、誹謗中傷、風評被害は多くなった。
やっぱり捨てられた、最初から遊びだった、など。
元々そんな関係ではないが、そもそもあなたらには余計関係ないことだ。
まあ、呼び出しやバケツ責めも無くなったからよしとしようじゃないか。
もうひとつ変化があった。
時期は一緒。びしょ濡れで仕事を早く上がった時からだ。
スキンシップもないけど、共にお酒を飲む事もなくなった。
最近は一緒に寝ていない。ずっと別々の部屋だ。
なんだか寂しいのは慣れ過ぎちゃったせいなのか。
朱吏にはまだ分からない。
「…り、…吏、朱吏。」
「え?あ、はい?」
「手。」
「あ、ごめん!」
気づくとヒューの手を握ってたり、肩に寄りかかってたりしている。
いかんいかん。私からスキンシップしてどうする!!
漸く触れてこなくなってホっとしたのは誰だ!
やっぱり寂しいのは気のせいだ。
***
「…なあ。」
「うん?どうしたんだい?悩みでもあるの?」
「やだ、辛気臭くない?」
「そんな事言っちゃだめだって!」
久々に朱吏以外の4人は飲みに来ていた。
ここ半刻黙っていたヒューだが、悩みがありそうだ。
3人は面白そうに聞いていた。
「最近ムラムラするんだが…」
「「「ぶーーーーーーーっ!!!!!」」」
想像よりも斜め上の言葉に皆が驚愕する。
折角の酒が霧となって消えた。
むせて気管に入ったのだろうか、復活までには時間がかかりそうだ。
「朱吏が、…こっちは必死に抑えてるのに…。」
ヒューからの恋愛相談は初めてだ。随分長い間友達なのにだ。
彼は最近ずっとこうだ。腰までの長い髪も高く括ったまま。
根が真面目だから悩み過ぎてしまうんだろう。
こんな話が出来るようになるくらい、女性嫌いは良くなったらしい。
不謹慎だが嬉しくなってしまう。
うまく纏まればいいね、と3人は心から願った。
「…押したんだから引いてみれば?」
恋愛上級者達はうんうんと頷き、それがいい!もうひと押し!とガッツポーズをした。
そうか、もう少し頑張って耐えてみよう。
ステファノが言うにはある程度距離を置くといいそうだ。
朱吏しか欲しくない。あちらの世界にも帰したくない。
もう傍におくと決めた。
さて、朱吏には覚悟を決めてもらおう。




